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【注目】イスラエル、ヒズボラの標的拡大 イランは条件付きで停戦支持の意向

 イスラエルはレバノン南部への地上侵攻に加え、ベイルート郊外に大規模な空爆を実施した。一方、イランは条件付きの停戦を支持する意向を示した。米メディアはイスラエル当局者の情報として、ベイルート南部近郊への空爆はヒズボラ指導者の後継候補とみられているサフィエディン師が標的だったと報じた。サフィエディン師の安否は不明。住民らは空爆で建物が揺れたと語った。

 イスラエルとヒズボラはほぼ1年に渡りミサイルによる攻撃を互いに続けてきたが、イスラエルは脅威を排除しようと動きを強化。ヒズボラ幹部の多くを殺害し、2006年の戦争以来初めてレバノン南部に軍を侵攻させた。

 イスラエル軍は4日、9月30日以降にヒズボラ戦闘員250人を殺害し、レバノン側国境地帯の掃討中にミサイル発射装置や爆発物、その他の兵器を回収したと発表。また、イスラエル北部での戦闘中に同国軍兵士2人が死亡したとも明らかにした。イスラエル公共放送KANによると、2人はイラクから飛来したドローンによる攻撃を受けた。

  イランのアラグチ外相は4日にベイルートを訪問し、レバノンのミカティ首相と会談。イラン国営放送が報じたコメントによると、同外相はレバノンや中東諸国の当局者と停戦について協議した。ただし、停戦はヒズボラとハマスが合意できる条件でなければならず、ガザの停戦と並行して発効される必要があると、同外相はくぎを刺した。

 米国を含む諸国はガザとレバノンの両方について停戦に合意するようイスラエルのネタニヤフ首相に働き掛けているが、いまのところ成功していない。ヒズボラはガザ停戦が停戦の条件だとしているが、ハマスは停戦に合意する意思を示していない。

 イランの最高指導者ハメネイ師はきょう、2020年1月以来初めてテヘランで礼拝の先頭に立ち、イスラエルに対して可能な「最小限の処罰」をこれまでに加えたが、必要であれば再び攻撃すると、大勢の聴衆に向けて発言。アラブとイスラム教徒の諸国は「共通の敵」に対して再び団結すべきだと呼びかけた。「義務の遂行をためらうことも、急ぐこともない」ともハメネイ師は述べた。

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