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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):北越コーポ、クオリプス、GSユアサ

北越コーポ <日足> 「株探」多機能チャートより
■北越コーポレーション <3865>  1,235円  +118 円 (+10.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 北越コーポレーション<3865>が急騰。30日、定時株主総会の招集通知を開示した。会社側の提案による議題のほか、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメント側から社長の解任などを求める株主提案による議題が含まれている。同社は22日、オアシス・マネジメント側からの5件の株主提案に対し、反対する意見を表明しているが、今回の招集通知の開示を受けて、アクティビストからの圧力により企業価値が向上するとの思惑が改めて広がったようだ。北越コーポに対しては大王海運(愛媛県四国中央市)も2件の株主提案を実施しており、北越コーポは同様に反対すると公表している。

■クオリプス <4894>  5,470円  +250 円 (+4.8%)  本日終値
 クオリプス<4894>が続急伸。iPS細胞由来の心筋細胞シートの開発を手掛ける大阪大学発のバイオベンチャーで、ここにわかに注目度を高めている。29日取引終了後、大阪大学が進めるヒトiPS細胞由来心筋細胞シートを用いた拡張型心疾患の医師主導治験に心筋細胞シートを提供したことを発表、これを手掛かり材料に投資資金の攻勢が続いている。同社株は週明け27日と翌28日に連続ストップ高を演じ、前日も5700円台まで駆け上がった後に軟化したものの820円高と大幅に株価水準を切り上げていた。きょうも会社側のリリースを受けて朝方から大口の買い注文が流れ込む格好となった。

■GSユアサ <6674>  3,225円  +135 円 (+4.4%)  本日終値
 ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>が急反発し、年初来高値を更新した。30日、大阪ガス<9532>がGSユアサとともに、蓄電池システムを用いた共同実証契約を締結したと発表。GSユアサの株価の刺激材料となったようだ。蓄電池システムはGSユアサが開発。蓄電池とともにパワーコンディショナーと遠隔監視システムを一体化し、設備の小型化を実現することで、狭い場所への設置を可能にする。大ガスの自社敷地内に試作機を設置し、実証運用期間は2025年4月から28年3月を予定する。

■フォーバル <8275>  1,316円  +45 円 (+3.5%)  本日終値
 フォーバル<8275>が4営業日ぶりに反発。同社は29日、中小企業に向けたコンサルティング人材の育成事業を行っているエフピーステージ(広島市中区)の全株式を取得し、資本・業務提携したと発表。今回の提携は、中小企業への財務・事業承継支援コンサルの充実による社会価値の向上が主な目的。金融・財務コンサルを強みとするエフピーステージと、デジタル活用による可視化経営の支援ノウハウを持つフォーバルが組むことで、相互に財務コンサル事業の強化が期待できるとしている。

■シグマクシス <6088>  1,388円  +46 円 (+3.4%)  本日終値
 シグマクシス・ホールディングス<6088>は大幅高。同社は戦略立案から開発、実行まで一気通貫で対応するコンサルティングビジネスを展開。特に強みとする人工知能(AI)を活用した高付加価値案件で顧客ニーズに対応し、収益に反映させている。29日取引終了後、25年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の50億5000万円から52億5000万円(前期比24%増)に増額した。受注が順調に積み上がる一方、人事面の体制変更に伴う販管費減少などのコスト低減効果が反映される見通し。また、年間配当も従来計画の32円から34円に2円増額した。株価が底値圏にあったことで、増額修正を評価する買いを助長する格好となった。

■TOYO TIRE <5105>  2,755円  +82 円 (+3.1%)  本日終値
 TOYO TIRE<5105>が反発。SMBC日興証券がTOYOの目標株価を3200円から3600円に増額修正している。投資評価は「1」を継続した。低収益品の打ち切りと高付加価値品への供給切り替えが急速に進むことで、目先のマージンの目線が切り上がりつつあると評価した。同証券はTOYOの25年12月期営業利益予想をこれまでの948億円から1055億円に引き上げている。

■カプコン <9697>  2,790.5円  +60.5 円 (+2.2%)  本日終値
 カプコン<9697>が続伸。SBI証券が29日、カプコンの目標株価を3015円から3640円に増額修正した。投資判断は「中立」から「買い」に引き上げている。今期は下期において「モンスターハンターワイルズ」が投入される可能性が高いと指摘。大型タイトルの発売が今後のカタリストになるとしている。徹底した開発工程の管理により中期的に毎期10%の営業増益の達成は可能と判断し、同証券はカプコンの26年3月期の営業利益予想を700億3900万円から728億600万円に見直した。

■コクヨ <7984>  2,662円  +53.5 円 (+2.1%)  本日終値
 コクヨ<7984>は3日ぶりに反発した。日本経済新聞電子版が30日、「コクヨは2030年をめどに、中国を柱とする海外オフィス事業の売上高を現状の2倍以上となる600億円に増やす方針を明らかにした」と報じた。これを手掛かり視した買いが株価を支援したようだ。報道によると、22年に買収した香港子会社のオフィス家具などを組み合わせ顧客に紹介。中国オフィス事業を売り上げ増のけん引役とするとしている。

■王将フードサービス <9936>  8,650円  +160 円 (+1.9%)  本日終値
 王将フードサービス<9936>が朝安後に切り返す展開。30日、一部商品について価格改定を実施すると発表しており、ポジティブ視されたようだ。餃子など13品目について、6月21日より価格改定を行う。通常の餃子の場合、東日本ではこれまでの税込み319円を341円に、西日本では297円を319円に値上げする。原材料価格や人件費、物流費などの上昇に対応する。

■北洋銀行 <8524>  555円  +8 円 (+1.5%)  本日終値
 北洋銀行<8524>や西日本フィナンシャルホールディングス<7189>など地銀株の一角が上昇。前日の欧米市場では、ドイツのインフレ加速や米国で国債入札が低調な結果となったことを受けて、債券利回りに上昇圧力が掛かり、米長期金利は4.6%台まで上昇した。日本国内では日銀の早期利上げ観測がくすぶった状況にあり、長期金利は30日午前に1.1%台に突入した。金利上昇による事業環境の更なる好転を見込んだ買いが地銀株に流入したようだ。京葉銀行<8544>や富山第一銀行<7184>が堅調に推移。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクは朝安後に下げ渋る動きとなった。

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