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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):邦チタ、三井不、デンソー

邦チタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■東邦チタニウム <5727>  1,924円  -64 円 (-3.2%)  本日終値
 東邦チタニウム<5727>が大幅反落。27日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、営業利益を11億円から12億円(前年同期比79.4%減)へ上方修正したが、株価は前日まで8連騰しており、材料出尽くし感による利益確定売りが出たようだ。THC触媒及び超微粉ニッケルが中国の景気減速から販売量が減少し売上高は382億円から377億円(同3.1%減)へ下方修正したが、為替の円安進行により利益は上振れる見通し。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高832億円(前期比3.5%増)、営業利益46億円(同57.0%減)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高161億5500万円(前年同期比19.5%減)、営業利益6億7800万円(同74.1%減)だった。金属チタンの販売は堅調に推移したものの、触媒・化学品事業が海外の景気低迷長期化により低調に推移したほか、輸入原材料・副資材コストの高止まりも利益を圧迫した。

■三井不動産 <8801>  2,890円  -47 円 (-1.6%)  本日終値
 三井不動産<8801>や三菱地所<8802>、住友不動産<8830>といった不動産株が軒並み安。日銀金融政策決定会合では、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の運用柔軟化を決定した。この日銀の政策修正に伴い、今後の金利上昇に対する警戒感が浮上。有利子負債の大きい業種とみられている不動産にとって金利負担増につながることを警戒する売りが優勢となっている。

■デンソー <6902>  9,523円  -117 円 (-1.2%)  本日終値
 デンソー<6902>が軟調。この日、24年3月期の連結業績予想の上方修正を発表した。最終利益の見通しはこれまでの3830億円から4440億円(前期比41.1%増)に引き上げた。あわせて1対4の株式分割の実施と、増配も発表したが、修正後の最終利益予想は市場のコンセンサスを下回った。足もとでは為替相場が急速に円高方向に振れているとあって、買い上がる姿勢は限られた。売上収益は6兆3000億円から6兆7000億円(同4.7%増)に見直した。為替の前提を円安方向に見直したほか、第2四半期(7~9月)の車両増産の影響を反映した。また、デンソーは9月30日を基準日として10月1日付で1株を4株に分割すると開示。更に、今期の年間配当予想について、株式分割前のベースでこれまでの190円から200円(前期は185円)に見直した。

■ログリー <6579>  857円  +150 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値
 ログリー<6579>がストップ高の水準となる前日比150円高の857円に買われた。27日の取引終了後、マイクロアド<9553>との間での資本・業務提携契約の締結を発表。今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。ログリーの岸本雅久取締役CFO(最高財務責任者)が保有する同社株式の一部23万4940株を、マイクロアドが1株733円で市場外の相対取引により取得する。取得日は8月16日を予定し、マイクロアドの議決権所有割合は10.01%となる。ログリーは手取り概算で約1億600万円を調達し、短期借入金の返済などに充てる。業務提携は7月27日から開始した。「LOGLY lift」関連ビジネスの案件創出や営業力の強化のほか、マイクロアドの子会社との合弁会社における広告サービス事業の拡大を目指す。

■グローバルダイニング <7625>  465円  +80 円 (+20.8%) ストップ高   本日終値
 グローバルダイニング<7625>はストップ高。27日の取引終了後に23年12月期業績予想の上方修正を発表。売上高を100億200万円から109億8300万円(前期比14.9%増)へ、営業利益を3億円から5億6900万円(同2.5倍)へ引き上げており、これを好感した買いが膨らんでいる。インバウンド需要の復活や人流増加に伴う既存店の客数・客単価の伸びが寄与。各種コストが増加しているものの、増収によって吸収できる見通し。

■石井食品 <2894>  286円  +36 円 (+14.4%) 一時ストップ高   本日終値
 石井食品<2894>が一時ストップ高の水準となる前営業日比80円高の330円に買われ、2007年3月以来、16年4カ月ぶりの高値をつけた。午前11時ごろ発表した24年3月期第1四半期の連結決算は、売上高が前年同期比14.5%増の26億1300万円、最終損益は1億7300万円の黒字(前年同期は200万円の赤字)となった。大幅な増収となったほか、最終損益の黒字額は通期計画(4500万円)を上回り、これらを好感した買いが集まった。主力商品のミートボールなどの食肉加工品の売上高が増加した。大手コンビニエンスストアなどのプライベートブランド商品も堅調に推移したという。

■アプリックス <3727>  188円  +22 円 (+13.3%)  本日終値
 アプリックス<3727>が急伸。光通信<9435>グループの光通信が27日の取引終了後に関東財務局に提出した大量保有報告書で、光通信と共同保有者のアプリックス株式の保有割合が5.16%となり、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて、需給思惑的な買いが入ったようだ。なお、報告義務発生日は7月20日。

■ニッキ <6042>  2,272円  +162 円 (+7.7%)  本日終値
 ニッキ<6042>が大幅反発し年初来高値を更新。27日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を81億円から82億円(前期比6.8%減)へ、営業利益を8億円から9億円(同23.0%減)へ、純利益を5億円から6億円(同31.7%減)へ上方修正したことが好感された。為替相場が想定よりも円安基調で推移していることが要因としている。

■神栄 <3004>  1,163円  +78 円 (+7.2%)  本日終値
 神栄<3004>が後場急伸しプラス圏に浮上。午後2時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、営業利益4億8200万円(前年同期比2.9倍)と大幅増益となったことが好感された。一部事業からの撤退を進めたことで繊維関連は減収となったものの、冷凍食品の売り上げが大きく伸長した食品関連や北米向け輸出が好調に推移した物資関連が増加したことで、売上高は102億4700万円(同5.3%増)となった。また、販売価格の調整などが奏功し食品関連の利益率が回復していることも大幅増益につながった。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高400億円(前期比0.3%増)、営業利益13億8000万円(同0.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■ブルドックソース <2804>  2,050円  +110 円 (+5.7%)  本日終値
 ブルドックソース<2804>が大幅反発。27日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を1億5000万円から2億2000万円(前期比48.9%減)へ上方修正したことが好感された。売上高は従来予想の142億3000万円(同5.2%増)を据え置いたものの、生産体制再構築の一環として「TATEBAYASHIクリエイションセンター」が今年12月に完工する予定であり、この設備投資に係る生産ラインの稼働開始時期が明確になったため減価償却費の見直しを行ったことが要因としている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高36億2400万円(前年同期比5.7%増)、営業利益1億9900万円(同92.9%増)だった。前期に実施した値上げの影響で減少した販売数量が回復に向かっているほか、外食市場の復調などが寄与した。

●ストップ高銘柄
 2銘柄

●ストップ安銘柄
 Speee <4499>  2,444円  -500 円 (-17.0%) ストップ安   本日終値
 ドリコム <3793>  540円  -100 円 (-15.6%) ストップ安   本日終値
 など、2銘柄

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