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【市況】今週の【早わかり株式市況】4週続伸、米株高と円安追い風に上値追い

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

■今週の相場ポイント

 1.日経平均は4週連続上昇、2万9000円台回復
 2.米株高、急速な円安進行が相場の追い風に
 3.新たに米地銀破綻もリスク選好ムード継続
 4.円安で半導体株に押し目買い、イビデン大幅高
 5.GW後半控えるなか日経平均は年初来高値圏舞う

■週間 市場概況

 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比301円(1.0%)高の2万9157円と4週連続で上昇した。

 今週は大型連休の狭間で、東京市場の立ち合いは5月1日、2日の2日間のみ。買い手控えムードが漂うかに思われたものの上値追い態勢が続き、日経平均は2万9000円台を回復してこの週の取引を終えた。

 週明け1日(月)の東京株式市場は買い優勢でスタート。前週末の米国株市場でNYダウをはじめ主要株価指数が揃って上昇したことや、為替市場での急速な円安進行が全体相場の追い風となった。新たな米地銀の破綻があったものの大きな不安材料とならず、リスク選好ムードが続いた。個別では好決算企業や低PBR株を中心に買いが流入。日経平均は昨年8月以来となる2万9000円台乗せを果たした。2日(火)も根強く買われ、日経平均は年初来高値圏を舞う展開に。ゴールデンウィーク(GW)後半入りを控えるなか、2~3日に行われる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表前ともあって朝高後はいったん軟化。ただ、為替市場での一段の円安進行を背景に半導体関連をはじめとする輸出セクターに押し目買いが入り、結局小幅高で引けた。半導体関連では断トツの売買代金をこなしたレーザーテック <6920> [東証P]が朝安後に切り返したほか、アドバンテスト <6857> [東証P]、ルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]などに買い戻しが入った。中期経営計画が好感されたイビデン <4062> [東証P]は大幅高となり、この日の東証プライム値上がり率ランキングでトップに輝いた。

■来週のポイント
 来週も基本的に堅調な展開が見込まれるが、ゴールデンウイークの間に海外の注目イベントが目白押しとなるため、まずは連休中に海外市況を見極めたい。国内の環境は良いだけに、海外が順風であれば日経平均は3万円を目指す動きも期待できそうだ。ただ、ここ急速な上昇で過熱感も漂っており、一旦は調整局面となってもおかしくはない。

 重要イベントとしては、国内では10日に発表される3月景気動向指数のほか、12日のオプションSQが注目される。海外では、9日に発表される中国4月貿易収支、10日発表の米国4月消費者物価指数、11日に発表される中国4月の消費者物価指数と生産者物価指数に注視が必要だろう。

■日々の動き(5月1日~5月2日)

【↑】   5月 1日(月)―― 3日続伸、米株高や円安で2万9000円台を回復
 日経平均 29123.18( +266.74)  売買高12億2921万株 売買代金 3兆1184億円

【↑】   5月 2日(火)―― 4日続伸、円安の追い風を受け連日の新高値更新
 日経平均 29157.95(  +34.77)  売買高10億3952万株 売買代金 2兆6675億円

■セクター・トレンド
 (1)全33業種中、24業種が値上がり
 (2)値上がり率トップのHOYA <7741> など精密機器をはじめ、ディスコ <6146> など機械、NEC <6701> など電機といった輸出株が高い
 (3)内需株はまちまち。SGHD <9143> など陸運、上組 <9364> など倉庫・運輸は買われたが三井不 <8801> など不動産は安い
 (4)金融株もまちまち。三菱UFJ <8306> など銀行は堅調だが野村 <8604> など証券は軟調
 (5)アステラス <4503> など医薬品、東ガス <9531> など電気・ガス、JT <2914> など食料品といったディフェンシブ株が上昇
 (6)値下がり率トップは商船三井 <9104> など海運

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
  1(1) インバウンド
  2(2) 人工知能 ── チャットGPTで変わる世界
  3(3) 半導体 ── 今週から関連企業の決算発表本格化へ
  4(9) TOPIXコア30
  5(6) パワー半導体
  ※カッコは前週の順位


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