【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「調整を経て上伸、上昇基調を継続」
株式評論家 富田隆弥
◆今週の日経平均株価は足取りが重かったが、2月8日に前日比743円高の3万6863円と急騰し、終値ベースで1990年2月以来、34年ぶりの高値を更新した。2週間の調整で足場を固めていた相場が、雪解けとともに再び動き始めた。
◆ただし、8日はソフトバンクグループ <9984> [東証P]やファーストリテイリング <9983> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]の4銘柄だけで日経平均株価を500円近く押し上げた一方、東証プライム市場では値下がり銘柄数1013、値上がり銘柄数584と下落した銘柄の方が多かった。つまり、翌9日のオプションSQに絡んで先物主導で相場を押し上げたといえる。
◆こうした要因を考慮して相場を見なければならないが、適度に調整を挟んで上昇するチャートは理想的である。テクニカル指標の過熱を解消しながら、そしてポイントの25日移動平均線(8日時点3万5650円)を割り込むことなく上昇する流れは強いと言える。
◆もちろん、この先も調整は挟むだろう。米国市場や地政学的リスクの行方、そして年度末となる3月にはメジャーSQ(先物・オプションの特別清算指数算出日:8日)や確定申告(15日期限)といったイベントも控える。だが、日経平均株価はやはり「史上最高値3万8957円」を奪回しなければ達成感も表れないように思われる。チャートで下に控える25日線をポイントに、それを維持しているうちは「押し目買い」の対応が続く。
(2月8日 記、次回更新は2月17日を予定)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
株探ニュース