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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 日経225先物はボリンジャーバンドの+1σまでの調整を経て、理想的な反発


大阪9月限
日経225先物 32200 +600 (+1.89%)
TOPIX先物 2219.5 +29.5 (+1.34%)

 日経225先物(9月限)は前日比600円高の3万2200円で取引を終了。寄り付きは3万1950円と、シカゴ日経平均先物(3万1835円)を上回りギャップアップで始まった。その後3万1840円まで上げ幅を縮めたものの、現物の取引開始後にはリバウンド基調が強まり、一時3万2200円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は強弱感が対立する格好となり、3万1950円~3万2200円処で保ち合いを継続。後場に入り3万2000円を上回って推移するなか、終盤にかけて3万2250円まで買われる場面も見られた。

 日経225先物はボリンジャーバンドの+1σまでの調整を経て、理想的な反発をみせたことで、これまでの+1σと+2σに沿った上昇トレンドを維持する形となった。8日の米国市場の上昇が支援材料となったほか、SQに絡んだ商いでは金額(推定)で日経平均型が約1500億円、TOPIX型は約300億円の買い越し。SQ値は概算で3万2018円38銭だった。日経平均株価が寄り付き後ほどなくしてSQ値を上回ったことで、センチメントの改善につながった。SQ値が支持線として意識され、後場中盤以降はショートカバーが強まった格好だろう。

 SQ通過後にこう着感が強まると見られていたが、3万2000円を上回っての堅調な相場展開だった。来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀の金融政策決定会合を控えて、週末要因も重なって手掛けにくい状況だったとみられるが、ショートカバーに加えて、海外投資家による実需の買いオーダーが入ったとみられ、日本株選好の流れが継続しているようだ。

 ボリンジャーバンドの+1σは3万1800円まで切り上がり、+2σは3万2800円まで上昇してきた。FOMCの結果を受けた米国市場の動向次第の面はあるが、方向性としては+1σからのリバウンドにより、+2σを意識したトレンド形成への期待が高まりやすいだろう。ショートカバーが一段と強まる可能性もあり、楽観は禁物ではあるものの、ロング対応を継続しておきたいところだ。

 NT倍率は14.50倍に上昇した。直近のレンジ内での推移ではあるが、ボリンジャーバンドの+1σ水準での推移を見せており、この水準を明確に上放れてくるようだと、昨年8月の14.58倍、21年2月高値の15.68倍が意識されてくる。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが2210枚、ソジェンが1440枚、モルガンSが540枚程度の売り越しに対して、シティが1280枚、野村が1260枚、JPモルガンが710枚程度の買い越しだった。売り方は裁定買い(現物買い・先物売り)に絡んだ商い、野村の買いはダブルインバースなどのヘッジ対応に伴う調整買いの可能性がある。TOPIX先物はBNPパリバが1860枚、ソジェンが650枚、モルガンSが550枚程度の売り越しに対して、BofAが2600枚、バークレイズが1070枚程度の買い越しだった。

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