【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:RJ、エニーカラー、富士ソフト
RJ <日足> 「株探」多機能チャートより
リニューアブル・ジャパン<9522>が大幅高で8日続伸。この日朝方、23年12月期業績予想の上方修正と株主優待制度の新設を発表。これらを好感した買いが集まっている。今期の売上高を267億円から330億円(前期比86.3%増)へ、営業利益を33億円から35億円(同2.7倍)へそれぞれ引き上げた。発電所売却収入や売電事業が当初計画よりも上振れする見通しとなったため。優待制度については、保有株数に応じて株主限定の特設ウェブサイトで利用できるポイントを贈呈する。2023年以降、毎年12月末または6月末に700株以上を保有する株主が対象となる。
■ANYCOLOR <5032> 3,265円 +210 円 (+6.9%) 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
18日に発表した「1.43%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の1.43%にあたる90万株(金額で25億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は12月19日から24年1月19日まで。
■富士ソフト <9749> 6,000円 +290 円 (+5.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
富士ソフト<9749>が続伸した。18日の取引終了後、米運用会社のファラロン・キャピタル・マネジメントが富士ソフトの株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に財務省に提出された変更報告書によると、保有割合は5.35%から6.53%に上昇した。報告義務発生日は12月12日。保有目的には「純投資及び建設的な対話(エンゲージメント)を通じた中長期的な企業価値向上(状況に応じて重要提案行為等を行うことを含む)」と記載した。
■エクサウィザーズ <4259> 390円 +15 円 (+4.0%) 11:30現在
エクサウィザーズ<4259>が大幅反発している。18日の取引終了後、「exaBase 採用アシスタント」を発表し、生成AIを活用した採用業務効率化サービスに参入するとしており、好材料視されている。今回発表した「exaBase 採用アシスタント」は、「AIアシスタントシリーズ」の新サービスで、同社グループの生成AI技術を応用したサービス開発力と、HRテック領域で蓄積した知見やデータを掛け合わせて開発した。β版を年内に提供開始する予定で、24年4月に製品版の提供開始を予定している。
■SWCC <5805> 2,737円 +71 円 (+2.7%) 11:30現在
SWCC<5805>が3日続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「ケーブルを接続する部品を増産する」と報じられたことが好材料視されている。記事によると、「再生可能エネルギーの利用拡大に向けた送配電網整備計画が進むなか、変電所用設備に商機を見いだす動きが活発化している」として、SWCCは変電所用電力ケーブルの接続部品「サイコネックス」を24年度は23年度比1.5倍、それ以降に2倍に引き上げる計画としている。
■大阪製鐵 <5449> 2,122円 -80 円 (-3.6%) 11:30現在
大阪製鐵<5449>と山陽特殊製鋼<5481>が急落した。日本製鉄<5401>が18日、同業の米USスチール<X>を買収すると発表した。買収額は141億ドル(約2兆円)に上る。巨額買収の発表により、日本製鉄<5401>の子会社である大阪製鉄と山陽鋼に対しては、親子上場の解消に向けたTOB(株式公開買い付け)の可能性が低下したと受け止められたようだ。日鉄ソリューションズ<2327>も軟調に推移している。
■日本製鉄 <5401> 3,133円 -106 円 (-3.3%) 11:30現在 東証プライム 下落率8位
日本製鉄<5401>は売りに押される展開。同社は18日取引終了後、米鉄鋼大手USスチール<X>の買収を発表した。買収金額は日本円にして約2兆円に及ぶ巨額のM&Aであり、日本製鉄としても過去最大の買収規模となる。電気自動車(EV)に使う高機能鋼材などの需要増勢を背景に、経済安全保障の観点からも日米で足並みを揃えた供給体制の確保に努める構えにある。日本製鉄では今回の買収による業績への影響は11月に公表した24年3月期の業績予想には織り込んでいないとし、現在精査中としている。日米鉄鋼業界の老舗同士の大型再編はサプライズといえるが、日本製鉄にとって2兆円という巨額買収に伴う財務面での負担に警戒ムードも漂っており、足もとの株価は弱気が優勢となっている。
■関西電力 <9503> 1,878円 -35 円 (-1.8%) 11:30現在
関西電力<9503>が4日続落している。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「和歌山市で計画していた火力発電所の建設を中止する方針を固めた」と報じられており、これが売り材料視されている。記事によると、原子力発電所の再稼働で電力の供給能力を確保できていることから、二酸化炭素(CO2)を排出する火力の新設の必要性が薄まっていたことに加えて、原発の再稼働で収益力が高まったことで、水素や原発など脱炭素につながる電源の運用・開発に経営資源をシフトするという。この記事に対して会社側では、「当社が発表したものではない。和歌山発電所については、需要低迷などの要因により04年に建設工事を中断しており、今後の計画の進め方については決まり次第発表する」とのコメントを出している。
■オートバックスセブン <9832> 1,533.5円 -16 円 (-1.0%) 11:30現在
オートバックスセブン<9832>が5日続落している。18日の取引終了後、早期退職優遇制度を実施すると発表したことが嫌気されている。24年3月末時点で満50歳から57歳かつ正社員として勤続10年以上の社員が対象で、募集人数は100人。優遇措置として今後のキャリアに向けた支援金を支給するほか、希望者に対して再就職支援会社を通じた再就職支援を行うという。なお、費用については24年3月期に特別損失に計上する予定としており、業績への影響は応募状況を精査のうえ、影響がある場合は確定次第発表するとしている。
■CaSy <9215> 965円 +150 円 (+18.4%) ストップ高 11:30現在
CaSy<9215>がストップ高の水準となる前営業日比150円高の965円に買われた。19日付の日刊工業新聞が、「経済産業省は人手不足対策として、企業が従業員へ家事支援サービスを導入する取り組みを後押しする」と報じた。家事代行サービスを手掛けるCaSyに対しては、業績面でのプラス効果への思惑が広がる形となり、買いが入ったようだ。報道によると、家事支援サービスを手掛ける企業と福利厚生で同サービスを利用する企業が協力する際に、経産省が支援する方針。早ければ24年2月から実証実験を始めるという。
■サイエンスアーツ <4412> 572円 +65 円 (+12.8%) 一時ストップ高 11:30現在
サイエンスアーツ<4412>は急反発。19日、ライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」に関し、音声通話によるテキスト化と翻訳通信技術の基本特許を米国で取得したと発表した。米国で2024年中に発売を開始するとともに、欧州やその他の国々へ展開するという。海外向けの収益拡大を期待した買いが入った。中国と欧州ではすでに特許を取得していた。今回の技術を活用することで、一時的に受話者の通信環境が悪い場合でもテキスト化した内容の確認を通じ、聞き間違えによる伝達ミスの低減を図ることができる。翻訳機能や、端末で設定した言語での読み上げ機能によって、多国籍な現場での円滑なコミュニケーションも支援する。
■日本ギア工業 <6356> 579円 +46 円 (+8.6%) 11:30現在
日本ギア工業<6356>が急騰。脱炭素に向けた取り組みがグローバル規模で進むなか、エネルギー不足解消の手段として原発回帰が世界的なコンセンサスとなっている。今月1日に米政府がCOP28で、2050年までに世界全体の原子力発電の設備容量を3倍にすることを目指すことを宣言し、日米を含む22カ国が賛同したと報じられた。東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に向けた動きも、そうしたグローバルな流れに沿うものであり、株式市場でも電力株をはじめ原発関連株へ投資マネーが波状的に流入している。そうしたなか、同社は電力分野向けなどを中心に歯車装置事業を主力に展開し、日本の原子力発電所向けバルブアクチュエーターでは9割を超える圧倒的な商品シェアを誇ることで、関連有力株としての位置付けを確かなものとしている。
■セキュア <4264> 1,509円 +101 円 (+7.2%) 11:30現在
セキュア<4264>が大幅に3日続伸となっている。同社は18日取引終了後、監視カメラシステム構築を含む電気通信・電気設備に関する工事を手掛けるジェイ・ティー・エヌ(横浜市中区)の株式を取得し、子会社化すると発表。これが材料視されているようだ。取得価額(アドバイザリー費用などを含む)は7億9500万円(うち7億5000万円は借入)で、株式譲渡実行日は来年1月5日を予定。この買収は施工に関する慢性的な人手不足リスクの軽減や更なるノウハウ・専門性の獲得につながるもので、同社の競争力をより高めるとともに、中長期的な成長の確度を高めるものと期待されている。
■HEROZ <4382> 1,769円 +89 円 (+5.3%) 11:30現在
HEROZ<4382>が大幅高で切り返し、一時6%高の1780円まで駆け上がる場面があった。AI開発企業として高い技術力を持ち、将棋アプリ「将棋ウォーズ」に代表されるBtoCで培った独自AI技術を活用して、市場予測などBtoB領域にも進出、将来的な成長性に注目が集まっているもようだ。24年4月期上期(23年5~10月)は、売上高が前年同期比3.1倍の23億3500万円、営業利益は同6.7倍の2億5200万円と足もとの業績も急変貌している。株式需給面では、「外資系証券による貸株市場で調達した空売りが積み上がっていたことで、その買い戻しを誘発して上げ足が加速している」(ネット証券アナリスト)という指摘も出ている。
■エキサイト <5571> 915円 +26 円 (+2.9%) 11:30現在
エキサイトホールディングス<5571>が反発している。18日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を10万株(発行済み株数の2.03%)、または1億3400万円としており、取得期間は12月19日から来年10月18日まで。割安と考える水準で推移している株価動向と財務状況などを総合的に勘案し、将来の機動的な資本戦略に備えることが目的としている。
●ストップ高銘柄
CaSy <9215> 965円 +150 円 (+18.4%) ストップ高 11:30現在
以上、1銘柄
●ストップ安銘柄
ピクセラ <6731> 1円 0 円 (0.0%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース