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【市況】輸出関連や金融など、相対的にはTOPIX型優位の展開に/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 7日の日本株市場は、米国市場の下落影響はありそうだが、引き続き底堅い相場展開が見込まれる。6日の米国市場はNYダウが34ドル安だった。先週発表された1月雇用統計やISM非製造業景況指数が予想以上に強かったため、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ停止への期待が後退した。また、週末に政府が中国の偵察気球を追撃したため、米中関係の悪化を懸念した売りも強まった。ただし、パウエルFRB議長のインタビューやバイデン大統領の一般教書演説を控えた買戻しも見られ、終盤にかけて下落幅を縮めた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円高の27685円。円相場は1ドル132円70銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時27530円まで売られる場面も見られたが、節目の27500円を割り込まなかったことから、27500円を支持線とした底堅さは意識されやすい。また、ボリンジャーバンドでは切り上がる+1σを支持線としたトレンドを形成するなか、+2σは28000円を上回ってきており、+2σを意識した押し目待ち狙いの買いは入りやすいだろう。

 米長期金利の上昇により指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうだが、為替市場では円相場が1ドル132円70銭台と円安に振れて推移していることから、輸出関連などへは資金が向かいやすいだろう。長期金利の上昇から金融セクターなどへの物色も意識されやすく、相対的にはTOPIX型優位の展開になりそうだ。また、米国で一部車種を値上げしたと伝わったテスラが強い動きだったことから、個人主体の中小型株物色も意識されそうだ。

 また、昨日は日銀の次期総裁人事を巡る報道による為替変動から、不安定な値動きを見せる場面もあったが、決算発表がピークを迎えているなかでは短期トレードが中心だろう。短期的な仕掛けに対するリバランスの動きは速いとみられ、ショートの動きが強まる局面においては、押し目狙いのスタンスになりそうだ。物色は日産自<7201>など輸出関連のほか、資生堂<4911>など昨夕に決算を発表した銘柄への値幅取り狙いになろう。

《AK》

 提供:フィスコ

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