【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):マクセル、一工薬、スマレジ

マクセル<6810>が後場プラスに転じた。午前11時10分ごろ、25年3月期の連結業績予想について、営業利益を80億円から84億円(前期比3.9%増)へ上方修正したことが好感された。機能性部材料事業で収益性の改善が進んでいることに加えて、光学・システム事業におけるライセンス収入の増加が要因。また、ライフソリューション事業で健康・理美容のOEM製品が好調に推移していることに加え、電設工具が予想を上回る進捗となっていることも寄与する。なお最終利益は、同時に発表した角形リチウムイオン電池の生産終了と同製品の生産を行う中国連結子会社ウーシー・マクセル・エナジーの解散に伴う特別退職金や固定資産の減損損失の計上などで60億円から35億円(同53.6%減)に下方修正した。
■第一工業製薬 <4461> 2,821円 +69 円 (+2.5%) 本日終値
第一工業製薬<4461>は高い。午後3時ごろ、25年3月期の期末配当について記念配当10円を実施すると発表した。従来予想の普通配当45円とあわせ、55円となる見通し。中間配当との合計で年間ベースでは100円(前期65円)となる見込み。これを好感した買いが入った。あわせて今期の営業利益予想を50億円から52億円(前期比2.5倍)へ上方修正した。ハイエンドサーバー向け光硬化樹脂材料を中心に高付加価値品の売り上げが好調に推移しているため。なお、売上高や純利益予想は従来予想を据え置いた。
■スマレジ <4431> 2,769円 +64 円 (+2.4%) 本日終値
スマレジ<4431>が高い。岩井コスモ証券は21日、同社株の投資判断「A」と目標株価3700円を継続した。同社は、iOS端末を利用したクラウド型データ管理POSレジシステム「スマレジ」を主力としている。第3四半期累計(24年5月~25年1月)の連結営業利益は18億3100万円となった。全てのサービスが堅調に推移したが、なかでもキャッシュレス決済が好調な伸びをみせた。同社は昨年12月に実施したM&Aにより単独決算から連結決算に移行し、25年4月期の同利益は20億3300万円から22億8400万円に修正したが、同証券では23億2000万円への上振れを予想。キャッシュレス決済の良好さやPOSレジの中・大型案件の進展から26年4月の同利益は28億円への増益を見込んでいる。
■岩井コスモ <8707> 2,560円 +49 円 (+2.0%) 本日終値
岩井コスモホールディングス<8707>が5日続伸。前週末21日の取引終了後、未定としていた25年3月期の期末配当予想を121円にすると発表したことが好感された。年間配当予想は141円(前期120円)となり、期末配当額、年間配当額ともに過去最高となる。
■ヤマトホールディングス <9064> 2,046.5円 +37.5 円 (+1.9%) 本日終値
ヤマトホールディングス<9064>が3日続伸、5日移動平均線を足場に上値指向を強めている。宅配便で業界トップシェアを有するが、25年3月期はトップラインが横ばい見通しながら、外注コストの増加など採算悪化の影響を受け利益面では大幅減が見込まれている。ただ、足もとの業績悪については株価面への織り込みが進み、来期は買収子会社のフル寄与などから回復への期待が大きく、昨年11月中旬を境に戻り足が鮮明だ。そうしたなか、前週末21日取引終了後に今期業績予想の修正を発表、最終利益は従来予想の180億円から360億円(前期比4%減)に大幅上方修正した。本社ビルなどの保有不動産を28日付で売却し、売却益242億円を特別利益に計上する。これに伴う資本効率改善効果をポジティブ視する買いを引き寄せた。
■アニコムHD <8715> 528円 +8 円 (+1.5%) 本日終値
アニコム ホールディングス<8715>はしっかり。前週末21日取引終了後に月次経営パラメーターを発表した。2月度の正味収入保険料は49億7400万円と、前年同月(45億3300万円)を上回りプラスとなった。保有契約件数は127万8228件、平均継続率は88.3%だった。
■西日本鉄道 <9031> 2,241円 +33 円 (+1.5%) 本日終値
西日本鉄道<9031>が反発。前週末21日の取引終了後、25年3月期の期末配当予想を17円50銭から22円50銭へ増額修正したことが好感された。年間配当予想は40円(前期40円)となる。
■Sansan <4443> 2,036円 +26 円 (+1.3%) 本日終値
Sansan<4443>が反発。この日、名刺や企業情報、営業履歴を一元管理する営業DXサービス「Sansan」と「Sansan」に蓄積された情報を外部システムと連携しデータ活用を後押しするデータ連携ソリューション「Sansan Data Hub」が、NTTデータグループ<9613>子会社のNTTデータに採用されたと発表しており好材料視された。NTTデータではこれまで事業部ごとの戦略に最適化されたツールを活用し、顧客・接点情報は各事業部で個別に管理していたが、「Sansan」及び「Sansan Data Hub」を全社導入し顧客データ基盤を構築することで、全社員がもつ接点情報を一元管理し事業横断での連携を強化するとともに、マネジメント層を含めた全社での営業改革を推進するのが狙いという。
■アミューズ <4301> 1,632円 +12 円 (+0.7%) 本日終値
アミューズ<4301>は堅調。前週末21日取引終了後、株主優待制度を拡充すると発表した。保有株式数に応じた区分について現行では「100株以上」のみだが、これを「100株以上300株未満」「300株以上」の2区分に増やす。今年から変更する。これが好感された。
■マネックスグループ <8698> 743円 +4 円 (+0.5%) 本日終値
マネックスグループ<8698>が堅調な動きとなった。前週末21日の取引終了後、自社株430万株(発行済み株数の1.67%)を3月31日付で消却すると発表しており、好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は2億5364万7100株となる。
株探ニュース