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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):マツキヨココ、ローツェ、シリコンスタ

マツキヨココ <日足> 「株探」多機能チャートより
■マツキヨココ <3088>  7,130円  +30 円 (+0.4%)  本日終値
 マツキヨココカラ&カンパニー<3088>が3日続伸。日足三陽連を形成し一時160円高の7260円まで買われ新値街道を走っている。インバウンドによる恩恵が国内の小売業界に広がっているが、ドラッグストアも訪日外国人による特需が波及しやすいセクターだ。同社はマツモトキヨシとココカラの経営統合より、同業界でウエルシアホールディングス<3141>に次ぐ売上高規模を誇る。郊外型店舗が多いことで、インバウンド効果が限定的という見方もあるが、強みを持つ医薬品販売で売り上げを伸ばし、今後はリオープンに伴う化粧品需要の回復が収益に追い風となる。化粧品は政府誘導によるマスクを外す動きもポジティブ材料となる。ここ機関投資家と見られる実需買いが観測され、25日移動平均線をサポートラインに上値指向が強い。

■ローツェ <6323>  9,590円  -1,660 円 (-14.8%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 ローツェ<6323>は急落。11日の取引終了後に24年2月期業績予想を発表し、売上高を前期比6.9%減の880億2600万円、営業利益を同18.2%減の216億1900万円とした。前期から一転減収減益の見通しとなっており、これを嫌気した売りが出ている。配当予想は前期比据え置きの135円を見込む。同時に発表した23年2月期決算は、売上高が前の期比41.1%増の945億1800万円、営業利益が同67.1%増の264億1800万円だった。IoTや5G、自動車のEV化・自動運転化などに伴う需要拡大を背景に、半導体関連装置の受注が好調だった。

■イズミ <8273>  3,040円  -90 円 (-2.9%)  本日終値
 イズミ<8273>が反落。11日の取引終了後に発表した24年2月期連結業績予想で、売上高4766億円(前期比3.6%増)、営業利益310億円(同7.9%減)、純利益191億円(同17.6%減)と営業減益を見込むことが嫌気された。イズミ単独で2店舗、スーパーマーケット子会社ユアーズで1店舗の計3店舗の新規出店を行うほか、ウィズコロナ下での消費行動変化に即対応する営業施策を強化することで増収を見込む。ただ、電気代をはじめ水道光熱費などの諸経費が引き続き上昇するとみており、減益を余儀なくされる見通しだ。なお、年間配当は前期比1円増の88円を予定している。23年2月期は、売上高4601億4000万円、営業利益336億4400万円、純利益231億8800万円となった。会計基準の変更に伴い前の期との単純比較はできないものの、従来予想の売上高4543億円、営業利益326億円、純利益209億円は上回って着地した。

■KNTCT <9726>  1,608円  -22 円 (-1.4%)  本日終値
 KNT-CTホールディングス<9726>が後場に売られた。この日の午後、近畿日本ツーリストが大阪府東大阪市から請け負っていた新型コロナウイルスのワクチン接種に関する業務を巡り、過大請求をしていたと報じられた。午後2時に、KNTCTは近畿日本ツーリストの西日本支社管内の支店が、約2億9000万円の過大請求を行っていたことが発覚したと開示。事業展開への影響を懸念した売りが膨らんだようだ。同社は独立社外取締役や外部の専門家からなる調査委員会の立ち上げに向けて準備を進めている。近畿日本ツーリストにおいても詳細を調査中で、過大に請求した金額が確定次第、市への返納など適切に対応する方針。23年3月期の連結業績への影響については確認中としたうえで、調査の状況により発表予定日(5月11日)などを変更する場合は、確定後に速やかに公表するとしている。

■シリコンスタジオ <3907>  1,737円  +300 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値
 シリコンスタジオ<3907>の物色人気加速。前日は好決算評価で300円高はストップ高となる1437円に買われ、一気に年初来高値を更新したが、きょうも買いの勢いは衰えず上値追い態勢に弾みがついている。11日取引終了後、ディー・エヌ・エー<2432>が提供する電気自動車(EV)転換シミュレーター「FACTEV」の開発に協力したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んだ。「FACTEV」はEV普及のボトルネックとなっていた「実用航続距離」に関して、車両データを取得せずに容易にシミュレーションを可能とするものであり、今後の需要獲得が見込まれる。

■グッピーズ <5127>  3,305円  +503 円 (+18.0%) ストップ高   本日終値
 グッピーズ<5127>がストップ高。11日の取引終了後、23年8月期の単独業績予想について、売上高を22億100万円から23億5500万円(前期比27.3%増)へ、営業利益を5億2000万円から6億300万円(同28.3%増)へ、純利益を3億6400万円から4億2000万円(同23.0%増)へ上方修正したことが好感された。主力となる人材サービス事業の求人閲覧数が急増し、閲覧課金売り上げが好調に推移していることが寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(22年9月~23年2月)決算は、前期は第2四半期決算を開示していないため前年同期との比較はないものの、売上高12億700万円、営業利益4億5800万円、純利益3億800万円だった。

■tripla <5136>  2,725円  +325 円 (+13.5%)  本日終値
 tripla<5136>が急反発した。SBI証券が11日、同社の投資判断を「買い」とし、新規カバレッジを開始した。目標株価は5300円に設定した。宿泊業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する同社について、今後は市場復調の恩恵を享受できることが期待できると指摘。変動費率も低く、増収に伴って利益率が改善し力強い増収増益基調が継続する可能性が高いとの見方を示す。同証券はトリプラの24年10月期の営業利益が5億5200万円に達すると予想する。

■セラク <6199>  1,755円  +192 円 (+12.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 セラク<6199>が急反発し年初来高値を更新した。11日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(22年9月~23年2月)連結業績について、売上高が99億円から101億6000万円(前年同期比19.7%増)へ、営業利益が6億円から10億9000万円(同2.8倍)へ、純利益が5億円から8億5000万円(同86.0%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。エンジニアの稼働率が改善したほか、販管費の削減に努めたことが奏功した。

■杉村倉庫 <9307>  733円  +53 円 (+7.8%) 一時ストップ高   本日終値
 杉村倉庫<9307>と大運<9363>が急伸。共同通信が12日、「カジノを中心とした統合型リゾート施設(IR)の開設に向け、大阪府・市が提出した整備計画を政府が認定する方向で最終調整していることが分かった」と報じた。大阪市の人工島・夢洲がIR建設予定地とされており、両社に対しては港湾周辺の開発が進むことによる事業へのポジティブな効果を思惑視した買いが入ったようだ。このほか、櫻島埠頭<9353>や遊技場向け機器のオーイズミ<6428>、日本金銭機械<6418>、ユニバーサルエンターテインメント<6425>、舞台機構・遊戯機械の三精テクノロジーズ<6357>が高い。

■Photosynth <4379>  361円  +24 円 (+7.1%) 一時ストップ高   本日終値
 Photosynth<4379>がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は11日、自社の「Akerun入退室管理システム」とソフトバンク<9434>が提供するスマートビルアプリ「WorkOffice+(ワークオフィスプラス)」が連携したと発表。これが株価を刺激したようだ。両社は今後、「Akerun入退室管理システム」と「WorkOffice+」の拡販を推進するほか、連携の拡充も検討していくことで、さまざまなビルやオフィスにおける安心・安全な方法でのスペース活用、及び柔軟かつ快適なオフィス環境の構築を支援するとしている。

●ストップ高銘柄
 大運 <9363>  395円  +80 円 (+25.4%) ストップ高   本日終値
 櫻島埠頭 <9353>  1,694円  +300 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値
 くろがね工作所 <7997>  911円  +150 円 (+19.7%) ストップ高   本日終値
 明治機械 <6334>  618円  +100 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値
 ヘリオスTH <6927>  525円  +80 円 (+18.0%) ストップ高   本日終値
 など、10銘柄

●ストップ安銘柄
 アジア開発キャピタル <9318>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   本日終値
 以上、1銘柄

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