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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

インフロニア <日足> 「株探」多機能チャートより

■インフロニア <5076>  1,317円 (-167.5円、-11.3%)

 東証プライムの下落率トップ。インフロニア・ホールディングス <5076> [東証P]が続急落。12日の取引終了後、日本風力開発(東京都千代田区)の全株式を米投資ファンドのベインキャピタルから取得し、子会社化すると発表した。インフロニアによる買収は12日付の日本経済新聞朝刊が事前に報じていた。インフロニアの発表によると、株式の取得予定価額は2031億円で、買収資金は手元資金及び金融機関からの借り入れで対応する方針。日本風力開発の23年3月期の売上高は91億4000万円で、最終利益は12億5900万円となっている。足もとの時価総額が3600億円程度のインフロニアに対しては、有利子負債の増加に伴う財務負担の拡大リスクとともに、想定通りのリターンが得られなかった場合の業績面での悪影響などが懸念され、売りが優勢となったようだ。

■くら寿司 <2695>  3,345円 (-280円、-7.7%)

 東証プライムの下落率3位。くら寿司 <2695> [東証P]が続急落。12日の取引終了後に23年10月期の連結決算発表にあわせ、24年10月期の業績予想を開示した。営業利益は前期比2.3%減の24億円を見込む。最終利益は同27.4%増の11億円を計画するものの、利益の回復モメンタムに物足りなさを感じた投資家の売りを促した。更に、株主優待制度を変更し、電子チケットで受領する場合の優待割引券の加算分を24年7月発行分より廃止すると開示したことも嫌気されたようだ。今期の売上高は同7.0%増の2262億円となる見通し。米国の出店を加速させるほか、台湾での出店も続ける方針。フレキシブルな価格設定の継続により収益力を確保していく。

■INPEX <1605>  1,883円 (-38円、-2.0%)

 INPEX <1605> [東証P]が続落。そのほか、石油資源開発 <1662> [東証P]など全体相場に逆行して軟調な値動きとなった。10月下旬以降、原油市況の軟化が続いているが、前日12日のWTI原油先物価格は2ドル71セント安と急落、1バレル=68ドル61セントまで水準を切り下げた。停滞する中国経済などをはじめ世界景気減速が意識されるなか、今年5月末以来約6ヵ月半ぶりの低い水準に下がっており、これを背景に前日12日の米国株市場ではシェブロン <CVX> やエクソンモービル <XOM> などエネルギー関連株が売られた。これを引き継いで、東京市場でも原油市況の動向と株価連動性の高いINPEXや石油資源は下値を探る動きを強いられた。

※13日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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