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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3660 アイスタイル

東証P
466円
前日比
-3
-0.64%
PTS
463円
23:55 12/20
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
22.9 3.26 22.86
時価総額 380億円
比較される銘柄
MIXI, 
メドピア, 
トレンダ

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巣ごもり&生活防衛の強い味方 「比較サイト関連」株高の宴が始まる <株探トップ特集>


―消費者のネットシフトや生活防衛意識追い風に、ここから狙える“先高期待株”とは―

 5月25日に緊急事態宣言が全国で解除され、6月19日には全国を対象にした都道府県をまたぐ移動の自粛が解除されたが、新型コロナウイルス感染症のワクチンや治療薬が開発されるまでは外出自粛の動きが続きそうだ。国内消費の回復力も弱く、日本経済新聞社が発表した、消費関連企業を対象に四半期ごとに景況感を聞く「日経消費DI」では、現在の業況判断指数(DI)がマイナス54となった。前回4月の調査に比べると7ポイント改善したが、引き続き低水準で、3ヵ月後の業況見通しもマイナス63と現況より悪化が見込まれている。感染の拡大が続くなか、コロナ禍を受けた景気減速や給与減が広がると、消費は更に弱含み、消費者の生活防衛意識がこれまで以上に高まる可能性がある。

 一方で、巣ごもり 消費に代表される新たな生活様式に伴う消費動向の変化は、更に進みそうだ。巣ごもり消費で利用が活発化した比較サイト もその一つ。商品の価格や情報・特性を比較することから生活防衛の点からも利用頻度が高まるとみられ、関連銘柄のビジネスチャンス拡大につながりそうだ。

●さまざまな商品やサービスを比較

 比較サイトとは、複数のネットショップなどから、同種の商品を抜き出し、価格やメーカー、口コミ評価などを比較できるようにしたサイトのこと。商品価格や送料など、その時点で最も自分に合った条件のサイトから商品を購入できるため、お得感のあるサイトからの購入や、商品をネットショップやリアル店舗で購入する前の価格比較などにも役に立つ。また最近では商品にとどまらず、さまざまなサービスや引っ越し、不動産など専門分野に特化するサイトも多数登場している。

 更に商品やサービスを比較するだけではなく、そのまま商品が購入できるサイトや、他サイトとの交換が可能なポイント還元サービスがあるサイトなど、そのバリュエーションも広がりをみせており、こうした動きは加速しよう。

●総合比較サイトを運営するカカクコム

 消費者のネットシフトや生活防衛意識から今後、更に存在感が増しそうな比較サイト関連だが、関連銘柄の代表格は、カカクコム <2371> だろう。

 同社はパソコンや家電からファッション、食品、金融商品、葬儀に至るさまざまな製品・サービスを販売価格やクチコミ情報、ランキングなどの視点から比較・検討できるサイト「価格.com」と、飲食店に特化した情報サイト「食べログ」が主力。8月4日に発表した第1四半期(4-6月)連結決算は、新型コロナウイルス感染症の影響により「食べログ」の有料プラン契約店舗数が減少したことが響き、営業利益22億900万円(前年同期比65.7%減)となったが、「価格.com」は、在宅勤務や巣ごもり需要、EC利用者増加の影響を受けショッピング事業が伸長。21年3月期通期業績予想は引き続き未定としているが、「食べログ」で6月からは再契約及び新規獲得に向けた営業活動を再開するなどで業績回復を目指している。

 手間いらず <2477> は、複数の宿泊予約サイト を一元管理するホテル・旅館のための宿泊予約サイトコントローラー「TEMAIRAZU」シリーズを展開するとともに、パソコンや家電の価格比較やネット証券会社、FXなどのサービスを比較・検討できる総合比較サイト「比較.com」を運営している。8月3日に発表した20年6月期単独決算は、「TEMAIRAZU」シリーズなどアプリケーションサービス事業で3月以降、新型コロナウイルス感染症拡大による宿泊需要減少などによる通信料売り上げの減少があったものの、上期の好調がカバーし営業利益11億6300万円(前の期比31.7%増)と大幅増益を達成。一方、「比較.com」などインターネット事業は好調を持続しており、今期もネット通販事業への追い風がしばらく続くとみていることから、21年6月期は営業利益11億8300万円(同1.7%増)を見込む。

●専門比較サイトにも注目

 「価格.com」や「比較.com」はさまざまな商品の比較・検討ができる総合比較サイトだが、一方で、専門分野に特化した比較サイトも数多くあり、注目されている。

 アイスタイル <3660> は、化粧品、美容サロンの比較ができる「@cosme(アットコスメ)」を運営している。8月13日に発表した20年6月期連結業績は、小売り事業で新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、国内外で運営する店舗の休業や営業時間の短縮を行ったことや、大型旗艦店の出店に伴う費用が先行し営業利益は赤字に転落したが、「@cosme」が順調に売り上げを伸ばしていることなどから、従来予想は上回って着地。21年6月期は上期までコロナの影響などで赤字を見込むものの、事業の選択と集中で、通期では営業利益5000万円と黒字転換を予想している。

 イトクロ <6049> [東証M]は、学習塾や予備校を検索・比較できるポータルサイト「塾ナビ」や家庭教師検索サイト「家庭教師比較ネット」などを運営している。新型コロナウイルス感染症の影響を受けて3月以降、売上高が減少する場面もあったが、主力の「塾ナビ」は5月以降回復傾向にあり、また、子供の学習進度への不安による学習ニーズの高まりも期待できる。9月11日に発表予定の第3四半期累計(19年11月-20年7月)決算では、20年10月期通期の営業利益予想13億円は据え置かれる可能性が高い。

 アドバンスクリエイト <8798> は、日本最大級の保険選びサイト「保険市場」を運営しているほか、保険ショップも展開している。新型コロナウイルス感染症の拡大が対面販売に影響を与えたことから、8月13日に発表した第3四半期累計(19年10月-20年6月)連結営業利益は7億5700万円(前年同期比20.9%減)と減益を余儀なくされたものの、オンライン保険相談の利用は堅調に推移しているほか、対面販売も回復に向かっていることから、20年9月期は同15億7000万円(前期比16.7%増)と従来予想を据え置いた。また、同社と同様に保険ショップを展開し、自動車保険商品の比較サイト「保険スクエアbang!」、保険商品や引っ越しサービス「ズバット」を運営するNFCホールディングス <7169> [JQ]なども注目したい。

 このほか、引っ越しの見積もり比較サイト「引越し侍」を展開するエイチーム <3662> 、ガソリンスタンド比較サイトを展開するイード <6038> [東証M]、不動産売却や買い取り、資産管理、土地活用、リノベーションなどさまざまな不動産サービス・価格比較のポータルサイト「リビンマッチ」を運営するリビン・テクノロジーズ <4445> [東証M]、オークションやショッピングの比較サイトを手掛けるオークファン <3674> [東証M]なども関連銘柄に挙げられる。

 更に、足もとは新型コロナウイルス感染症による影響が大きいものの、旅行比較サイト「トラベルコ」を運営するオープンドア <3926> や、航空券をはじめとした旅行商品の比較サイトを運営するアドベンチャー <6030> [東証M]なども注目したい。

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