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【市況】11日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、PPI受け利上げ終了期待が後退

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場はまちまち、PPI受け利上げ終了期待が後退

ダウ平均は105.25ドル高の35,281.40ドル、ナスダックは93.13ポイント安の13,644.85で取引を終了した。

7月卸売物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったため、利上げ終了期待が後退し、寄り付き後、下落。一方、サービス需要の強さが再確認されたためソフトランディグ期待を受けた買いが強まり、ダウ平均は上昇に転じた。ただ、金利上昇をを背景にハイテクは引き続き弱く終日軟調に推移、全体はまちまちで終了した。セクター別ではエネルギーが上昇した一方で、半導体・同製造装置が下落した。

メディアのニューズ・コーポレーション(NWSA)は四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り、上昇。高速チップインターフェイス技術開発のラムバス(RMBS)は自社株買いを第3四半期末までに完了する加速計画を受けアナリストが投資判断を引き上げ、上昇。銀行のJPモルガン(JPM)やバンク・オブ・アメリカ(BAC)は金利高を背景とした金利収入の増加期待でそれぞれ買われた。エネルギー資源会社のオキシデンタル・ペトロリアム(OXY)はエネルギー省(DOE)が同社の「直接空気回収(DAC)」プロジェクトに12億ドルの出資を発表したことや原油高で上昇。

一方、カジノ運営するウィン・リゾーツ(WYNN)はスポーツ賭けのアプリを法的権限などの理由で8州において閉鎖すると発表し、下落した。

バイデン大統領はユタ州パークシティーで開かれた政治資金集めのイベントでの演説で、中国の経済問題に関して爆発するのを待っている「時限爆弾」と酷評した。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:7月米PPIは予想を上回る、金利上昇に連れドル続伸

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、144円42銭へ下落後、145円00銭まで上昇し、144円96銭で引けた。7月生産者物価指数(PPI)の伸びは予想を上回り、年内追加利上げ観測が強まった。長期金利上昇に伴いドル買いに拍車がかかった。米8月ミシガン大学の期待インフレ率速報値が予想外に低下した一時、ドル買いが弱まったが、引けにかけて一段高となった。

ユーロ・ドルは、1.1005ドルへ上昇後、1.0943ドルまで下落し、1.0948ドルで引けた。ユーロ・円は159円07銭へ上昇後、158円57銭まで反落。ポンド・ドルは、1.2739ドルまで上昇後、1.2682ドルまで反落した。英国4-6月期国内総生産(GDP)速報値で伸びが予想外に拡大、1年超ぶり最大となったため金利先高観が強まりポンド買いに拍車がかかった。その後、ドル買いに押された。ドル・スイスは0.8736フランへ下落後、0.8781フランまで上昇した。


■NY原油:小幅高、一時83.81ドルまで強含み

NYMEX原油9月限終値:83.19 ↑0.37

11日のNY原油先物9月限は小幅高。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前営業日比+0.37ドル(+0.45%)の83.19ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは82.23ドル-83.81ドル。ロンドン市場で82.23ドルまで下げた後、米国市場の後半にかけて83.81ドルまで反発。ただ、ドル高を意識した売りが入ったことで上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に83ドル台前半で推移。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 31.29ドル +0.35ドル(+1.13%)
モルガン・スタンレー(MS) 87.70ドル +0.06ドル(+0.07%)
ゴールドマン・サックス(GS)340.73ドル +0.33ドル(+0.10%)
インテル(INTC) 34.89ドル +0.21ドル(+0.61%)
アップル(AAPL) 177.79ドル +0.06ドル(+0.03%)
アルファベット(GOOG) 130.17ドル -0.04ドル(-0.03%)
メタ(META) 301.64ドル -4.10ドル(-1.34%)
キャタピラー(CAT) 285.22ドル +1.40ドル(+0.49%)
アルコア(AA) 31.96ドル -0.92ドル(-2.80%)
ウォルマート(WMT) 161.20ドル +0.94ドル(+0.59%)
《ST》

 提供:フィスコ

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