【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

■アドテスト <6857> 7,202円 (-579円、-7.4%)
東証プライムの下落率2位。アドバンテスト <6857> [東証P]が急反落。前日26日の米国株市場では半導体関連株への売りがかさむ展開で、特にAI用半導体大手のエヌビディア <NVDA> への投げが出て、同社株は下落率が5.7%に達した。エヌビディアが製造するGPU向けに先端半導体テスターを納入するアドテストにも売りが波及した。アドテストは前日こそ5日ぶりに反発したものの上げ幅はわずかにとどまり、5日連続で陰線を引いていた。27日は改めて下値模索を強いられ、400円を超える下げでマドを開けての陰線形成となった。
■サイバー <4751> 1,255円 (-36.5円、-2.8%)
サイバーエージェント <4751> [東証P]が続落。26日の取引終了後、ライフスタイルメディア事業などを手掛ける連結子会社のCyberOwlにおいて、不適切な会計処理が判明したと発表。これを嫌気した売りが出たようだ。外部の専門家を含む社内調査委員会を設置し、事案の解明などを進める。あわせてサイバーは、4月1日付で予定していた「Amebaブログ」などを含むAmebaLIFE事業と、一部アフィリエイト事業をCyberOwlに承継する吸収分割の方式による会社分割について、中止すると発表した。
■生化学 <4548> 778円 (-22円、-2.8%)
生化学工業 <4548> [東証P]が3日ぶり反落。26日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を400億円から395億5000万円(前期比9.2%増)へ、営業利益を39億5000万円から18億円(同4.2倍)へ、純利益を34億5000万円から16億5000万円(同24.5%減)へ下方修正したことが嫌気された。ロイヤルティーの減少に加えて、研究開発費の増加が業績を押し下げる。
■トヨタ <7203> 2,828.5円 (-59円、-2.0%)
トヨタ自動車 <7203> [東証P]が4日ぶり反落。トランプ米大統領が26日、米国が輸入するすべての自動車に25%の関税を課すことを表明しており、日本もその対象国に含まれることで、米国への輸出比率の高い自動車メーカーにとっては強い逆風として意識されている。外国為替市場でも1ドル=150円台を上回る水準での推移とはいえ、足もと円高含みに推移しており、同社株をはじめ自動車セクターへの売り圧力は拭えない。ただ、米国で近々自動車関税が導入される方向にあったことは事前に株価に織り込まれていた。トヨタはPBR1倍近辺の株価水準にあり、下値では押し目買いが入りやすい面もある。空売り筋のショートカバーなども絡め、売り一巡後は底堅さを発揮する可能性もある。
※27日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋
株探ニュース