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【特集】横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」― (46)新たなトレンド発生をキャッチ、レンジブレイクで「放れにつく」

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

 個人投資家のみなさん、こんにちは! 株が大好き、認定テクニカルアナリストの横山利香です。

 2024年に入り、日本の株式市場は強い動きを続けています。日経平均株価は1月15日に一時3万6008円まで上昇し、約34年ぶりの高値を付けました。その後、足もとは高値圏で膠着していますが、そのなかでも17日には3万6239円まで上値を伸ばしています(1月19日時点)。

2023年11月以降、米国では翌年早い段階での利下げ期待が強まり、長期金利が低下し、ドル円相場では円高が進行しました。これを嫌気してトヨタ自動車 <7203> [東証P]など輸出関連を中心に日本株は上値の重い展開を余儀なくされ、「掉尾の一振」は幻に終わりました。

 しかし、年が替わると、米国で早期利下げ観測が後退し長期金利が上昇に転じます。加えて、1月からスタートした新NISA(少額投資非課税制度)では米国を中心に外国株を投資先に選ぶ人が多いこともあってか、ドルが買われる動きになりました。1ドル=140円台から148円台へと再び円安が進み、調整を強いられていた輸出関連銘柄にも買いが入る動きになってきています。

 日本市場は三連休明けの9日から一気に騰勢を強めましたが、その予兆は日経平均株価が175円安を演じた大発会の翌日、5日に現れていました。昨年の相場を振り替えると、日経平均株価が8月以降、上値を切り上げる一方、TOPIX(東証株価指数)は9月以降、上値を切り下げていました。そのTOPIXが1月5日に上値抵抗線を上にブレイクする(抜ける)動きをみせたのです。

図1 上値抵抗線を突破したTOPIX
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 2023年5月以降、日経平均株価がバブル経済崩壊後の高値を更新する動きとなりましたが、実はこの時もTOPIXが日経平均株価に先駆けて強い動きとなっていました。「押し目待ちに押し目なし」といわれるような強気相場は、ハイテクなど限られたセクターが局所的に買いを集める時よりも、全体相場が盛り上がる地合いで生まれますが、1月5日のTOPIXの抵抗線ブレイクもそのシグナルだったと考えられます。

図2 2022年12月下旬~23年3月中旬にかけてTOPIXが優位に
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