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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):富士製薬、ディスコ、PCA

富士製薬 <日足> 「株探」多機能チャートより
■富士製薬工業 <4554>  1,466円  -85 円 (-5.5%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 富士製薬工業<4554>は大幅安。18日の取引終了後、第三者割当による第1回~第3回新株予約権を発行すると発表。将来的な1株利益の希薄化を懸念した売りが先行した。発行新株予約権数は合計で4万9000個(潜在株数490万株)、希薄化率は議決権ベース(3月末時点)で最大20.17%。調達資金約92億円(手取り概算額)は研究開発費用に充てる。

■ディスコ <6146>  52,700円  -2,560 円 (-4.6%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 ディスコ<6146>は3日続落。18日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算は、売上高827億9900万円(前年同期比53.4%増)、営業利益333億7600万円(同96.7%増)、純利益237億1300万円(同87.0%増)と大幅増益となったものの、純利益で240億円強を見込んでいた市場予想を下回ったことから、失望売りが出たようだ。生成AIの需要拡大により、IC向けダイサー(切断装置)やグラインダー(研削装置)などの精密加工装置の出荷が増加。また、顧客の設備稼働率などに連動して、消耗品である精密加工ツールの出荷も堅調に推移し、全体の出荷額は1011億円と初めて1000億円を突破し四半期最高を記録した。また、検収も順調に進捗したほか、円安も寄与し大幅な増収増益となった。同時に、第2四半期累計(4~9月)業績予想も発表した。売上高1684億円(前年同期比33.4%増)、営業利益660億円(同46.6%増)、純利益468億円(同43.1%増)を見込み、中間配当予想を108円(前年同期76円)とした。

■日本航空 <9201>  2,501円  -61 円 (-2.4%)  本日終値
 日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>は後場も軟調に推移。三越伊勢丹ホールディングス<3099>やマツキヨココカラ&カンパニー<3088>は上値が重く、資生堂<4911>が冴えない展開となっている。日本政府観光局が19日に発表した6月の訪日外客数(推計)は、313万5600人となった。単月として過去最高を記録したものの、これを手掛かりに買い向かう姿勢は限られている。外国為替市場では今週に入り、一時1ドル=155円台前半まで急速に円高に振れた。トランプ前大統領がドル高是正の意向を示すなかで、一段と円高が進めば訪日外客数の増加に歯止めが掛かるとの懸念もあり、インバウンド関連株の重荷となっているようだ。

■ソフトバンクグループ <9984>  10,510円  -140 円 (-1.3%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>は売り買い交錯の展開。前日の米国株市場では、NYダウが急落したほか、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も下げ止まらず続落、2営業日合計の下げ幅は640ポイント弱に及んでいる。米ハイテク株に積極投資するソフトバンクGにとってはネガティブ材料だが、同社株は前日に700円近い下落をみせており、25日移動平均線との上方カイ離を一気に解消した形となっている。目先は空売り買い戻しや値ごろ感からの押し目買いで強弱観が対立している状況。信用買い残は前週末12日現在で買い残が増加する一方、売り残は減少しており、直近信用倍率は2.66倍とやや株式需給が緩んでいる。上値では戻り売りが意識され、1万円トビ台での攻防が続きそうだ。

■トヨタ自動車 <7203>  3,133円  -8 円 (-0.3%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が冴えない。米国時間18日、米国のトランプ前大統領が共和党大会で指名受諾演説に臨み、EV(電気自動車)推進策を見直す考えを改めて表明した。自動車のラインアップで全方位戦略をとるトヨタに関しては、米国がEV普及を抑制し、中国メーカーに対する強硬姿勢をとることとなれば、トヨタの事業展開にはプラスに働くとの思惑が市場の一部にはあった。もっともトランプ氏は米国のインフレ問題にも対処する考えを示しており、エネルギー生産規制の撤廃とともにドル高是正に乗り出す姿勢をみせている。外国為替市場で円安基調が一服するなかで、トヨタ株を買い向かう姿勢は限られている。円高懸念がくすぶるなかで自動車株は総じて安く、日産自動車<7201>やSUBARU<7270>が軟調に推移している。

■オンコセラピ <4564>  42円  +10 円 (+31.3%)  本日終値
 オンコセラピー・サイエンス<4564>が高い。19日、連結子会社のCancer Precision Medicineが、動物病院運営のWOLVES HAND<194A>と共同研究契約を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。獣医療分野において、血液を用いて疾患の診断や治療法の選択などを予測を行う技術「リキッドバイオプシー」を活用し、がんの早期発見を目指すためのデータ収集を行うという。

■リンクバル <6046>  210円  +50 円 (+31.3%) ストップ高   本日終値
 リンクバル<6046>、タメニー<6181>が急動意。FNNプライムオンラインが18日、「政府が少子化対策の一環として、『若者のライフデザインや出会いの支援』、いわゆる婚活支援に乗り出す方針であることがFNNの取材で新たに分かった」と報じた。これを受け、婚活サイトを運営するリンクバルや結婚相談所を展開するタメニーに思惑的な買いが向かった。

■リベルタ <4935>  1,338円  +300 円 (+28.9%) ストップ高   本日終値
 リベルタ<4935>がストップ高。引き続き12日に発表した「FREEZE TECH 衣類用冷感ミスト」の累計販売本数32万本突破を好感した買いが入っていることに加えて、この日は午前中に株主に向けた抽選式記念品の贈呈を発表しており、好感された。24年6月30日時点の株主で、オンラインショップ「Liberta! ONLINE STORE うれしいコトうれしいモノ」に会員登録済みの人を対象に、抽選により500人に「FREEZE TECH 衣類用冷感ミスト 150ml」と「FREEZE TECH ACCESSORY LINE 冷感アームカバー 両腕用 Mサイズ」の「“酷暑を乗り切る!”FREEZE TECH アイテム詰め合わせ」を贈呈する。

■NexTone <7094>  1,651円  +300 円 (+22.2%) ストップ高   本日終値
 NexTone<7094>がストップ高。同社は音楽の著作権管理と利用促進を目的としたビジネスを展開しており、日本音楽著作権協会(JASRAC)に対抗する唯一の民間企業として注目度が高い。昨年9月には音楽配信ビジネスを展開するレコチョクと戦略的な資本・業務提携を発表、レコチョクの株式の過半(議決権割合で51.7%)を獲得し傘下に収めたことで展開力が増している。18日取引終了後に、同社は全世界のYouTube動画視聴における著作権使用料の直接徴収を開始したことを発表。また、米国で著作権使用料徴収のための徴収代行契約を締結したことも併せて発表しており、これを材料視する投資資金が集中した。

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