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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱UFJ、バイセル、東エレク

三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱UFJ <8306>  1,775円  +5 円 (+0.3%)  本日終値
 全体相場が調整色を強めるなかで、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が底堅く推移している。前日にブルームバーグ・テレビジョンでの河野太郎デジタル相への単独インタビューの内容が伝わった。河野デジタル相は、円安によるエネルギーや食料品価格のコストを引き下げるため、政策金利を引き上げるように日銀に求めたという。これを受け金融市場では日銀の早期の利上げ観測が高まっており、金利上昇による収益環境の好転を期待した買いが銀行株を下支えしているようだ。しずおかフィナンシャルグループ<5831>や千葉銀行<8331>、山陰合同銀行<8381>なども堅調に推移している。

■バイセル <7685>  4,025円  -460 円 (-10.3%)  本日終値
 BuySell Technologies<7685>が急反落。17日の取引終了後、6月の月次動向を発表した。出張訪問買い取り事業の問い合わせ数が前年同月比5%減と5カ月ぶりに減少に転じており、これが売り材料視された。一部同業の大規模プロモーションに伴い、オンライン広告で一時的な影響を受けたことが要因。リピート獲得は引き続き順調に推移し、出張訪問数は同7%増と増加基調を維持した。

■東京エレクトロン <8035>  30,470円  -2,920 円 (-8.8%)  本日終値  東証プライム 下落率8位
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連株が軒並み安となるなど半導体セクターへのリスク回避ムードが一段と強まっている。バイデン米政権による半導体の対中規制強化の動きが米メディアによって報じられ、特に日本とオランダ政府に対しては、中国の先端半導体へのアクセスを制限するように要請すると伝わった。半導体製造装置では東エレクやASML<ASML>への影響が指摘されており、これが東エレクをはじめとする半導体主力銘柄への売り圧力につながっている。また、11月の大統領選で勝利する可能性が高いとみられているトランプ前大統領が、台湾防衛に懐疑的ともとれる姿勢をみせており、これも半導体関連株へのネガティブ材料として作用している。このほか、足もとで進むドル安・円高も買い手控え要因となっている。

■JIA <7172>  1,575円  -145 円 (-8.4%)  本日終値
 ジャパンインベストメントアドバイザー<7172>は続落。17日の取引終了後、今年12月から株主優待制度の内容を変更すると発表。これを売り材料視する見方が広がった。100株以上の株主を対象に保有株数と期間に応じ、現行では「日本証券新聞Digital」購読券とQUOカードを贈呈している。変更後は100株以上200株未満の保有では購読券のみとなり、200株以上から購読券とQUOカードを贈呈する。あわせて、24年12月期連結業績予想について売上高を277億8000万円から289億円(前期比32.5%増)へ、純利益を43億円から71億円(同3.0倍)へ上方修正すると発表した。好調なオペレーティング・リース事業の影響や、急激な円安による為替差益の計上が寄与する見通し。配当予想も16円から24円に増額した。

■日経レバ <1570>  30,070円  -1,460 円 (-4.6%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続落、3万円大台攻防の様相をみせた。半導体関連株への売り圧力が一段と強まるなかで日経平均株価は続急落を余儀なくされており、日経平均に連動する仕組みで組成されたETFである日経レバもこれに連動する形で波乱展開を強いられている。特に、日経レバはボラティリティが日経平均の2倍に基本設定されていることから値動きが激しい。個人投資家の短期資金が錯綜する状況となっている。株式需給面では信用取組が注目され、7月第1週に買い残の大幅減少とともに売り残が大きく増加し信用倍率0.95倍と売り長に転じたが、直近週(7月第2週)は買い残が再び増勢となる一方で売り残が減少、信用倍率1.19倍と需給が緩んでいる。目先の波乱相場で、今週は売りと買いのバランスがどう変化するかも注目される。

■トヨタ自動車 <7203>  3,141円  -113 円 (-3.5%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が5日続落と下値模索の動きを強めている。トランプ前大統領や河野太郎デジタル相の発言などを受け、足もと外国為替市場でドル売り・円買いの動きが加速、1ドル=155円台後半まで円高が進行しており、為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算悪化を警戒する売りを浴びる状況となっている。特に1円の値動きで営業利益500億円分の影響があるトヨタは為替動向が株価に与えるインパクトも大きくなりやすい。同社の25年3月期の想定為替レートは1ドル=145円を想定しており実勢より依然として円高に設定されているものの、以前と比べ大幅上方修正への期待感は後退している。

■フォーサイド <2330>  269円  +57 円 (+26.9%) 一時ストップ高   本日終値
 フォーサイド<2330>が後場急伸。18日、連結子会社のAI Tech Solutionsが生成AIを活用した「退院サマリーシステム」の開発を受託したと発表。収益貢献を期待した買いが入ったようだ。医師や看護師が作成した経過記録などを生成AIが自動で要約。医療現場において入院患者の診断情報や手術・措置情報などを集約した退院サマリーの作成を巡る事務負担を軽減し、医師や看護師が医療行為に専念できるようにする。

■PSS <7707>  245円  +50 円 (+25.6%) ストップ高   本日終値
 プレシジョン・システム・サイエンス<7707>が急動意。全国的に新型コロナウイルスの感染が拡大している。厚生労働省が毎週金曜日に公表する感染者の定点当たり報告数によると、1~7日の週は1医療機関当たり平均8.07人と9週連続で増加した。これを受け、PCR検査装置を手掛ける同社株は連休明けから徐々に買われだし、きょうは物色が一気に強まってストップ高人気となった。

■FLネット <9241>  1,750円  +300 円 (+20.7%) ストップ高   本日終値
 フューチャーリンクネットワーク<9241>はストップ高。17日の取引終了後、株主優待制度を導入すると発表した。8月末時点で100株以上を保有する株主を対象に開始する。優待内容は「まいぷれのご当地ギフト」1個(販売価格5000円)。これを好感した買いが集まった。

■ソレイジア・ファーマ <4597>  33円  +2 円 (+6.5%)  本日終値
 ソレイジア・ファーマ<4597>が高い。同社は17日の取引終了後、開発品「SP-05」(一般名アルホリチキソリン硫酸塩)の権利導入元であるスウェーデンのIsofol社が、用量反応性を示す2つの非臨床試験結果を公表したと開示した。大腸がん患者を対象として計画中の治験に向けた試験デザインの根拠となる仮説を更に堅固にする結果となったといい、材料視した買いを誘ったようだ。

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