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【市況】年内利下げ期待はFRBの歴史と一致 市場の期待は決して的外れではない

 市場は先週のFOMCを受けて、利上げ停止と年内利下げ期待を高めているが、本日の米消費者物価指数(CPI)の結果はその期待を正当化する内容との声も多い。CMEが公表しているフェドウォッチでは、6月の据え置きの確率が90%超になっているほか、7月の利下げ期待が35%程度に上昇。9月までであれば70%超に高まっている状況。

 FRBはもちろんのこと、エコノミストの間でも年内の利下げに否定的な見解が多いが、市場の期待は根強い。一部からは、現状のインフレや米労働市場の状態を考慮すると、7月の利下げ開始は現実的ではないものの、市場が織り込んでいる9月の利下げ開始は十分に有り得るシナリオだという。

 過去13回のFRBのサイクルで、最後の利上げから最初の利下げまでの期間の中央値もしくは平均値は4カ月か5カ月間だという。つまり、5月が最後の利上げと仮定した場合、9月か10月になる計算だ。ただ、10月はFOMCがないので、実質的に11月ということになる。

 過去の経験則からすれば、市場の期待は決して的外れではないと指摘している。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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