【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):シャープ、Sansan、東北新社
シャープ <日足> 「株探」多機能チャートより
シャープ<6753>が続急伸。共同通信が22日夜、ソフトバンク<9434>がシャープに対し、1000億円規模の出資を行う案が浮上していることが分かったと報じた。シャープの財務基盤の強化につながるとの思惑から買いが入ったようだ。報道によると、ソフトバンクはAI向けデータセンターの構築を目指し、シャープの堺工場の一部を取得する交渉を進めており、その過程で出資案が持ち上がったという。一方、出資交渉は難航しており、実現性は不透明だとも伝えている。
■Sansan <4443> 2,261円 +117 円 (+5.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
Sansan<4443>が続伸。午前11時ごろ、三十三銀行(三重県四日市市)が営業DXサービス「Sansan」を全行に採用したと発表しており、好材料視された。「Sansan」は、名刺やメールといった接点から得られる情報を正確にデータ化し、全社で共有できるデータベースを構築する営業DXサービス。今回の採用は、三十三銀行の中期経営計画の「DXの推進による営業スタイルの変革」の一環として採用されたもので、これまで属人的かつアナログな接点情報の管理が課題となっていた接点情報の管理についてデジタル化するとともに、接点情報・人脈情報の全行的な共有を通じて、営業推進に活用するとしている。
■東北新社 <2329> 671円 +29 円 (+4.5%) 本日終値
東北新社<2329>が続伸。22日の取引終了後、シンガポールに拠点を置く投資会社3Dインベストメント・パートナーズからの非公開化に関する提案について、3D社が守秘義務誓約書を東北新社に出すことを条件にデューディリジェンスを受け入れると発表しており、好材料視された。東北新社では3D社からの提案に対して、独立社外取締役5人全員から構成される特別委員会を設置し検討を進めてきたが、同委員会からの諮問を踏まえて検討した結果、現時点で提案に応じる旨の方針を決定することは相当とは考えられないとしつつ、守秘義務誓約書を条件にデューディリジェンスを受け入れることにしたという。また、デューディリジェンスの結果、3D社から再度の提案を受け取った場合は、再提案について検討を進め、再提案についての意思決定を改めて行うとしている。
■フクダ電子 <6960> 7,500円 +240 円 (+3.3%) 本日終値
フクダ電子<6960>は反発。午後2時ごろ、AIによって洞調律の心電図から隠れ心房細動のリスクを推定する、国内初の12誘導心電計「カーディマックス FCP-9900Aiシステム」を10月に発売すると発表しており、好材料視された。新製品は、診断のついていない患者の洞調律心電図から、過去に発作性心房細動(PAF)を発症していた可能性をAIにより推定する「隠れ心房細動リスク推定機能」を搭載したのが特徴。同機能を活用することでホルター心電図(長時間心電図)検査などの確定診断につなげ、心房細動(AF)を早期発見することを目指すとしている。
■ヒビノ <2469> 3,290円 +105 円 (+3.3%) 本日終値
ヒビノ<2469>は6日続伸し年初来高値を更新した。午前11時ごろ、みなとみらい21中央地区の複合施設「横浜シンフォステージ」にオープンしたヤマハ<7951>の体験型ブランドショップ「ヤマハミュージック 横浜みなとみらい」に、映像システム及び演出連動システムを提供したと発表しており、好材料視された。「ヤマハミュージック 横浜みなとみらい」は、音楽や楽器に関する新たな楽しみの発見を目的とした体験型施設。今回の案件では、音楽に没入できる体験空間「Music Canvas(ミュージックキャンバス)」及びイベントスペースを兼ね備えたカフェ「ライブ&カフェ」に、LEDディスプレーを中心とした映像システム及び演出連動システムを設計・施工した。
■キヤノンMJ <8060> 4,498円 +124 円 (+2.8%) 本日終値
キヤノンマーケティングジャパン<8060>が続伸。同社は22日、営業活動のデジタル化に強みを持つopenpage(東京都新宿区)と資本・業務提携したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。顧客とのコミュニケーションを推進するクラウドベースのプラットフォームを提供するopenpageのテクノロジーと、キヤノンMJがこれまで培ったマーケティングのノウハウや営業力を組み合わせ、営業活動の生産性向上に寄与するソリューションの共同開発を目指すとしている。
■ラクスル <4384> 1,170円 +29 円 (+2.5%) 本日終値
ラクスル<4384>が続伸。この日午前中、子会社ノバセルが「100本1000万円動画パッケージ」の提供を開始したと発表しており、業績への貢献が期待されている。「100本1000万円動画パッケージ」は、ノバセルの知見をもとに印刷・集客支援のプラットフォーム「ラクスル」で提供し、大きな反響を呼んだサービス「5万円でまる投げ出張動画」をベースにした新パッケージ。ノバセルが企画からサポートし、プロの動画クリエイターが撮影。ノバセルにおいて管理・編集・配信する30秒の動画100本を1000万円で制作するというもので、更に企業内でのチェックをもとにした編集や修正も含めて最短30日とスピーディーに納品することを実現したのが特徴としている。
■マンダム <4917> 1,237円 +30 円 (+2.5%) 本日終値
マンダム<4917>が反発。同社は22日、55歳~74歳の「アッパーミドル男性」に向けた化粧品ブランド「ZFACE(ゼットフェイス)」の商品を26日より順次、発売すると発表した。アッパーミドルを対象としたブランドの立ち上げはマンダムとして初めてという。新たな顧客層の獲得による収益貢献を期待した買いが株価を押し上げたようだ。肌の悩みにアプローチするトレーニング用クリームや導入美容液、オールインワンスキンケアクリームを発売する。ZFACEオリジナルの表情筋トレーニングとして、RIZAPグループ<2928>が監修する動画を公開。スマートフォンで表情のコンディションが診断できる仕組みなどを用意し、フェイストレーニングの成果を確認できる体験も提供していく。
■森永乳業 <2264> 3,351円 +80 円 (+2.5%) 本日終値
森永乳業<2264>は続伸。23日、インドネシアの行政機関と生物遺伝資源を用いた共同臨床研究に関する基本合意文書を締結したと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。同国の農業標準化機構と、同国保健省からの指定を受けた医療機関RSAB Harapan Kitaの3者で、22日付で基本合意書を交わした。今後、大学や研究機関などとの共同研究体制を構築し、ビフィズス菌を始めとした機能性素材の臨床エビデンスの取得を進めていく。
■ミスミグループ本社 <9962> 2,756円 +65.5 円 (+2.4%) 本日終値
ミスミグループ本社<9962>が続伸。SMBC日興証券が22日付で、投資評価「1」を継続し目標株価を2900円から3200円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、25年3月期第1四半期は、円安効果や中国通信案件で堅調な業績であり上期営業利益に対する進捗率は59%と高かったと評価。続く第2四半期も同様に堅調な業績を計上可能とみており、上期営業利益233億円と会社計画の202億円に対して上振れを予想している。長期成長性は高いなか、依然として同社のバリュエーションは過去最低水準にとどまっていることを踏まえて、引き続き株価下落リスクが限定的なグロース銘柄として推奨したいとしている。
株探ニュース