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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):マクセル、日清粉G、オムロン

マクセル <日足> 「株探」多機能チャートより
■アイカ工業 <4206>  3,302円  +136 円 (+4.3%)  本日終値
 アイカ工業<4206>が3日続伸し、年初来高値を更新した。同社は27日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比25.6%増の52億3000万円となり、上半期計画100億円に対する進捗率が52%超となったことが買い安心感につながったようだ。売上高は同2.0%減の544億9700万円となった。化成品事業で主力の接着剤系商品は、国内で合板用接着剤が低迷した半面、施工用接着剤や繊維用途のアクリル・コンパウンド製品は好調。建装建材事業では、メラミン化粧板が国内でオフィスやホテルなどの非住宅市場での需要を獲得し、売り上げが伸長した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■マクセル <6810>  1,599円  +37 円 (+2.4%)  本日終値
 マクセル<6810>が反発。27日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高322億2500万円(前年同期比横ばい)、営業利益20億2400万円(同57.4%増)、純利益23億4600万円(同42.6%増)と大幅増益だったことが好感された。国内コンシューマー製品販売事業の移管による影響はあったものの、自動車市場の回復や半導体部品調達の改善により、車載光学部品、半導体関連製品ともに増収となった光学・システム事業が好調で売上高は横ばいとなった。また、同事業で第3四半期以降に計画されていたライセンス収入の前倒し計上もあり大幅増益となった。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高1330億円(前期比0.2%増)、営業利益75億円(同33.0%増)、純利益52億円(同0.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■日清製粉グループ本社 <2002>  1,773.5円  +35.5 円 (+2.0%)  本日終値
 日清製粉グループ本社<2002>は全般軟調相場に抗して大きく買いが優勢。1700円台前半のもみ合いを上放れる動きとなっている。同社が27日取引終了後に発表した23年4~6月期決算は売上高が前年同期比10%増の2081億9100万円と2ケタ伸長を達成、営業利益は同34%増の118億6000万円と大幅な伸びを示した。経済再開に伴う外出機会の増加で総菜類の販売が増加し売上高を押し上げたほか、小麦粉製粉の副産物である「ふすま」の販売価格上昇で利益採算が改善した。また、売上高の3分の1を占める海外事業は円安効果が発現し増収となった。これを評価する形で投資資金を呼び込んでいる。

■愛三工業 <7283>  1,165円  +23 円 (+2.0%)  本日終値
 愛三工業<7283>が続伸し、年初来高値を更新した。同社は27日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比57.9%増の39億3100万円となり、上半期計画68億円に対する進捗率が57.8%に達したことが好感されたようだ。売上高は同37.6%増の691億3100万円で着地。半導体の供給不足が解消したことを背景に、自動車メーカー各社の生産が高水準で推移していることが追い風となった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■大同特殊鋼 <5471>  5,779円  -643 円 (-10.0%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 大同特殊鋼<5471>が後場下げ幅を拡大。午前11時30分ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業利益が79億7900万円(前年同期比21.7%減)と大幅減益となったことが嫌気された。販売価格の改善に取り組んだ結果、売上高は1419億3800万円(同3.1%増)と増収となったものの、サプライチェーンにおける在庫調整が継続していることや、半導体関連でシリコンサイクルが弱含んでいることを受けて、ステンレス鋼の売上数量が減少したことが響いた。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高6000億円(前期比3.7%増)、営業利益470億円(同横ばい)の従来見通しを据え置いている。

■日野自動車 <7205>  569.2円  -60.4 円 (-9.6%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 日野自動車<7205>が大幅安。27日の取引終了後に4~6月期(第1四半期)決算を発表。最終損益が前年同期の黒字から165億2400万円の大幅赤字に転落しており、これを嫌気した売りが出ている。半導体不足による車両生産遅れの回復やコロナ禍からの観光需要の回復を背景に、売上高は前年同期比4.5%増の3719億1400万円と増加した。ただ、損益面では海外売上台数の減少や材料市況の悪化に加え、エンジン認証不正問題に関する特別損失130億5900万円が大きく響いた。なお、通期の増収・最終黒字見通しは据え置いている。

■オムロン <6645>  7,617円  -800 円 (-9.5%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 オムロン<6645>が大幅続落。株価は一時、前日に比べ10.4%安に売られた。同社が27日取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)の連結業績は、営業利益が前年同期比19.9%増の143億400万円だった。欧州向けに血圧計の販売が伸びたことなどが寄与した。ただ、制御機器などが伸び悩むなか市場予想には届いていないとの見方が強まった。24年3月期予想の同利益1020億円に対する進捗率も約14%にとどまっていることも警戒された様子だ。

■システナ <2317>  268円  -22 円 (-7.6%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 27日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は5%減益で着地」が嫌気された。
 システナ <2317> [東証P] が7月27日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比5.2%減の17.8億円に減り、通期計画の106億円に対する進捗率は16.7%となり、5年平均の21.5%とほぼ同水準だった。
  ⇒⇒システナの詳しい業績推移表を見る

■NECネッツエスアイ <1973>  1,840円  -89 円 (-4.6%)  本日終値
 NECネッツエスアイ<1973>が後場下落。この日前引け後に発表した4~6月期(第1四半期)決算は、営業利益が前年同期比25.4%減の11億1800万円だった。通期で増益を見込んでいるだけに、第1四半期時点での大幅減益が嫌気され売られている。働き方DXや社会基盤関連の堅調が続き、売上高は同6.0%増の716億8300万円と増加した。一方、利益面では新基幹システム開発費などが重しとなった。会社側では「想定線の進捗」としており、通期の増収増益見通しは据え置いた。

■富士通 <6702>  18,095円  -740 円 (-3.9%)  本日終値
 富士通<6702>は6日ぶり反落。27日の取引終了後に4~6月期(第1四半期)決算を発表。純利益が前年同期比74.8%減の43億5400万円と大幅減益になったことから、これが嫌気され売られている。売上高は同2.3%減の7996億4000万円だった。半導体パッケージの低調によるデバイスソリューション部門の減収減益が響いた。通期の増収増益見通しは据え置いている。

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