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【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日続落、米株安や金利高でリスク回避の売り継続 (9月21日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  32865.56
高値  32939.89(09:22)
安値  32550.65(14:29)
大引け 32571.03(前日比 -452.75 、 -1.37% )

売買高  15億6758万株 (東証プライム概算)
売買代金  3兆7397億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日続落、450円超える大幅な下げ
 2.FOMCは利上げ見送りもタカ派的で米株安に
 3.米長期金利上昇に追随し国内金利も上昇傾向
 4.アジア株もほぼ全面安、センチメント冷やす
 5.銀行など高く、値下がり数1200強にとどまる

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは、前日比76ドル安と続落した。FRBによる金融引き締めの長期化が懸念され売りが優勢となった。

 東京市場では、前日の米株安を引き継いで売りが継続、主力の値がさ株が大きく売り込まれたことで日経平均株価は大幅安となった。

 21日の東京市場は、朝方からリスク回避目的の売りが顕著だった。前日の米国株市場ではFOMC通過後にハイテク株中心に値を崩しNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落。FOMCでは事前の予想通り追加利上げは見送られたものの、パウエルFRB議長の記者会見がタカ派的とみられ、米長期金利の上昇を横目に売りに押される展開となった。東京市場でも国内長期金利の上昇がグロース株に逆風となり、全体指数を押し下げる格好となった。取引時間中は米株価指数先物が軟調な値動きを示したことや、アジア株市場がほぼ全面安に売られたことも投資家心理を冷やした。ただ、個別株でみるとプライム市場の値下がり銘柄数は1200強で全体の67%にとどまった。業種別でも銀行や電力、海運、鉄鋼などが上昇し、ハイテク株と明暗を分けている。

 個別では、キーエンス<6861>が大きく値を下げ、ソフトバンクグループ<9984>も下値を探った。東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、イビデン<4062>など半導体関連が総じて安い。INPEX<1605>、三菱重工業<7011>も下落した。ファーストリテイリング<9983>が軟調。フリュー<6238>、ジェイテックコーポレーション<3446>が急落、アンビスホールディングス<7071>、日東紡績<3110>なども大きく水準を切り下げている。
 半面、売買代金トップとなった三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や売買代金3位の三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが高い。川崎汽船<9107>、商船三井<9104>など海運株も買われた。東京電力ホールディングス<9501>が大きく上昇、ネクステージ<3186>も大幅高。DDグループ<3073>が値上がり率トップに買われ、楽天銀行<5838>、丸三証券<8613>も値を飛ばした。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367>、味の素 <2802>、ブリヂストン <5108>、クラレ <3405>、日立建機 <6305>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約8円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、ファストリ <9983>、アドテスト <6857>、東エレク <8035>、ファナック <6954>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約148円。

 東証33業種のうち上昇は6業種。上昇率の上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)銀行業、(3)ゴム製品、(4)海運業、(5)鉄鋼。一方、下落率の上位5業種は(1)精密機器、(2)鉱業、(3)電気機器、(4)医薬品、(5)その他製品。

■個別材料株

△DDグループ <3073> [東証P]
 好業績背景に株価上昇トレンド突き進む。
△八洲電機 <3153> [東証P]
 大型工事案件好調で24年3月期利益予想を上方修正。
△Kudan <4425> [東証G]
 中国自動運転ソリューション会社と基本合意。
△大和工 <5444> [東証P]
 大和証券が投資判断を「2」へ引き上げ。
△JMC <5704> [東証G]
 「ギガキャスト」対応の大型低圧鋳造設備を導入。
△中発条 <5992> [東証P]
 トヨタ系自部品株人気で見直し買い。
△マルヨシ <7515> [東証S]
 株主優待制度を新設。
△スリーエフ <7544> [東証S]
 高粗利商品の販売好調で24年2月期業績予想を上方修正。
△サンウェルズ <9229> [東証G]
 業績と配当増額し中計も大幅上方修正。
△プロカン <9246> [東証G]
 SBI <8473> と資本・業務提携に向けた検討を開始。

▼神戸物産 <3038> [東証P]
 為替予約の時価評価損計上し8月度は経常29%減益で着地。
▼ソフトバンクG <9984> [東証P]
 米ハイテク株安にアームのセカンダリー不調が追い打ち。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)DDグループ <3073>、(2)楽天銀 <5838>、(3)丸三 <8613>、(4)八洲電機 <3153>、(5)ネクステージ <3186>、(6)マネパG <8732>、(7)中発条 <5992>、(8)三菱紙 <3864>、(9)ウェルビー <6556>、(10)東電HD <9501>。
 値下がり率上位10傑は(1)フリュー <6238>、(2)Jテック・C <3446>、(3)アクシージア <4936>、(4)アンビスHD <7071>、(5)サツドラHD <3544>、(6)日東紡 <3110>、(7)テノ.HD <7037>、(8)オープンドア <3926>、(9)アズワン <7476>、(10)Jディスプレ <6740>。

【大引け】

 日経平均は前日比452.75円(1.37%)安の3万2571.03円。TOPIXは前日比22.59(0.94%)安の2383.41。出来高は概算で15億6758万株。東証プライムの値上がり銘柄数は536、値下がり銘柄数は1229となった。東証マザーズ指数は712.52ポイント(19.52ポイント安)。

[2023年9月21日]


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