NY株式:NYダウ228ドル安、消費の低迷を警戒
米国株式市場は下落。ダウ平均は228.50ドル安の31761.54ドル、ナスダックは220.09ポイント安の11562.57で取引を終了した。ディスカウント小売りのウォルマート(WMT)による通期予想の下方修正を受けて小売りセクターが売られ、寄り付き後、下落。国際通貨基金(IMF)による成長率見通しの下方修正に加え、5月住宅価格指数や7月消費者信頼感指数、6月新築住宅販売件数も軒並み予想を下回ったため、成長減速懸念がさらなる売り圧力となり、終日軟調に推移した。セクタ?別では食品・飲料・タバコが上昇した一方で、食・生活必需品小売り、小売りが大きく下落。
ファーストフードチェーンを経営するマクドナルド(MCD)は値上げが奏功したほか、バリューミールが好調で第2四半期の既存店売り上げが予想を上回り、買われた。工業、消費者・オフィス製品など多角経営会社の3M(MMM)は四半期決算で海外事業が好調で内容が予想を上回ったほか、ヘルスケア部門の分社化を発表し上昇。また、技術会社のゼネラル・エレクトリック(GE)も四半期決算で、経済活動の再開に伴う航空機エンジンビジネスが好調で、内容が予想を上回り上昇した。家電メーカーのワールプール(WHR)は四半期決算で、1株利益がアナリスト予想を上回り、上昇。一方、ディスカウント小売りのウォルマート(WMT)は2023年1月通期の調整後1株利益予想を下方修正し、下落。クラウドベースの商取引プラットフォームを提供するショップファイ(SHOP)はパンデミック時の特需の後退で、経費削減のため全従業員の1割を削減する計画を発表し、売られた。
ソフトウエア会社のマイクロソフト(MSFT)は取引終了後に四半期決算を発表。ドル高が逆風となり内容が予想を下回ったため時間外取引で下落している。検索のグーグルを傘下にもつアルファベット(GOOG)の決算は、警戒されていた程、悪化しなかったため上昇している。
Horiko Capital Management LLC
《FA》
提供:フィスコ