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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エニーカラー、クオリプス、CRE

エニーカラー <日足> 「株探」多機能チャートより
■ANYCOLOR <5032>  2,864円  +500 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ANYCOLOR<5032>は急騰。12日取引終了後、25年4月期単独業績予想について売上高を前期比21.9%増の390億円、営業利益を同19.7%増の148億円と発表。前期に続き売上高、営業利益とも過去最高更新を見込んだほか、あわせて自社株買いの実施を明らかにし、これらを好感した買いが膨らんだ。運営するVチューバーグループ「にじさんじ」の既存ユニットの成長と新規ユニットの輩出、新規デビューを通してファンコミュニティーの更なる拡大を目指す。配当予想は引き続き無配とした。同時に発表した24年4月期決算は売上高が前の期比26.3%増の319億9500万円、営業利益は同31.4%増の123億6100万円だった。自社株買いの取得上限は400万株(自己株式を除く発行済み株数の6.40%)、または75億円。期間は6月13日から8月31日まで。

■クオリプス <4894>  7,640円  +780 円 (+11.4%) 一時ストップ高   本日終値
 クオリプス<4894>の上げ足鮮烈、前日まで4営業日続伸でこの間に株価を1700円以上も上昇させたが、きょうは更に買いの勢いが加速し一時1000円高はストップ高となる7860円をつけた。昨年6月下旬に東証グロース市場に新規上場したニューフェイスで、iPS細胞由来の心筋細胞シートの開発を手掛ける大阪大学発のバイオベンチャーとして注目を浴びたが、ここテーマ買いの動きが再燃しているiPS細胞関連の有力株として大口の投資資金の買い攻勢が顕著となっている。大阪では再生医療の産業化を進める新拠点「中之島クロス」が今月29日に開業する。また、京都大学iPS細胞研究財団は、患者本人の細胞から作製した「マイiPS細胞」を治療に活用できるサービスを2025年に開始する計画にあることが伝わっている。そうしたなか、クオリプスは心筋細胞シートを早ければ今月にも厚生労働省に製造販売承認を申請する方向で、マーケットの熱い視線を浴びている。

■シーアールイー <3458>  1,413円  +112 円 (+8.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 シーアールイー<3458>が切り返し急。12日取引終了後、24年7月期の配当予想の修正を発表。従来26円と予想していた期末配当について、特別配当24円を加えて50円に見直した。年間配当予想は75円(前期は25円)となり、大幅な増配方針を好感した買いを集めたようだ。新たな株主還元方針と財政状態などを勘案し、配当予想を見直した。あわせて24年7月期第3四半期累計(23年8月~24年4月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比30.0%減の301億6000万円、最終利益は同99.4%減の2500万円となった。

■巴工業 <6309>  4,840円  +360 円 (+8.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 巴工業<6309>が3連騰、上値のフシとして意識されていたボックス上限の4500円ラインを4月25日以来約1カ月半ぶりにクリアした。遠心分離機などを主力とした化学機械メーカーで、化学工業製品の販売事業も手掛けるが、足もとの業績は絶好調に推移している。12日取引終了後に発表した24年10月期上期(23年11月~24年4月)の決算は営業利益が前年同期比43%増の29億5800万円と急拡大した。好採算の製品販売やサービスが好調だったことや主力の遠心分離機が伸びて収益を押し上げている。これを好感する形で上値を見込んだ投資資金が流れ込んだ。

■大日本印刷 <7912>  5,290円  +286 円 (+5.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 大日本印刷<7912>が大幅高で5日続伸。1997年以来の高値圏で推移している。12日、福岡県北九州市内にある黒崎工場において、有機ELディスプレイ製造用のメタルマスク生産ラインの稼働を開始したと発表した。収益拡大につながるとの見方から断続的な買い注文が入り、後場に一段高となっている。同工場では生産効率が大幅に向上する第8世代(G8)サイズのガラス基板に対応した大型メタルマスクを生産する。本格稼働により、大日印のメタルマスクの生産能力は従来の2倍となる予定としている。

■大阪ソーダ <4046>  10,290円  +530 円 (+5.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 大阪ソーダ<4046>が後場一段高。同社はきょう、山形大学などと共同研究を進める「革新的ナノ均一構造正極による超高速充放電亜鉛二次電池の開発」が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募・実施する「先導研究プログラム/新技術先導研究プログラム/エネルギー・環境新技術先導研究プログラム」に採択されたと発表。採択されたテーマは、同社で研究開発中の「高性能カーボンナノチューブ分散液(CNT)」をナノ均一構造正極に採用することで、これまで亜鉛金属では実現できなかった超高速充放電を可能とするだけでなく、現在の金属リチウムの課題である大気中での発火リスク、調達面における地政学的リスクを解消することができるという。また、安全性の高さに加え、電池の軽量化が望めることから、電気自動車(EV)やドローンなどの軽量・ハイパワー二次電池のほか、大型電源、非常電源として活用が期待できるとしている。

■武蔵精密工業 <7220>  1,791円  +88 円 (+5.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 武蔵精密工業<7220>が急反発し、年初来高値を更新した。SMBC日興証券が12日、武蔵精密の目標株価を2300円から2400円に増額修正した。投資評価は「1」を継続。国内での収益力の改善と、アジア向けの二輪関連の成長動向を踏まえ、同証券は25年3月期の営業利益予想を195億円から210億円に引き上げている。中国におけるPHV(プラグインハイブリッド車)向けの販売拡大や、米国でのHV(ハイブリッド車)向けの単価上昇効果を想定。上期中にも「ハイブリッド・スーパー・キャパシタ(HSC)」の大型受注の詳細が開示される可能性を指摘する。

■円谷フィHD <2767>  1,643円  +61 円 (+3.9%)  本日終値
 円谷フィールズホールディングス<2767>が続伸。SBI証券が12日、円谷フィHDの目標株価を3650円から3750円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。コンテンツ&デジタル(C&D)事業の中期経営計画について、グローバルで発売予定の「ウルトラマンカードゲーム」の販売動向などが達成のカギになると想定。中計の達成に向けた種まきを済ませており「発芽のタイミングを待ちたい」との見方を示した。同証券は円谷フィHDの26年3月期営業利益予想を174億3300万円から196億9700万円に増額している。

■テンポスHD <2751>  3,480円  +115 円 (+3.4%)  本日終値
 テンポスホールディングス<2751>は高い。12日の取引終了後、25年4月期連結業績予想について売上高を前期比26.0%増の467億円、営業利益を同29.6%増の36億6000万円と発表。前期に続き過去最高業績を更新する見通しを示したほか、あわせて株主優待制度の拡充を明らかにしており、これらが好感された。飲食店向けに厨房機器などを販売する主力の物販事業が引き続き伸びる見込み。配当予想は前期比据え置きの9円とした。同時に発表した24年4月期決算は売上高が前の期比18.5%増の370億7400万円、営業利益が同27.2%増の28億2400万円だった。株主優待の拡充では従来実施してきた期末の優待に加え、新たに中間期の優待を追加する。100株以上の株主を対象に1万~3万円分の食事券を抽選で贈呈する。当選しなかった場合でも500円分の食事券を配布するという。

■デジタルアーツ <2326>  3,830円  +120 円 (+3.2%)  本日終値
 デジタルアーツ<2326>は5連騰。12日の取引終了後、取得総数14万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.02%)、取得総額5億円を上限とする自社株買いの実施を発表。これを材料視した買いが株価を押し上げたようだ。取得期間は13日から9月12日までとする。

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