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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:出前館、サイゼリヤ、ソシオネクス

出前館 <日足> 「株探」多機能チャートより
■出前館 <2484>  464円  +69 円 (+17.5%) 一時ストップ高   11:30現在
 出前館<2484>が急反発した。12日の取引終了後、23年8月期第3四半期累計(22年9月~23年5月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比10.2%増の384億2000万円と増収。営業損益は107億4600万円の赤字(前年同期は296億6200万円の赤字)となった。直近3カ月間でも営業赤字幅は縮小した。株価の出遅れ感が強まるなか、黒字化を期待した買いが集まり、株高に弾みがついたようだ。第3四半期末のアクティブユーザー数は前年同期比19%減の712万人となった。積極的な投資の実行により営業赤字となった。一方、売上原価の適正化は順調に進んだという。

■サイゼリヤ <7581>  4,085円  +485 円 (+13.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 サイゼリヤ<7581>が続急騰。4000円大台に乗せ、1999年12月以来となる23年7カ月ぶりの高値更新となった。12日の取引終了後、23年8月期第3四半期累計(22年9月~23年5月)の連結決算発表と同時に、粉チーズの無料提供を終了することを明らかにした。メニュー全体の価格は維持する。粉チーズの有料化による収益面でのポジティブな効果と、客足の確保に向けた戦略が評価されたほか、アジアなど海外事業の成長も好感されたようだ。第3四半期累計の売上高は前年同期比23.1%増の1321億300万円、営業利益は同3.4倍の35億6800万円、最終利益は同59.6%減の26億5600万円だった。コロナ禍後の行動制限の緩和により客数が増加したものの、円安による食材価格の上昇やエネルギー価格の負担増が響き、国内では営業損失を計上した。一方、アジアは新規出店の効果もあって、大幅な増収・営業増益となった。

■ソシオネクスト <6526>  16,450円  +1,450 円 (+9.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 ソシオネクスト<6526>は4日ぶりに切り返す展開。前日の株価動向は前々日の取引終了後に海外での株式売り出し価格が1万4668円に決定したことが発表され、下値リスクが後退したことで目先筋の買いを誘導した。ただ、信用取引を活用した個人投資家の追い証絡みの売り圧力が上値を押さえ、後場は値を消す展開を強いられた。しかし、市場筋は「上位株主3社が発行済株式数の37.5%に相当する大量の株式を一気に売り出す以上、この株式を引き取る相手先も大方は決まっているはず。SoC(システム・オン・チップ)設計を手掛ける同社とシナジーが期待される米系半導体関連企業であれば、(ソシオネクスの)企業価値はむしろ高まることで、中期的に最高値奪回も見込める」(国内証券ストラテジスト)という声もある。株価は75日移動平均線上できれいに下げ止まっており、ここでの踊り場形成が次の上昇局面につながっていくかどうかにマーケット関係者の関心も高まっている。

■寿スピリッツ <2222>  10,910円  +820 円 (+8.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 寿スピリッツ<2222>が急反発している。同社は12日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の売上高が概算で前年同期比45.5%増の138億4100万円になったと発表しており、これが好感されているようだ。新型コロナウイルス感染症の5類移行やインバウンド需要の回復などが追い風となったほか、商品力・販売力・売場力の大幅なレベルアップやインバウンド復活準備などの重点施策の推進にスピード感をもって取り組んだことが奏功したという。なお、第1四半期の決算発表は8月1日を予定している。

■セントラル警備保障 <9740>  3,085円  +187 円 (+6.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 セントラル警備保障<9740>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は12日取引終了後、24年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比41.3%増の15億6200万円となり、上半期計画の19億8000万円に対する進捗率が78.9%となっていることが好感されているようだ。売上高は同9.1%増の177億3100万円で着地。広島サミット関連の臨時警備が好調だったことなどから、主力のセキュリティー事業が増収増益となったことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績見通しは従来計画を据え置いている。

■ソニーグループ <6758>  13,090円  +640 円 (+5.1%)  11:30現在
 ソニーグループ<6758>が6日ぶりに反発した。13日付の日本経済新聞朝刊は、「ソニーグループがゲーム事業の研究開発に重点的に投資する」と報じた。機器売り切りのハード型から課金型へのビジネスモデルを変化させていることが背景にあるという。ゲーム事業の成長を期待した買いが入ったようだ。日経新聞によると、24年3月期のゲーム事業の研究開発費を3000億円近くとし、前期の2711億円から増やすもよう。ソニーG全体の研究開発費の約4割を占める規模となる。現実世界と仮想空間が融合する「複合現実」などの新市場で競争力を強化していくとも伝えている。

■ベル24HD <6183>  1,412円  +63 円 (+4.7%)  11:30現在
 ベルシステム24ホールディングス<6183>が3日ぶりに反発した。12日の取引終了後、24年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表した。売上収益は前年同期比微増の393億7000万円、最終利益は同15.1%増の29億4400万円となった。最終利益の通期計画に対する進捗率は33%台と順調な滑り出しとなっており、買いを集める要因となったようだ。売上収益面では、人材・教育関連やキャッシュレス決済関連業務が好調で、ワクチン関連業務の減少を補った。ベトナム子会社の連結子会社化に伴う段階取得に関する差益や、持ち分法適用会社のTBネクストコミュニケーションズと、タイのTrue Touchが黒字に転じたことによる投資利益の計上、法人所得税費用の減少も増益要因となった。

■サンケン電気 <6707>  12,650円  +550 円 (+4.6%)  11:30現在
 サンケン電気<6707>が大幅高で切り返している。今月4日ザラ場に1万4100円の上場来高値を形成後、急速な調整局面に移行したが、きょうは全体相場がハイテク株中心に戻りに転じるなか、流れに乗る形で610円高の1万2710円まで上値を伸ばした。パワー半導体の大手メーカーで、業績は絶好調に推移、24年3月期営業利益は前期比45%増の380億円予想と過去最高利益を大幅に更新する見込み。世界的に販売台数が増勢にある電気自動車(EV)関連向けパワー半導体の生産能力増強に動いており、中期的な収益寄与に期待が高まる。株式需給面では信用買い残が枯れた状態にあり、信用倍率は直近データで0.9倍、日証金では貸借倍率0.3倍となっていることで上値が軽い。

■エムスリー <2413>  3,149円  +115 円 (+3.8%)  11:30現在
 エムスリー<2413>が反発、上向き転換した5日移動平均線を足場に底値圏からのリバウンド局面に移行した。きょうは金利低下を背景とした米ハイテク株の上昇を受け、東京市場でもグロース株への買い戻しが顕在化している。そのなか、グロース株の象徴である同社株にも上値を見込んだ押し目買いや買い戻しが活発化した。医薬品情報サービスや医療従事者向けに会員制サイトを展開し、製薬マーケティング支援業務を主力展開。世界600万人以上の医師が利用する巨大なプラットフォームが同社の最大の強みだ。長年にわたりトップラインの拡大が続いており、利益面でも25年3月期は2ケタ成長路線に復帰する公算が大きいとみられている。

■アドバンテスト <6857>  20,335円  +550 円 (+2.8%)  11:30現在
 アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力銘柄が総じて頑強な値動きをみせている。前日の米国株市場では金利低下を背景にハイテク株中心に買われる展開となったが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2%近い上昇で4日続伸と上値指向を強めている。東京市場でも相対的に出遅れる半導体セクターへのリバウンド狙いの買いを誘導している。ただ、外国為替市場で足もと急速な円高が進んでおり、これが株価の上値を押さえる要因となっている。

■ローム <6963>  13,650円  +360 円 (+2.7%)  11:30現在
 ローム<6963>がしっかり。12日の取引終了後、出光興産<5019>子会社のソーラーフロンティアが宮崎県内に持つ旧国富工場を取得することで同社と基本合意したと発表した。SiC(炭化ケイ素)パワー半導体を中心に生産能力の拡大を図るといい、事業拡大への取り組みを評価した買いを集めたようだ。取得時期は今年10月を予定しており、ロームグループの主力生産拠点として活用するとしている。

■オービック <4684>  23,135円  +555 円 (+2.5%)  11:30現在
 オービック<4684>が反発。13日付の日本経済新聞は「オービックの2023年4~6月期の連結営業利益が、前年同期比14%増の170億円強だったことがわかった」と報じた。4~6月としては20年連続で過去最高を更新する、という。中堅や大手企業を中心に統合基幹業務システム「オービック7」の新規導入が増えたことが業績を牽引する見通しだ。同社は4~6月期決算の発表を25日に予定している。

■Zホールディングス <4689>  396.5円  +8.8 円 (+2.3%)  11:30現在
 Zホールディングス<4689>が前日に続き上値指向を鮮明としている。株価はフシ目の400円ラインを突破し、5%を超える上昇で408円40銭まで上値を伸ばす場面があった。2月3日につけた年初来高値428円80銭も視界に入ってきた。12日に傘下のLINEとZHDの国内金融事業を統合すると発表、新会社「LINEヤフー」を10月に発足させるが、これに合わせ、重複する金融事業を再編する方針にある。前日の取引時間中には、傘下の決済アプリ会社PayPayが米国株市場への上場を検討していると伝わり、株価を急動意させたが、足もとでグループ会社を含めた事業再編の思惑が株価を強く刺激している。

■イオンファンタジー <4343>  2,699円  -476 円 (-15.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位
 12日に決算を発表。「3-5月期(1Q)経常は62%減益で着地」が嫌気された。
 イオンファンタジー <4343> [東証P] が7月12日大引け後(15:00)に決算を発表。24年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比61.7%減の1億円に大きく落ち込み、通期計画の27億円に対する進捗率は3.9%にとどまり、5年平均の11.8%も下回った。
  ⇒⇒イオンファンタジーの詳しい業績推移表を見る

■ケイブ <3760>  2,560円  +479 円 (+23.0%)  11:30現在
 ケイブ<3760>が急反発。12日の取引終了後に23年5月期決算を発表。売上高が前の期比4.9倍の69億6300万円、最終損益が前の期の赤字から25億7900万円の黒字に転換しており、業績の大幅改善を評価した買いが集まっている。昨年9月に買収したゲーム開発会社でらゲーの連結効果が寄与。買収に伴う負ののれん発生益の計上で利益も大きく伸びた。24年5月期の業績見通しは非開示とし、配当予想は引き続き無配とした。

■CVSベイ <2687>  698円  +100 円 (+16.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 シー・ヴイ・エス・ベイエリア<2687>がストップ高カイ気配。千葉や東京を地盤にマンション管理事業やホテル事業を手掛けるが、脱コロナに伴う経済正常化やインバウンド消費が追い風となり、足もとは売上高、利益ともに高水準に推移している。12日取引終了後、24年2月期第1四半期(23年3~5月)の決算を発表、営業利益は1億7100万円(前年同期は2200万円の赤字)と急改善を果たした。これを受けて通期予想も増額修正し、同利益は従来計画の1億8000万円から3億1400万円(前期比3.9倍)に大幅上方修正、これがポジティブサプライズとなって、投資資金を呼び込んでいる。

●ストップ高銘柄
 CVSベイ <2687>  698円  +100 円 (+16.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 以上、1銘柄

●ストップ安銘柄
 アイドマHD <7373>  2,200円  -500 円 (-18.5%) ストップ安売り気配   11:30現在
 チームスピリット <4397>  492円  -100 円 (-16.9%) ストップ安   11:30現在
 ホームポジション <2999>  502円  -100 円 (-16.6%) ストップ安   11:30現在
 以上、3銘柄

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