【市況】NY株式:NYダウは43ドル安、利下げ期待が支える
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は43.10ドル安の39,127.14ドル、ナスダックは37.01ポイント高の16,277.46で取引を終了した。
ADP雇用統計が予想を上回り、利下げがさらに遠のくことを警戒した売りに、寄り付き後、下落。その後、3月ISM非製造業景況指数が予想外に低下し、消費鈍化を示唆したため金利先安観が再燃。さらに、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長も引き続き年内の利下げの可能性を示唆すると、相場は上昇に転じた。終盤にかけ、消費鈍化を警戒した売りが上値を抑制しダウは再び下落した一方、ナスダックは利下げ期待の再燃でかかろうじてプラス圏を維持し、まちまちで終了。セクター別では、自動車・自動車部品が上昇した一方、家庭・パーソナル用品が下落した。
自動車メーカーのフォード(F)は強い売り上げが好感され、上昇。メディアのパラマウント・グローバル(PARA)は同業のスカイダンスとの合併の可能性が報じられたほか、投資会社のアポロ・グローバルが同社に対し買収案を提示したとの報道が好感され、上昇。携帯端末のアップル(AAPL)は電気自動車(EV)計画を撤回後、家庭用ロボット業界への参入を計画しているとの報道で、買われた。
オンライン小売のアマゾン(AMZN)はコスト削減の一環として、クラウド部門の雇用削減を発表し、上昇。エンターテインメントのディズニー(DIS)はアイガー最高経営責任者(CEO)が物言う投資家、ぺルツ氏のトライアン・ファンド・マネジメントとの委任状争奪戦に勝利したため、業務改革への期待が後退し、下落。半導体のインテル(INTC)は四半期決算で製造部門の赤字拡大で、同部門の低調な見通しが嫌気され、売られた。化粧品小売りチェーンのアルタ・ビューティ(ULTA)は需要低迷を警告し売られた。
ジーンズなどの衣料品メーカー、リーバイ・ストラウス(LEVI)は取引終了後に四半期決算を発表。通期の見通しを引き上げたことが好感され、時間外取引で上昇している。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ