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【市況】株価指数先物 【週間展望】 ―指数インパクト大きい値がさ株が日経平均型を牽引

東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより

 今週の日経225先物は、堅調な相場展開が見込まれる。20日の米国市場では主要な株価指数が上昇し、多くの機関投資家がベンチマークとしているS&P500指数は2年ぶりに史上最高値を更新した。メタ・プラットフォームズ<META>がエヌビディア<NVDA>の画像処理半導体(GPU)を大量に購入する考えを示したと報じられるなか、半導体株に買いが入り相場を牽引した。

 エヌビディアが4%を超える大幅高となり連日で最高値を更新したほか、ブロードコム<AVGO>やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>などが買われるなか、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)指数は4%を超す上昇で最高値を更新している。また、マイクロソフト<MSFT>、アップル<AAPL>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>など大型テック株も買われた。

 米国市場が半導体株主導の上昇を見せるなか、週明けの東京市場でも東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]、レーザーテック <6920> [東証P]といった指数インパクトの大きい値がさ株が日経平均型を牽引する格好になりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで一時3万6330円まで上昇しており、17日に付けた高値(3万6240円)を突破している。ハイテク株主導の上昇が見込まれ、ショートカバーを誘い込むことになりそうだ。また、足もとでボリンジャーバンドの+2σを下回っているが、バンドの上昇に沿った形でのリバウンドを継続している。+2σはナイトセッションで3万6500円辺りまで上昇しており、同水準を意識したトレンド形成が期待される。

 そのため、オプション権利行使価格の3万6000円から3万6500円のレンジを想定し、+2σを上回る局面では、+2σと+3σが位置する3万7720円とのレンジに移行する展開を想定しておく必要があろう。過熱感が警戒されてくることも考えられるが、スタンスとしては押し目狙いのロング対応となろう。

 週前半は日銀金融政策決定会合が開催されるため、結果待ちの模様眺めムードが強まる可能性はあるが、1月の会合では能登半島地震が経済に与える影響を考慮し、マイナス金利政策を維持する公算が大きい。そのため、日銀会合が通過した後は、アク抜けの流れに向かうことが期待される。

 また、アジア市場では上海総合が昨年来安値を更新するなか、ハンセン指数は2022年10月以来の1万5000ポイント割れが意識されている。中国の投資家は高パフォーマンスを続ける日本株への関心を強めている。中国で取引されている日経平均連動型の上場投資信託(ETF)の商いが膨らんでおり、上海取引所は先週、投機的な取引による過熱を警告し取引を一時停止した。中国景気に対する先行き不安感は根強く、日本株への資金シフトが引き続き需給面での下支えとなろう。

 また、グローバルでも高パフォーマンスを続けている日本株には関心が集まりやすい。海外ファンドなどは運用成績を上げるためにも日本株を組み入れざるを得ない需給状況であり、日経平均型などインデックスに絡んだ形での資金流入は継続しやすいとみておきたい。

 週末のVIX指数は13.30(前日は14.13)に低下し、支持線として機能する25日移動平均線(13.12)近辺に接近した。主要な株価指数が上昇する局面で同線を下回っていないため、24日の米国1月製造業PMI、26日の米国12月個人所得や米国12月個人消費支出(PCE)の結果次第では、同線からの反発も意識しておく必要がありそうだ。

 なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で14.34倍に上昇した。一時14.35倍を付けており、昨年12月の高値(14.34倍)を上回る場面も見られた。いったんはダブルトップ形成からNTロングを巻き戻す動きも入りやすいだろうが、米ハイテク株の強い流れを映して日経平均型優位の展開を想定。トレンドとしては昨年6月高値の14.69倍を意識したNTロングが入りやすいだろう。

 1月第2週(1月9日-12日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりに買い越しており、買い越し額は1兆4448億円(1月第1週は1137億円の売り越し)だった。なお、現物は9557億円の買い越し(同1405億円の買い越し)と2週連続の買い越しであり、先物は4891億円の買い越し(同2542億円の売り越し)と2週ぶりに買い越している。個人は現物と先物の合算で1兆2128億円の売り越しで、5週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2387億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。

 経済スケジュールでは、22日に米国12月コンファレンス・ボード景気先行指数、23日に日銀金融政策決定会合終了後に政策金利、植田和男日銀総裁会見、米国1月リッチモンド連銀製造業指数、24日に米国1月製造業PMI、米国1月サービス業PMI、25日に欧州中央銀行(ECB)政策金利、米国10-12月期GDP、米国12月耐久財受注、米国12月卸売在庫、米国12月新築住宅販売件数、26日に1月東京都区部消費者物価指数、12月企業向けサービス価格指数、日銀金融政策決定会合議事要旨、米国12月個人所得、米国12月個人消費支出などが予定されている。


――プレイバック・マーケット――

●SQ値
02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19
03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32
04月限 日経225 28519.43  TOPIX  2019.76
05月限 日経225 29235.08  TOPIX  2090.33
06月限 日経225 32018.38  TOPIX  2211.13
07月限 日経225 32484.24  TOPIX  2245.68
08月限 日経225 32013.86  TOPIX  2278.68
09月限 日経225 32921.39  TOPIX  2370.93
10月限 日経225 32360.91  TOPIX  2326.75
11月限 日経225 32454.88  TOPIX  2318.99
12月限 日経225 32639.57  TOPIX  2343.77
01月限 日経225 36025.97  TOPIX  2513.46

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
24/03 01月19日  35580  36140  35530  36000  +410
24/03 01月18日  35440  35730  35290  35590  +100
24/03 01月17日  35670  36240  35450  35490  -160
24/03 01月16日  36130  36170  35570  35650  -350
24/03 01月15日  35570  36000  35390  36000  +390

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   清算値  前日比
24/03 01月19日  2501.0  2527.5  2496.5  2510.0  +8.0
24/03 01月18日  2496.0  2508.0  2486.0  2502.0  +2.0
24/03 01月17日  2509.0  2543.0  2494.0  2500.0  -8.0
24/03 01月16日  2543.0  2544.0  2501.0  2508.0  -28.5
24/03 01月15日  2495.5  2536.5  2481.5  2536.5  +40.0

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
01月19日(03月限) 36300  +300
01月18日(03月限) 36070  +480
01月17日(03月限) 35500  +10
01月16日(03月限) 35855  +205
※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い    前週末比
01月12日    740億円   -1億円 1兆3427億円  +616億円
01月05日    741億円  -76億円 1兆2811億円  -327億円
12月29日    817億円  -79億円 1兆3138億円  +5121億円
12月22日    897億円  +238億円  8017億円  +38億円
12月15日    659億円  +35億円  7979億円  +236億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
01月17日    2654万株   -451万株  5億7404万株   -2503万株
01月16日    3105万株   +288万株  5億9908万株   -2282万株
01月15日    2816万株   +257万株  6億2190万株   +4875万株
01月12日    2559万株   +327万株  5億7315万株   -1033万株
01月11日    2231万株   -313万株  5億8348万株   +2512万株
01月10日    2544万株   -271万株  5億5835万株   +272万株
01月09日    2816万株   -112万株  5億5563万株   +611万株
01月05日    2929万株   +230万株  5億4952万株   +657万株
01月04日    2698万株   -366万株  5億4294万株   -1764万株

■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分)
【2022年】
1月14日  701億円
1月25日  701億円
2月14日  701億円
3月07日  701億円
4月07日  701億円
5月19日  701億円
6月13日  701億円
6月17日  701億円
12月2日  701億円
【2023年】
3月13日  701億円
3月14日  701億円
10月4日  701億円

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