【市況】NY株式:NYダウは9ドル安、雇用統計前の調整
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場は小幅反落。ダウ平均は9.98ドル安の33,119.57ドル、ナスダックは16.17ポイント安の13,219.84で取引を終了した。
週次失業保険申請件数が予想を下回り労働市場の強さが再確認されたため追加利上げを警戒した売りに寄り付き後、下落。その後も雇用統計の発表を明日に控えた警戒感に続落となった。しかし、原油安でインフレ再加速懸念が緩和、さらに、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁がインフレ減速に伴い政策金利据え置きも可能とタカ派姿勢を弱めると長期金利も低下に転じ相場も下げ止まった。終盤にかけ、下げ幅を縮小し相場は一時プラス圏回復も調整的な売りに小幅安で終了。セクター別では電気通信サービスが上昇した一方で、一方で、食品・飲料・タバコが下落した。
家庭用品小売りのオーバーストック・ドット・コム(OSTK)は当局への届け出で同社幹部が自社株を購入したことが明らかになり、上昇。地銀のファースト・シチズンズ・バンクシェアーズ(FCNCA)は最近の買収が収益増につながるとアナリストが投資判断を引き上げ、上昇した。製薬会社のジョンソン・アンド・ジョンソン(JNJ)もアナリストの投資判断引き上げで、上昇。
一方、消費財メーカーのクロロックス(CLX)は昨日引け後にサイバー攻撃の影響を受けて運営がいまだに正常化されず次期四半期の売り上げ28%減と見通しを下方修正、アナリストの投資判断引き下げなどに大幅下落した。自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)はウォール・ストリート・ジャーナル紙が少なくとも2000万台のエアバッグに欠陥がある可能性を報じ、下落。また、電気自動車メーカーのリビアン(RIVN)は転換社債発行計画を受け売られた。ビールなどの飲料会社、コンステレーションブランズ(STZ)は四半期決算で売り上げが前年比で14%減を発表し、下落。
ジーンズなどの衣料品メーカーのリーバイ・ストラウス(LEVI)は取引終了後に決算を発表。弱い見通しが嫌気され、時間外取り引きで売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ