【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
東北新社 <日足> 「株探」多機能チャートより
■東北新社 <2329> 651円 (-72円、-10.0%)
東北新社 <2329> [東証S]が3日ぶり急反落。同社は24日の取引終了後、シンガポールの投資会社である3Dインベストメント・パートナーズからの株式非公開化に関する提案の協議の結果について公表した。東北新社は、同社が指定する守秘義務誓約書を3D側が変更なく差し入れることを条件に、3Dによるデューデリジェンス(資産査定)を受け入れる方針だったが、3D側が守秘義務誓約書の内容について実質的な変更を要請する立場を変えなかったため、協議・交渉を打ち切ることを決めたという。株価にプレミアムを上乗せする形でのTOB(株式公開買い付け)への期待が後退する形となり、売りがかさんだようだ。
■三菱UFJ <8306> 1,444.5円 (-38円、-2.6%)
三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]が4日ぶりに反落。そのほか、三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]、みずほフィナンシャルグループ <8411> [東証P]などメガバンクが持ち高調整の売りを浴び、揃って下値を探る展開となった。東京市場では半導体関連株などハイテク系グロース株への水準訂正を期待した買いが活発化している。これは米国でFRBがハイピッチで利下げを進める構えにあることや、国内でも日銀が追加利上げにひと頃よりも慎重な姿勢を示していることが背景にある。一方、世界的な金融緩和ムードが高まるなか、金融機関にとっては運用利ザヤが縮小するとの見方も広がってきた。足もとで半導体買いの銀行売りというロング・ショートの動きを誘導した。
■野村 <8604> 773円 (-11.5円、-1.5%)
野村ホールディングス <8604> [東証P]が続落。読売新聞電子版がこの日、野村証券が自己資金による国債の先物取引で相場操縦を行った疑いがあるとして、証券取引等監視委員会が25日午後にも、金融商品取引法違反で同社に課徴金を科すように金融庁に勧告する方針を固めたことがわかった、と報じた。報道をネガティブに受け止めた投資家の売りが膨らんだようだ。記事によると、グローバル・マーケッツ部門で管理職だったディーラーが2021年ごろ、実際には売買する意思がないのに大量の注文を出し、その後取り消す「見せ玉」と呼ばれる手口で不正に価格を変動させて、利益を得た疑いがあるという。
■しまむら <8227> 7,670円 (-108円、-1.4%)
しまむら <8227> [東証P]が4日続落。24日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の月次売上速報で、主力のしまむら既存店売上高は前年同月比4.3%増と11ヵ月連続で前年実績を上回ったものの、サプライズはないとして反応は限定的のようだ。残暑が続いたことで、アウター衣料、実用品ともに夏物の販売が好調に推移し、事前に売れ筋商品のTシャツやブラウスの在庫を持ち上げたことも奏功した。また、初冬物では婦人アウター衣料のニットやベストが高気温の状況下でも売り上げを伸ばした。なお、全店売上高は同4.4%増だった。
■西松屋チェ <7545> 2,458円 (-31円、-1.3%)
西松屋チェーン <7545> [東証P]が続落。24日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比4.8%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったものの、サプライズはないとして反応は限定的のようだ。育児・服飾雑貨で紙おむつなどの消耗品やチャイルドシートが好調に推移した。また、夏物衣料や秋物衣料の売り上げも前年を上回った。なお、全店売上高は同6.7%増だった。
※25日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋
株探ニュース