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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):太陽HD、住友不、日本オラクル

太陽HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■太陽ホールディングス <4626>  4,700円  +605 円 (+14.8%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 太陽ホールディングス<4626>が後場に急騰。24日正午、株主還元方針の変更と配当予想の増額修正を発表しており、材料視されたようだ。株主資本配当率(DOE)5%以上を維持するという従来の方針を踏襲したうえで、少なくとも28年3月期まで総還元性向100%を目安とした株主還元を実施する方針を加えた。これに伴って、25年3月期の期末配当予想を110円増額修正し、150円に引き上げた。年間配当予想は190円(前期比110円増配)となる。同時に太陽HDは今期の業績予想について、最終利益予想を43億円減額して106億円(前期比22.5%増)に下方修正した。子会社の太陽ファルマが保有する販売権について減損損失を計上する。売上高予想と営業・経常利益予想は据え置いた。

■住友不動産 <8830>  6,042円  +575 円 (+10.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 住友不動産<8830>が後場に急騰し、上場来高値を更新した。米ブルームバーグ通信が24日、「アクティビスト(物言う投資家)として知られる米ヘッジファンド運営会社、エリオット・インベストメント・マネジメントが、国内不動産大手の住友不動産株を取得したことが分かった」と報じた。企業価値が一段と向上するとの思惑をもとに、買いが集まったようだ。記事によると、エリオットは住友不と株主価値の向上策について協議していると関係者が明らかにした。保有規模については明らかになっていないとしている。

■日本オラクル <4716>  15,710円  +1,485 円 (+10.4%)  本日終値
 日本オラクル<4716>が切り返し急。ボックス下限からの戻り足を強め、マドを開けて1万5000円台まで株価を浮上させている。米オラクル<ORCL>の日本法人でデータベース管理ソフトでは圧倒的な競争力を有する。前週末21日取引終了後に発表した25年5月期第3四半期累計(24年6月~25年2月)決算(単独ベース)は、最終利益が前年同期比12%増の448億5700万円と2ケタ成長を確保した。同期間の最終利益としては過去最高水準で、企業や官公庁のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込む形でクラウド事業が好調に推移し全体収益を押し上げている。これを材料視する買いが高水準に集まり、一気に1万4000円台を駆け抜ける格好となった。

■HENNGE <4475>  1,478円  +109 円 (+8.0%)  本日終値
 HENNGE<4475>は大幅反発。前週末21日取引終了後、投資事業を手掛けるサンブリッジコーポレーション(東京都渋谷区)との共同出資により、米国に合弁会社を設立すると発表した。米国市場でのサービス展開を目指す。設立予定日は4月。出資比率はHENNGEが51%、サンブリッジが49%。これが材料視された。

■伊藤米久HD <2296>  4,180円  +295 円 (+7.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 伊藤ハム米久ホールディングス<2296>が5連騰。前週末21日の取引終了後、26年3月期に経営統合10周年を迎えることを記念して、記念配当を年175円(第1四半期末85円、第3四半期末90円)実施すると発表したことが好感された。なお、中間・期末配当予想は未定としている。

■山一電機 <6941>  2,261円  +154 円 (+7.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 山一電機<6941>が大幅続伸。前週末21日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を125万株(発行済み株数の6.36%)、または25億円としており、取得期間は3月24日から5月31日まで。資本コストや株価を意識した機動的な資本政策の一環として実施するとしている。

■MTG <7806>  2,744円  +164 円 (+6.4%)  本日終値
 MTG<7806>が続伸し、昨年来高値を更新した。SMBC日興証券が前週末21日、MTGの目標株価を1600円から2900円に引き上げた。投資評価は3段階で真ん中の「2」で据え置いた。新製品やチャネルローテーション、ブランディング効果でヘアケア製品が躍進したと指摘。ノンコア事業の損失改善と円安による仕入れ高影響の一巡で、25年9月期から利益成長フェーズに移行するとの見方を示す。同証券はMTGの26年9月期営業利益予想を58億円から83億円に増額修正した。

■アイティフォー <4743>  1,550円  +88 円 (+6.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 アイティフォー<4743>が続伸。この日、自社株70万株(発行済み株数の2.58%)を3月31日付で消却すると発表しており、好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は2791万1900株となる。

■アカツキ <3932>  3,110円  +164 円 (+5.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 アカツキ<3932>が4日続伸。前週末21日の取引終了後、同日付で投資先のLIFE CREATE<352A>の東証グロース市場への新規上場が承認されたことを受けて、保有するLクリエイト株の一部である104万3858株の売り出しを行う予定であると発表しており、好材料視された。同件に関して投資有価証券売却益の発生が見込まれるものの、現時点では影響額が明確でないため業績への影響については判明次第開示するとしている。

■フィナHD <4419>  913円  +48 円 (+5.6%)  本日終値
 Finatextホールディングス<4419>が大幅続伸し2月14日以来となる900円台を回復。テクニカル的には上値抵抗ラインとして意識されていた75日移動平均線も上回ってきた。証券や保険など金融業界を主要顧客に基幹システムをクラウドサービスで提供するほか、不動産業界向けビッグデータ解析事業も受注増勢で収益に貢献している。特に最近は、商業用不動産のビッグデータ解析で企業の営業を支援する新サービスを開始するなど、非金融サービスに傾注する構えをみせている。国内では訪日外国人観光客の急増を背景に、駅周辺や再開発エリアを中心に地価の上昇傾向が続いている。前週発表された25年1月1日時点の公示地価は全国全用途平均で4年連続上昇を示し、上昇率もバブル期であった1991年以来の高い水準となったことが報じられており、同社のビジネスチャンス拡大に向けた思惑を増幅させている。

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