【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:JET、エネチェンジ、KeePer
JET <日足> 「株探」多機能チャートより
ジェイ・イー・ティ<6228>がストップ高。12月1日取引終了後、日の丸半導体新会社で最先端半導体の量産を目指すラピダスから次世代半導体製造技術の研究開発業務を受託したことを発表した。ラピダスが計画している半導体製造ラインへの装置納入を目指すとしており、これがサプライズ材料となり投資資金の攻勢が加速した。JETは半導体洗浄装置の開発・設計、製造・販売及びアフターサービスを一気通貫で手掛け、韓国や台湾といったアジア地域で需要を開拓中だが、多数のウエハーを一括洗浄するバッチ式洗浄装置ではグローバルベースで1割強の商品シェアを確保するなど商品競争力が高い。
■ENECHANGE <4169> 1,113円 +68 円 (+6.5%) 11:30現在
ENECHANGE<4169>が3営業日ぶりに反発している。同社は1日、不動産管理会社向けに「空室通電エネチェンジ」の提供を開始すると発表しており、これが材料視されているようだ。空室通電エネチェンジは、空室物件の通電及び廃止の申し込みを一括して代行するとともに、空室期間中の電気料金を同社が負担するサービス。今後は来年1月をメドに、通電・廃止の管理や手続きを一元化できるシステムを提供開始する予定で、より利便性を高めるとしている。
■内田洋行 <8057> 7,550円 +430 円 (+6.0%) 11:30現在 東証プライム 上昇率7位
内田洋行<8057>は大幅高で年初来高値更新。前週末1日の取引終了後、24年7月期第1四半期(7月21日~10月20日)の決算を発表。売上高が前年同期比13.9%増の531億8900万円、営業利益が同50.1%増の29億9400万円と好調だったことから、これが好感され買われている。インボイス制度のシステム改修対応案件の集中や教育ICTの需要期が通常の夏季納品に戻ったこと、クラウドベースのサブスクリプション型ソフトウェアライセンス契約の好調が継続したことが寄与した。通期の増収・営業増益見通しに変更はない。
■KeePer技研 <6036> 6,370円 +230 円 (+3.8%) 11:30現在
KeePer技研<6036>は4日続伸している。前週末1日の取引終了後に発表したキーパーラボ運営事業の11月度月次売上高で、既存店売上高が前年同月比14.7%増となり、増収基調を維持したことが好感されている。ビックモーター(東京都多摩市)の販売する「ダイヤモンドコート(コーティング)」と同社の「ダイヤモンドキーパー」の名称が一部重なっていたため多くの人が誤解し、8~9月はダイヤモンドキーパーシリーズの施工台数が前年を下回っていたが、10月のオータムフェア終了後も継続して施工台数が増加していることが要因としている。
■東宝 <9602> 5,243円 +116 円 (+2.3%) 11:30現在
東宝<9602>は6日ぶり反発。同社が手掛ける映画「ゴジラ-1.0」が国内で話題を呼ぶなか、12月1日に北米で公開がスタート。足もと好調な滑り出しを切ったことが伝わっている。収益の追い風になるとの期待感から買われているようだ。また、東宝は1日の取引終了後、子会社TOHOアーカイブが映像資産のアーカイブサービスを提供開始すると発表した。同じく子会社のTOHOスタジオが稼働を始めたハイエンドな映像ポストプロ拠点「HIGH-RESOLUTION BASE」にてサービス提供を行う。
■スクリン <7735> 11,060円 +185 円 (+1.7%) 11:30現在
SCREENホールディングス<7735>が9日続伸し、実質的に連日の上場来高値更新となっている。前週末1日の取引終了後、東北大学発ベンチャーで量子アニーリング技術を活用したソリューションを提供するシグマアイ(東京都港区)の株式の一部を取得し、持ち分法適用関連会社化したと発表しており、好材料視されている。スパークス・グループ<8739>から株式を譲受する。譲受価額は非開示。スクリンでは今回の出資により、スパークスとともにシグマアイの量子アニーリング技術の早期実用化をサポートする。また、スクリンとシグマアイの持つ技術や知見をより深く融合することで、生産工程スケジューリングや材料探索の最適化など、半導体製造装置を中心とした既存ビジネスや、新規事業領域など幅広い分野で連携するとしている。
■ワークマン <7564> 4,710円 +75 円 (+1.6%) 11:30現在
ワークマン<7564>が6日続伸している。前週末1日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比11.6%増と3カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。中旬の気温低下を節目に防寒衣料や防寒小物などの冬物が全般的に伸長した。また、客数の増加に伴い、作業関連商品やアスレシューズなど通年商品も好調に推移した。なお、全店売上高は同17.5%増だった。
■日本エスコン <8892> 931円 +13 円 (+1.4%) 11:30現在
日本エスコン<8892>が3日続伸した。この日、ファイターズ スポーツ&エンターテイメント(FSE、北海道北広島市)、ディー・エヌ・エー<2432>とともに、スポーツを含むエンターテインメントに特化した不動産開発などを目的とする新会社を設立したと発表。これを手掛かり視した買いが入り、前場中盤に上げ幅を拡大した。日エスコンは、北海道日本ハムファイターズの新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」を核とする北海道ボールパークFビレッジにおいて、新規分譲マンションやシニアレジデンス、球場近接地でのホテル開発など推進。FSEとともに新たなまちづくりに取り組んできた。新会社のエスコンスポーツ&エンターテイメント(東京都港区)は、北海道ボールパークFビレッジ内の事業だけでなく、日本全国のスタジアム・アリーナを核としたまちづくりの支援・コンサルティングなどを展開する。出資比率は日エスコンが51%、FSEが34%、ディーエヌエが15%とする。
■チヨダ <8185> 852円 +11 円 (+1.3%) 11:30現在
チヨダ<8185>がしっかり。前週末1日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比14.5%増となり、12カ月連続で前年実績を上回ったことが材料視されている。気温が低下したためブーツなど冬物の売り上げが好調で、特に東北、北海道を中心に雪関連商材の売り上げが伸長した。また販売促進で、PayPayや楽天ペイのポイント還元を活用したキャンペーンを行ったほか、新聞の折り込みチラシやテレビCMを活用した「ブラックフライデー・最大50%オフセール」を行ったことも売り上げと集客アップに寄与した。なお、全店売上高は同10.6%増だった。
■日本郵船 <9101> 4,035円 +43 円 (+1.1%) 11:30現在
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が軒並み高に買われた。業種別騰落率では33業種中トップとなっている。特にばら積み船を主力とするNSユナイテッド海運<9110>が300円を超える上昇で人気を際立たせている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数の上昇がここにきて加速している。前週末1日時点で7連騰と気を吐いており、3192まで水準を切り上げた。これは22年5月以来約1年半ぶりの水準で、海運セクターに強力なポジティブ材料として意識されている。
■王将フードサービス <9936> 8,080円 +30 円 (+0.4%) 11:30現在
王将フードサービス<9936>は底堅い動きとなっている。午前10時ごろに発表した11月度の月次売上高(速報版)で、直営既存店売上高が前年同月比9.9%増と26カ月連続で前年実績を上回り、11月として過去最高売り上げを更新したと発表したことが好感されている。「ぎょうざ倶楽部お客様感謝キャンペーン」などの各種販促施策とともに、テレビCMを積極的に展開したことで10月の価格改定後も客足が伸び、客数が同5.4%増となったことが牽引した。なお、直営全店売上高は同10.9%増だった。
■クミアイ化学工業 <4996> 1,037円 -47 円 (-4.3%) 11:30現在 東証プライム 下落率6位
クミアイ化学工業<4996>が大幅続落している。前週末1日の取引終了後、集計中の23年10月期連結業績について、売上高が従来予想の1690億円から1612億円(前の期比10.9%増)へ、営業利益が171億円から139億円(同9.7%増)へ下振れて着地したようだと発表しており、嫌気されている。海外向けの畑作用除草剤「アクシーブ」について、一部地域での在庫適正化による出荷減少とジェネリック対策による価格対応などにより、売上高・利益が予想を下回ったことが要因としている。なお、持ち分法による投資利益の一過性要因(税還付認識)などにより、純利益は167億円から179億円(同9.6%増)へ上振れたとしている。
■トヨタ自動車 <7203> 2,769円 -64 円 (-2.3%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>など自動車株が総じて安く、東証の業種別指数で輸送用機器は下落率トップとなった。前週末に米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が講演を行った。利下げについては時期尚早との見解を示しながらも、現在の政策金利については「かなり抑制的な水準」と述べた。市場参加者が見込む政策転換シナリオに沿った発言との受け止めもあって、米長期金利は4.1%台まで低下し、ドル売りを促した。円相場は対ドルで上昇し、一時1ドル=146円台前半と9月以来の水準をつけた。円高による収益圧迫リスクが意識され、自動車株の重荷となっている。ホンダ<7267>や日産自動車<7201>、マツダ<7261>、SUBARU<7270>も水準を切り下げている。
■キユーピー <2809> 2,467.5円 -52.5 円 (-2.1%) 11:30現在
キユーピー<2809>は売りに押される展開。同社は前週末1日取引終了後、うずら卵やコーンなど家庭用商品22品目の販売価格を24年3月1日から引き上げることを発表した。値上げ幅は3~24%となる見通しで、これに伴う収益採算の改善を期待した買いが入りやすいほか、外国為替市場で足もと円高方向に振れていることで原料高コスト上昇に対する警戒感も薄れている。ただ、時価予想PERは29倍前後と割高感があり、積極的に上値を買い進む動きは見られない。信用倍率が直近データで0.1倍台と大幅な売り長にあるが、同社は11月決算企業であり、目先の配当権利落ち後は動きが悪くなっている。なお、これに加え業務用の126品目の商品価格を同じく24年3月1日から値上げすることも併せて発表している。
■コスモHD <5021> 5,512円 -104 円 (-1.9%) 11:30現在
コスモエネルギーホールディングス<5021>が軟調。前週末1日の取引終了後、岩谷産業<8088>がコスモHDの株式を旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)などから取得したと発表した。シティ側と対立していたコスモHDは今月14日に買収防衛策の発動を諮るため、臨時株主総会を開く予定だった。市場では資本効率の向上に向けたコスモHDへの圧力が弱まるとの受け止めが広がり、売りが優勢となった。岩谷産はシティと南青山不動産(東京都渋谷区)、野村絢氏から、コスモHD株を約1740万株取得した。取得価格は1053億円で、岩谷産の持ち株比率は0.07%から19.93%に上昇。公正取引委員会の審査により、排除措置命令を行わないとの通知がなされた場合、シティから25万株を追加取得することを予定している。コスモHDと岩谷産はLPガスやLNG(液化天然ガス)などで取引関係があり、水素関連事業で協業を強化していた。岩谷産は株式取得によりコスモHDとの連携を深化させていく方針。株式取得に向け三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>傘下の三菱UFJ銀行から資金の借り入れを行った。岩谷産は24年3月期の連結業績予想への影響は精査中としている。
■大和コンピューター <3816> 1,350円 +300 円 (+28.6%) ストップ高 11:30現在
大和コンピューター<3816>は急騰。同社は1日取引終了後、24年7月期第1四半期(8~10月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比88.9%増の1億8900万円となり、上半期計画2億4200万円に対する進捗率が78.1%となったことが好感されているようだ。売上高は同31.3%増の8億2300万円で着地。ソフトウェア開発関連での受注が堅調だったほか、利益面では開発費の効率化や経費の削減などに取り組んだことが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
●ストップ高銘柄
グローバルウェイ <3936> 198円 +50 円 (+33.8%) ストップ高 11:30現在
WASHハウス <6537> 350円 +80 円 (+29.6%) ストップ高 11:30現在
日本PCサービス <6025> 1,080円 +150 円 (+16.1%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
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