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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

SUMCO <日足> 「株探」多機能チャートより

■SUMCO <3436>  1,687円 (-317円、-15.8%) 一時ストップ安

 東証プライムの下落率トップ。SUMCO <3436> [東証P]が続急落、一時ストップ安となった。7日の取引終了後に24年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比10.1%減の1982億7300万円、経常利益は同57.9%減の204億4100万円となった。あわせて1-9月期の業績予想を開示。第3四半期累計の売上高は前年同期比7.1%減の2982億円、経常利益は同60.3%減の254億円を計画する。7-9月期の経常利益は約50億円の見通しと、前年7-9月期(約155億円)から大幅な減益の計画を示したとあって、ネガティブ視されたようだ。半導体シリコンウエハーの数量は、300ミリメートル製品のレガシー品で顧客と用途によって在庫適正化に時間を要しており、出荷回復が緩やかになると想定。200ミリメートル製品では顧客の生産調整が続くと予想する。

■ジャックス <8584>  3,680円 (-680円、-15.6%)

 東証プライムの下落率2位。ジャックス <8584> [東証P]が3日ぶり急反落。7日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を1930億円から1890億円(前期比2.3%増)へ、営業利益を280億円から240億円(同27.6%減)へ下方修正すると発表。これを嫌気した売りが出ている。ベトナムやインドネシアで長引く市況の低迷が要因。取扱高の減少をはじめ、未収債権残高の高止まりに伴う貸倒関連費用の増加が響く。あわせて、配当予想を210円から180円(前期は普通配当210円、記念配当10円の計220円)に減額した。

■資生堂 <4911>  3,810円 (-700円、-15.5%) ストップ安

 東証プライムの下落率3位。資生堂 <4911> [東証P]がストップ安。7日取引終了後に上期(1-6月)連結決算を発表し、売上高が前年同期比2.9%増の5085億3600万円、純利益が同99.9%減の1500万円だった。大幅な最終減益を嫌気した売りが膨らんだ。トラベルリテール(全世界の免税店エリアでの販売)事業が大きく減少したものの、日本や欧州、アジアパシフィック事業が全体を牽引し売上高は増加した、一方、利益面ではトラベルリテール事業の売り上げ減に伴う減益影響のほか、日本事業の早期退職支援プランに関する構造改革費用の計上などが響いた。あわせて、取得上限30万株(自己株式を除く発行済み株数の0.07%)、または18億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は8月8日から同月30日まで。更に、これまでカタログの商品などを贈呈していた株主優待制度について、自社ECサイトで利用できるポイントなどを付与する形に変更することを明らかにした。

■奥村組 <1833>  4,300円 (-450円、-9.5%)

 東証プライムの下落率9位。奥村組 <1833> [東証P]が3日ぶりに急反落。同社は8月7日大引け後(16:00)に決算を発表、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比48.8%減の11.5億円に落ち込み、4-9月期(上期)計画の65億円に対する進捗率は17.7%にとどまり、5年平均の46.2%も下回ったことで嫌気されたようだ。

■宮地エンジ <3431>  3,945円 (-325円、-7.6%)

 宮地エンジニアリンググループ <3431> [東証P]が3日ぶりに急反落。同社は8月7日大引け後(16:30)に決算を発表、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比0.4%減の13億円となり、4-9月期(上期)計画の42.5億円に対する進捗率は30.8%にとどまり、5年平均の40.1%も下回ったことで嫌気されたようだ。同時に、9月30日割当の1→2の株式分割に伴い、年間配当を従来計画の195円→140円(株式分割前換算では195円)に修正したが、実質配当は変わらない。

■ピジョン <7956>  1,333.5円 (-106円、-7.4%)

 ピジョン <7956> [東証P]が続急落。8日午前11時05分、中国のグループ子会社において、元従業員が費用や資産に関する不適切な取引を行った疑いが発覚したと発表した。調査や手続きを完了させるまでに一定の時間が必要となる見込みだとして、24年12月期第2四半期決算の発表を当初の予定の8日から延期し、14日に変更する。連結業績に及ぼす影響については現在精査中。24年12月期半期報告書は、法定提出期限の8月14日までに提出する予定だが、変更せざるを得ない事態になった場合は速やかに公表するとしている。発表を嫌気した売りが膨らんだようだ。

■住友重 <6302>  3,197円 (-216円、-6.3%)

 住友重機械工業 <6302> [東証P]が3日ぶり急反落。7日取引終了後、24年12月期連結業績予想について売上高を1兆1100億円から1億700億円(前期比1.1%減)へ、営業利益を700億円から650億円(同12.6%減)へ下方修正すると発表した。北米や欧州での顧客の在庫調整の影響や、半導体関連の市況回復が想定より遅れていることを踏まえた。これが売り材料視された。

■コロプラ <3668>  527円 (-32円、-5.7%)

 コロプラ <3668> [東証P]が続急落。7日取引終了後に発表した23年10月-24年6月期連結決算は、売上高が183億1800万円(前年同期比18.5%減)、営業損益が7億7300万円の赤字(前年同期19億8000万円の黒字)に転落して着地した。これを嫌気した売りが出た。ゲーム開発・運営を手掛ける主力のエンターテインメント事業で、既存タイトルの売上高が逓減(ていげん)したほか、一部タイトルのサービスを終了した。また、新作ブロックチェーンゲームで開発・マーケティングなどの先行費用が発生した。

■阪和興 <8078>  4,810円 (-240円、-4.8%)

 阪和興業 <8078> [東証P]が3日ぶり大幅反落。8日午後1時、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比1.6%増の6184億5400万円と増収となった一方、経常利益は同22.8%減の123億6100万円と大幅な減益となった。経常利益の通期計画に対する進捗率は約21%と低調とあって、売りを促す格好となったようだ。鉄鋼事業で鋼板や線材などの取り扱い数量が減少した。プライマリーメタル事業では、ニッケルやフェロクロムを中心に取扱数量が減少したほか、海外においてアジア地域を中心に鉄鋼製品価格が前年同期に比べて安値で推移し、利幅が縮小したことも響いた。

※8日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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