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【材料】テスラが決算後のマスクCEOの会見を受け大幅高=米国株個別

 テスラ<TSLA>が大幅高で始まっており、全体の上げをけん引している。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、自動車の粗利益率が予想を大きく下回ったほか、フリーキャッシュフロー(FCF)も予想を大きく下回った。

 同社は年180万台の生産と年平均成長率50%の目標を維持し、当面はコスト削減を加速させる。サイバートラックは今年後半の生産開始に向けて順調に推移していると述べた。また、昨年の生産・納車に関する課題により、当面は中国での数量増加は見込めないとしている。

 発表直後は時間外で株価は売買交錯となっていたが、その後のマスクCEOの会見を受けて買いが強まっている。同CEOは「今回の見通しは控えめだとし、予想外の混乱がなければ生産台数200万台に近づく可能性がある」と語った。また、需要への懸念に対しても、「同社は生産ペースの約2倍の受注がある」と述べた。また、「同社のスパコンDOJOが年末までに稼働する予定だ」とも語った。

 アナリストからは慎重な声も出ている。「23年度の180万台の生産目標は市場の予想通りだが、一部の強気なバイサイドは200万台近くを見込む可能性が高い。しかし、コスト改善分を差し引いた価格設定により利益は低下し、1株利益は通期で3ドル台に近づく可能性もある」としている。ちなみに22年度通期の調整後1株利益は4.07ドル。

(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):1.19ドル(予想:1.12ドル)
・売上高:243.2億ドル(予想:240.7億ドル)
・自動車の粗利益率:25.9%(予想:28.4%)
・FCF:14.2億ドル(予想:31.3億ドル)

(NY時間09:33)
テスラ<TSLA> 158.58(+14.15 +9.79%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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