市場ニュース

戻る
 

【材料】三洋化成工業---2Q減収なるも、石油・輸送機産業関連分野および情報・電気電子産業関連分野は売上高増

三洋化 <日足> 「株探」多機能チャートより

三洋化成工業<4471>は10日、2024年3月期第2四半期(23年4月-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比10.4%減の792.78億円、営業利益が同46.9%減の20.20億円、経常利益が同32.8%減の49.47億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同6.8%減の43.98億円となった。

生活・健康産業関連分野の売上高は前年同期比20.2%減の236.87億円、営業損失は9.73億円(前年同期は4.13億円の利益)となった。生活産業関連分野は、液体洗濯洗剤用界面活性剤及びポリエチレングリコールが国内外ともに市況が低迷し需要が減少したため、売上高は減少した。 健康産業関連分野は、高吸水性樹脂が日本及びアジアで販売数量が減少し、売上高は減少した。

石油・輸送機産業関連分野の売上高は同3.8%増の248.18億円、営業利益は同17.5%減の10.75億円となった。自動車内装表皮材用ウレタンビーズが中国市況不振により低調に推移したものの、潤滑油添加剤が横ばいに推移し、自動車シートなどに使われるポリウレタンフォーム用原料が大幅に増加したため、売上高は順調に推移した。

プラスチック・繊維産業関連分野の売上高は同13.6%減の122.22億円、営業利益は同17.6%減の11.39億円となった。プラスチック産業関連分野では、永久帯電防止剤が電子部品需要低迷のため低調となり、塗料コーティング用薬剤・添加剤も中国向け需要が減少し売上高は減少した。繊維産業関連分野は、炭素繊維用薬剤が国内外ともに低調に推移し、またタイヤコード糸等の製造時に使用される油剤の需要が減少し、売上高は低調に推移した。

情報・電気電子産業関連分野の売上高は同0.3%増の113.38億円、営業利益は同28.2%増の11.01億円となった。情報産業関連分野は、トナー関連材料の需要が減少したものの、原料価格高騰等による価格改定により売上高は増加した。電気電子産業関連分野は、半導体市場が低調に推移したため、関連材料の売り上げが減少した。またアルミ電解コンデンサ用電解液も低調に推移し売上高は減少した。

環境・住設産業関連分野他の売上高は同23.1%減の72.11億円、営業利益は同45.8%減の3.38億円となった。環境産業関連分野は、高分子凝集剤用のカチオンモノマーの需要が低迷したため、売上高は低調に推移した。住設産業関連分野は、家具・断熱材などに用いられるポリウレタンフォーム用原料及び建築シーラント用原料の販売が巣ごもり需要の一巡により減少した。

2024年3月期通期については、売上高が前期比8.6%減の1,600.00億円、営業利益が同38.5%減の50.00億円、経常利益が同34.5%減の65.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.0%減の50.00億円とする11月6日に上方修正した連結業績予想を据え置いている。

《SO》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均