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【市況】伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 1月13日版

1. 日経平均は3万8355円を前に下値を支えられるかが焦点
 前回の本コラムでは、 日経平均株価の1月の月足が陰線引けするときは「1990年から2024年までの期間で見ると、陰線引けした19回中13回が3営業日以内で1月の最高値をつけていて、1月が月初から下げの流れを作っていることが多い」、「1月の月足が陽線引けする場合、月初からすぐに上昇を開始するか、月初にいったん下げた後、中旬に押し目をつけて、月末まで上昇の流れを作るかのどちらかの展開になっている」という1月の値動きの傾向を紹介しました。
 本年1月の日経平均株価は、大発会から2営業日目となる1月7日の高値4万0288円で上値を抑えられて、下降を開始しています。
 前週末の NYダウが大きく下げたことで、週明け後の日経平均株価は寄り付き値が大きく下放れて始まる公算です。
 2営業日目の高値が抵抗となって下降を開始している経緯を考慮すると、本年1月の日経平均株価は「しばし一本調子の下げの流れを作って、一気に下値の目安になる場所まで下げた後、月末まで上値重い動きとなる」、「目先、一気に下値の目安まで下げた後、すぐに押し目をつけて月末へ向けて上昇を開始する」という展開のどちらかになると考えられます。
 1月の月足が陰線引けする展開になる場合、目先の下げは「保ち合いレンジ上限から下限へ向かう動き」、または「昨年12月27日の高値4万0398円が戻り高値となって、下げの流れへ入っている途中の動き」のどちらかだと考えられます。
 どちらの場合でも、目先は一本調子に下げて、昨年10月24日の安値3万7712円を目指す公算です。
 1月の月足が陽線引けする展開になる場合、昨年9月下旬以降、押し目を切り上げる保ち合いの動きの途中だと推測できることから、目先の下げは昨年12月19日の安値3万8355円を前に下値を支えられて、上昇を開始すると考えられます。
 図1は、日経平均株価の日足と、1月の想定できる展開です。
 現時点では、1月が赤と青の実線のどちらかになると推測できます。
 休み明け後の日経平均株価は、寄り付き値が大きく下放れて3万8355円に接近すると考えられるため、1月の月足が陽線引けするなら、14日、15日は3万8355円を前に下値を支えられる動きが表れるはずです。
 そうならずに下降を継続して3万8355円を割れる場合、その後の価格が10月24日安値の3万7712円割れを目指すと考えらえます。
図1 日経平均株価(日足)と1月の予想線
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