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話題株ピックアップ【夕刊】(2):山一電機、東エレク、セルム

■山一電機 <6941>  1,875円  +39 円 (+2.1%)  本日終値
 山一電機<6941>が3日続伸。前週末27日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を40万株(発行済み株数の1.89%)、または7億円としており、取得期間は6月1日から9月30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行や、資本効率の向上を通じた株主への利益還元を図ることが目的という。

■科研製薬 <4521>  3,640円  +60 円 (+1.7%)  本日終値
 科研製薬<4521>は3日続伸。午前11時ごろ、爪白癬治療剤「クレナフィン」(一般名エフィナコナゾール)について、スペインのアルミラル社が、ドイツ連邦医薬品医療機器庁及びイタリア医薬品庁に販売承認申請を分散審査方式で提出したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。科研薬とアルミラル社は、昨年7月に同剤の欧州における独占的な開発および販売の権利について、科研薬がアルミラル社に供与する契約を締結した。なお、同件に関して科研薬の23年3月期業績予想の変更はないとしている。

■パイロット <7846>  5,020円  +65 円 (+1.3%)  本日終値
 パイロットコーポレーション<7846>は4日続伸。前週末27日の取引終了後、インドに製造販売子会社を設立すると発表しており、これを好感した買いが入った。新会社PPIN(仮称、所在地ハリヤナ州)は、経済成長が堅調で有望な市場と見込まれるインドにおけるシェアアップを図ることが目的。なお、営業開始は23年7月を予定しており、同件による22年12月期業績への影響は軽微としている。

■東京エレクトロン <8035>  59,750円  +630 円 (+1.1%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置の主力銘柄が高い。前週末の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>が5.4%高に買われたのをはじめ半導体株への買い戻しが加速、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4%高と急伸をみせたことで、この流れが東京市場にも波及している。FRBの金融引き締め強化に対する過度な警戒感が後退し、米長期金利が2.7%台で落ち着いた動きとなっていることで、これまで売り込まれていたグロース株へのショートカバーが活発化している。半導体セクターはその流れに乗る形で戻り局面にある。東京市場でも中国経済の減速を背景に半導体の需給環境に不透明感が漂うなか、同関連株の調整が続いていたものの、足もとではファンダメンタルズ面から時価は割安との判断も働いている。

■住友大阪セメント <5232>  3,330円  +25 円 (+0.8%)  本日終値
 住友大阪セメント<5232>が反発。前週末27日の取引終了後、5月31日付で291万3700株(発行済み株数の7.82%)の自社株を消却すると発表したことが好感された。なお、消却後の発行済み株数は3432万9517株となる。

■セルム <7367>  949円  +150 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値
 セルム<7367>はストップ高。前週末27日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことを好感した買いが入った。上限を90万株(発行済み株数の13.4%)、または7億円としており、取得期間は5月30日から8月29日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を実行するためとしている。

■メディカルネット <3645>  491円  +76 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値
 メディカルネット<3645>がストップ高。複数のメディアにおいて、政府が6月にも決定する「骨太の方針」で、国民全員が定期的に歯科健診を受ける「国民皆歯科健診」の導入が検討されていると報じられており、歯科分野の専門ポータルサイトを運営する同社に思惑的な買いが向かったようだ。「国民皆歯科健診」は、歯の健康を通じて他の病気の誘発も抑え、医療費全体を抑制するのが狙いという。同社のほか、歯科医院向け電子カルテ統合システムを開発する東和ハイシステム<4172>が急反発。また、歯科医院や歯科技工所向け通信販売を行う歯愛メディカル<3540>や歯科治療用ハンドピース大手のナカニシ<7716>、歯科治療器具のマニー<7730>なども買われている。

■フライト <3753>  498円  +38 円 (+8.3%)  本日終値
 フライトホールディングス<3753>が後場急伸。正午ごろ、子会社フライトシステムコンサルティングの決済端末「Incredist Premium(インクレディスト・プレミアム)2」とiPadを活用したマイナンバーカード読み取りによる公的個人認証サービス「myVerifist(マイ・ベリフィスト)」を開発し、サービスを開始したと発表しており、これが好感された。「myVerifist」は、マイナンバーカードに格納された電子証明書を用いることで、なりすましやデータの改ざんを防止し、契約書の電子署名と署名検証、並びに本人確認が可能になるサービス。導入企業は、既に使用中のiPadの業務系アプリケーションに「myVerifist」のライブラリを組み込むことで、シンクライアントサービスへの接続が可能となり、現在のiPadによる業務オペレーションを大きく変更することなく、事務負荷の軽減や書類管理リスク低減を実現できるとしている。

■シンワワイズ <2437>  667円  +49 円 (+7.9%)  本日終値
 Shinwa Wise Holdings<2437>の上げ足が鮮烈。きょうは9%を超える上昇で675円まで駆け上がり、年初来高値を大幅に更新している。昨年3月にも急速人気化し735円の高値に買われたが、足もとはまだその株価水準には達していないものの、当時よりも売買高が高水準で需給相場の色が一段と強い。市場では「直近、貸株調達による外資系証券経由の売りが急増しており、その買い戻しが上昇加速の背景にあるとみられる」(中堅証券マーケットアナリスト)という声が聞かれる。ここ国内でも高級時計や美術品などの売り上げが伸び、百貨店などの業績回復に反映されている。今後は外国人観光客の入国規制緩和で高額商品の需要増加も予想され、美術品公開オークションの企画・運営で業界首位の同社株の活躍余地も広がりそうだ。また、同社は子会社を通じて仮想空間における江戸の町「江戸バース」の展開に傾注しており、今後の展開が注目されている。

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