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【市況】株価指数先物【寄り前】 25日線水準で強弱感が対立


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 32450 -110 (-0.33%)
TOPIX先物 2305.0 -2.5 (-0.10%)
シカゴ日経平均先物 32455 -105
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500ナスダックは下落。原油先物相場の上昇を手掛かりにシェブロン<CVX>が2%を超える上昇でNYダウを下支えした。しかし、7月の米卸売物価指数(PPI)が予想を上回る上昇となるなか、米金融引き締めが長引くとの懸念につながった。これを受けて米債券市場では長期金利が上昇しており、ハイテク株などの重荷となった。S&P500業種別指数はエネルギー、電気通信サービス、保険が買われた半面、半導体・同製造装置、自動車・同部品、運輸が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比105円安の3万2455円だった。日経225先物(9月限)は日中比10円高の3万2570円で始まり、3万2810円まで買われた。その後は軟化したが、3万2500円辺りで底堅さが見られた。祝日取引では3万2700円まで上昇する場面も見られたが、買い一巡後はじり安基調が継続し、3万2450円で取引を終えている。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はボリンジャーバンドの+1σ(3万2850円)水準に迫る場面も見られたが、終盤にかけて軟化し、3万2500円辺りに位置する25日移動平均線をキープできなかった。25日線水準では強弱感が対立しやすく、まずは3万2500円水準での底堅さを見極めることになりそうだ。

 25日線水準に上値を抑えられる局面では、8月のSQ値である3万2013円86銭とのレンジ推移が想定される。決算発表がピークを通過したことで、機関投資家は動きやすくなったとみられる。夏休みシーズンで市場参加者は限られるとみられるものの、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 一方で、25日線水準での底堅さが意識されてくるようだと、オプション権利行使価格の3万2875円辺りとのレンジから、節目の3万3000円をターゲットとしたロングが強まりやすいとみておきたい。ただし、米国では米長期金利の上昇を背景にハイテク株の弱い値動きが目立つほか、為替市場では1ドル=144円後半での推移と円安に振れていることから、相対的にTOPIX型優位の展開が見込まれる。

 先週のNT倍率は先物中心限月で一時14.05倍まで低下する場面も見られ、200日線を割り込んだ。週末の終値では14.11倍に戻していたものの、同線が抵抗線として意識されてきたため、NTショートによるスプレッド狙いの動きは入りやすいだろう。そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の底入れを見極めたいところだ。

 なお、VIX指数は14.84に低下した。先週は一時18.14まで上昇する場面も見られたが、週末の15.00割れで75日線を下回ってきており、ややリスク選好に傾きやすいだろう。

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