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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):北陸電工、ソフトバンクG、タカラトミー

北陸電工 <日足> 「株探」多機能チャートより
■北陸電気工事 <1930>  1,178円  +58 円 (+5.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 北陸電気工事<1930>は急動意。北陸電力<9505>を筆頭株主とする電気工事会社だが、北陸を地盤に全国に営業エリアを広げ、業容拡大を図っている。生成AI市場の急成長を背景にAIサーバーの増設需要が国内でも高まっており、データセンター建設で同社のビジネスチャンス拡大が期待される。配当利回りは3%を超えるがPBRは0.8倍前後と会社解散価値を2割程度下回っており、PBR回復に向けた経営戦略にも取り組んでいる。プライム上場銘柄だが、前週21日には、今年3月末時点でプライム市場の上場維持基準のすべてにおいて適合していることを確認したことを発表している。

■科研製薬 <4521>  3,619円  +175 円 (+5.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 科研製薬<4521>が切り返し急。29日午前8時半、スイスのバイオ医薬品企業であるニューマブ社と共同開発するアトピー性皮膚炎対象の新規多重特異性抗体 「NM26」に関し、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>グループ企業の関連会社であるスイスのシーラグ社との間で知的財産の譲渡と販売提携オプションに関する契約を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。科研薬はジョンソン・エンド・ジョンソン側に知的財産を譲渡するとともに、契約一時金2000万ドルを今期中に取得する予定。日本とアジアでの開発の進捗や売り上げの目標達成に応じたマイルストーン収入を最大で1億3850万ドル、更にアジアでの売り上げに応じたロイヤルティー収入を受け取る権利を持つ。また、ニューマブ社からは契約一時金として今期中に6600万ドルを取得する予定。加えて、ジョンソン・エンド・ジョンソン側の開発進捗に応じたマイルストーン収入について最大で1億1390万ドルをニューマブ社から受け取る権利を持つとしている。

■リソー教育 <4714>  260円  +11 円 (+4.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 リソー教育<4714>は急反発。28日の取引終了後、ヒューリック<3003>から受けていたTOBが成立し、同日付でヒューリックの連結子会社になったと発表した。ヒューリックの持ち株比率は議決権ベースで51%(TOB実施前は20.57%)。リソー教育の上場は維持される。両社は2020年に資本・業務提携を結び、ヒューリックが物件を紹介してリソー教育が新校舎の展開を進めるなど取り組みを進めてきた経緯があり、今後この提携関係を更に強化していく構えだ。ヒューリック傘下入りによる事業シナジーへの期待感から買いを集めたようだ。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,964円  +242 円 (+2.8%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>の上げ足に弾みががつき9000円台を回復した。4月下旬に底入れ確認となり、以降は一貫して上値を切り上げる展開。米国株市場では同社株との連動性が高いナスダック総合株価指数が前日に最高値を更新し、足もと追い風となっている。また、前日はフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も最高値を更新しているほか、“エヌビディア効果”でAI関連株人気も復活しており、米ハイテク企業に積極投資するソフトバンクGも含み益拡大期待から戻りに拍車がかかった。特に同社傘下の英半導体設計アーム<ARM>も前日は9%高と急騰を演じ、これが投資家心理に大きく影響したようだ。

■日産化学 <4021>  4,534円  +100 円 (+2.3%)  本日終値
 日産化学<4021>は続伸で4500円台を回復。前週は下値模索の動きを強め、週明けは4388円の年初来安値を形成したが、目先底入れから切り返し態勢を明示している。同社は28日取引終了後、自社株取得枠を現行の125万株(金額ベースで50億円)から250万株(同100億円)に拡大し、取得期間も7月末から25年3月末に延長することを発表し、これが足もとの株価に浮揚力を与えている。企業の株主還元強化の動きが相次ぐなか、同社もその一環として機動的な資本政策に積極姿勢をみせており、これが功を奏した形だ。

■KADOKAWA <9468>  3,177円  +61 円 (+2.0%)  本日終値
 KADOKAWA<9468>は3日続伸。SBI証券が28日、カドカワの目標株価を3480円から3970円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続している。出版・IP創出事業では、前期に子会社化したアークライト社の収益貢献や米国事業の回復、国内での電子書籍の堅調な成長と紙書籍の返品率の改善による効果などを想定。ゲーム部門で発売を予定する「ELDEN RING」の大型DLC(ダウンロードコンテンツ)や、アニメ・実写映像部門で投入予定の有力作品の動向など、カタリストも豊富だと指摘する。同証券はカドカワの26年3月期の営業利益予想を219億7100万円から237億円に引き上げた。

■UACJ <5741>  4,425円  +85 円 (+2.0%)  本日終値
 UACJ<5741>は4連騰。日本軽金属ホールディングス<5703>が7日ぶりに反発するなど、非鉄株の一角が堅調に推移している。連休明けとなる28日のロンドン金属取引所(LME)では、銅相場やアルミニウム相場が上昇した。中国政府が住宅在庫の買い取り政策などを通じて不動産市場のテコ入れを図る方針を示したことが非鉄金属の相場を押し上げている。アルミニウム総合メーカーである両社に対しては、業績面でのポジティブな影響への期待が膨らみ、株価を押し上げる要因となったようだ。

■タカラトミー <7867>  2,779円  +52.5 円 (+1.9%)  本日終値
 タカラトミー<7867>が反発。SMBC日興証券が28日、タカラトミーの目標株価を2900円から3400円に引き上げた。投資評価は最上位の「1」で据え置いている。「ベイブレードX」や「名探偵コナントレーディングカードゲーム」など、新たな商材による利益貢献が期待できると指摘。海外輸出を含む日本事業が想定を上回って好調に推移しているとし、同証券はタカラトミーの25年3月期の営業利益予想を218億円から228億円に増額修正した。

■東亜道路工業 <1882>  1,196円  +21 円 (+1.8%)  本日終値
 東亜道路工業<1882>が4日ぶり反発。28日の取引終了後、100万株(自己株式を除く発行済み株数の2.13%)を上限に、29日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。買い付け価格は28日終値の1175円。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、同社は29日に予定通り100万株の買い付けを完了した。

■技研製作所 <6289>  1,838円  +27 円 (+1.5%)  本日終値
 技研製作所<6289>が反発。28日の取引終了後、ヨーロッパ子会社である技研ヨーロッパが出資する合弁会社が、オランダの世界遺産「アムステルダムの環状運河地域」の護岸改修のための新技術開発プロジェクトにおいて、発注者であるアムステルダム市と商業化フェーズのフレームワーク合意を締結したと発表しており、好材料視された。フレームワーク合意とは、発注者が長期指名候補者(フレームワーク企業)を選定したうえで、これら企業との間で一定期間内の個別発注に関する契約条件などに合意し、その合意内容に基づき受注者を決定する方式のこと。今回のフレームワーク合意は、23年3月に圧入工程が完了したパイロット施工(施工延長208メートル)が評価されたもので、今後4年間で計1.3キロメートル(パイロット施工含む)区間の工事受注が保証される。なお、今秋より順次圧入施工を開始する予定としている。

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