ウェルス・マネジメント---20年3月期は大幅な増収、不動産金融事業が好調を維持
ウェルス・マネジメント<3772>は12日、2020年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比333.8%増の132.20億円、営業利益が同263.3%増の27.08億円、経常利益が同290.2%増の37.32億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同9.5%減の24.26億円となった。
2020年3月期は中期経営計画2020の初年度であったが、2年目の目標数値である「売上高100億円、経常利益35億円、EBITDA (経常利益(利払前)+減価償却費40奥円の水準)」を1年前倒しで達成した。
中長期的な宿泊需要の取り込みと収益基盤の拡大を目的として、子会社のホテルWマネジメントがホテル開発用地として取得した神奈川県足柄下郡箱根町の不動産を外部投資家及び同社が匿名組合出資している特別目的会社に2019年11月に売却したこと、当該特別目的会社よりアセット・マネジメント契約を受託したこと、更に開発規模の拡大を目的として当該土地の隣地を2019年10月及び2019年12月に追加取得し、前述と同じ特別目的会社に2020年3月に売却したこと、また2019年12月に共同投資家と同社が共同で匿名組合出資している持分法適用会社の投資損益を営業外収入で計上したこと等が当連結会計期間の収益に大きく寄与した。
セグメントの業績においては、不動産金融事業の売上高は前期比456.5%増の91.59億円、営業利益は同216.0%増の33.27億円となり、ホテル運営事業の売上高は同148.8%増の48.07億円、営業損失は2.68億円(前年同期は0.79億円の損失)となった。
2021年3月期通期の業績予想については、新型コロナウイルスによる影響を現段階において合理的に算定することが困難だが、ホテル運営事業に関しては宿泊需要の落ち込みが見られることから相応のマイナス影響を受けることが予想される。不動産金融部門の収益でこれを補うことにより、中期経営計画2年目の目標数値の調整が必要かどうか、現在精査を行っており、業績予想の開示が可能となった段階で、速やかに開示するとしている。
《SF》
提供:フィスコ