【市況】前場に注目すべき3つのポイント~自律反発期待も物色対象の変化を見極め~
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■自律反発期待も物色対象の変化を見極め
■ローソン、1Q税前利益 2.9%増 247億円
■前場の注目材料:トランプ氏撃たれる、演説中、負傷、聴衆1人死亡
■自律反発期待も物色対象の変化を見極め
16日の日本株市場は、先週末の大幅な下げに対する自律反発が期待されるものの、戻りの鈍さが意識されそうだ。15日の米国市場は、NYダウが210ドル高、ナスダックは74ポイント高だった。暗殺未遂事件を巡り、共和党大統領候補のトランプ氏が優勢との報道を受け、規制緩和など同氏が掲げている企業寄りの政策に期待した買いが先行した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインフレを巡り、第2四半期の指標の結果で目標達成に向けた改善を一段と確信したと発言し、利下げ期待も買い手掛かりになった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円安の41090円。円相場は1ドル158円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まることになりそうだ。米国ではアップルが史上最高値を更新しており、アップル関連への手掛かり材料になりそうだ。また、決算ではゴールドマン・サックスが予想を上回ったとして買われており、金融セクターへの支援材料になるだろう。一方で、エヌビディアやマイクロン・テクノロジー、アームホールディングスなど半導体株の一角が軟調だったことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へのインパクトは限られそうだ。
12日の日経平均株価は1000円超の下落となり、一気に需給状況が不安定となった。日経225先物は祝日取引で一時41020円まで売られ、ボリンジャーバンドの+1σ水準まで下げてきた。足もとで警戒されていた過熱感は一気に和らぐ格好とはなったものの、急落による調整のなか、自律反発を狙った積極的な買いは入りにくい面もありそうだ。また、先週末にはハイテク株などが売られる一方で、バリュー株のほか、中小型株に資金がシフトしていた。
特に中小型株への物色が強まり、グロース250指数の上昇率は3%を超えていた。米国では中小型株で構成されるラッセル2000指数強い値動きが継続しており、ローテーションが本格化する可能性がある。物色対象の変化を見極める必要がありそうだ。また、米国ではトランプ氏の当選確率が上昇しているほか、ゴールドマン・サックスでは7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げの可能性を指摘しており、グローバルな資金が米国に向かう可能性も想定しておく必要がありそうだ。
■ローソン、1Q税前利益 2.9%増 247億円
ローソン<2651>が発表した2025年2月期第1四半期業績は、営業収益が前年同期比5.8%増の2794.41億円、税前利益が同2.9%増の247.42億円だった。国内コンビニエンスストア事業においては、各種販促施策や人流の増加などにより、カウンターファストフード、米飯、ベーカリー及びデザートなどの売上が伸長した。海外事業については、消費市場全体の回復や海外からの旅行客の増加などを含めた人流増加などの影響により日販は堅調に推移した。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(40211.72、+210.82)
・ナスダック総合指数は上昇(18472.57、+74.12)
・SOX指数は上昇(5777.71、+2.51)
・米国のインフレ沈静化期待
・東証による企業価値向上の要請
・トランプ氏撃たれる、演説中、負傷、聴衆1人死亡
・「H3」本格運用へ進化続く、燃料効率アップ/コスト削減
・「同性婚の法制化を」賛同企業・団体500超
・中国経済、処方箋示せるか、3中全会きょう開会
・電磁波でドローン撃退、装備品開発、日米共同研究合意へ
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 日銀金融政策決定会合議事録公表(2014年1-6月開催分)
<海外>
・特になし
《ST》
提供:フィスコ