マルコ---17年3月期は3期ぶりの黒字転換を達成、18年3月期は営業利益8.9倍の大幅増益を見込む
マルコ<9980>は15日、2017年3月期の決算を発表。連結売上高で前期比0.6%減の134.01億円、営業利益で1.35億円(前期6.00億円の損失)、経常利益で1.27億円(同5.19億円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益で2.68億円(同37.06億円の損失)となった。
同社は16年7月にRIZAPグループ入り後、不採算店舗の統廃合やコスト管理強化などに取り組み、収益力が大きく改善したことで3期ぶりの黒字転換を達成した。
具体的には、新規顧客の獲得と顧客単価アップを目的とした紹介キャンペーンや、17年1月に同社商品による体型補整を実感してもらうための特別価格提供などのキャンペーンを実施するなど補整下着の販促活動を強化した。また、インフォマーシャル等のテレビCM展開を17年1月から開始し、RIZAPのマーケティングノウハウを活用した広告宣伝活動を強化している。これにより集客力とブランド力の向上を図っており、RIZAPグループ入り後の大きな成果の1つといえそうだ。一方、販路拡大施策として推進しているネット販売事業では、17年3月時点で累計登録者数が10万人を突破するなど着実に成果をあげつつあることも減収傾向の底打ちにつながった。
利益面では、事業構造改革が進み、原価低減や販管費の改善により黒字化を達成。また、本社土地・建物の売却による特別利益4.11億円を計上している。これらにより利益面は期初予想を大きく上回って着地した。
2018年3月通期の業績予想は、売上高で前期比11.9%増の150.00億円、営業利益で同8.9倍の12.00億円、経常利益で同10.2倍の13.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.1倍の11.00億円と、さらに大幅な利益回復を見込んでいる。前期から実施している事業構造改革を継続し、より一層のコスト構造改革を推進すると共に、中長期的な成長を見据え『顧客満足度の向上』『集客力とブランド力の向上』への投資を強化する方針だ。
『顧客満足度の向上』 の主な施策としては、新規出店と既存店のリニューアルの推進、社員教育の徹底と販売人員の拡充、お客様への還元施策の拡充、新商品開発の強化、新たな商品やサービスを提供する関連事業の開発促進を掲げている。『集客力とブランド力の向上』の施策としては、インフォマーシャル等のテレビCMを中心に進める広告宣伝の強化に取り組む予定となっている。
さらに、17年3月期から新設した株主優待制度の拡充(優待内容の充実・年1回から年2回の実施に変更)もあわせて発表しており、業績の改善に伴い株主還元策への積極的な姿勢を示している。
《TN》
提供:フィスコ