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【通貨】ユーロ週間見通し:もみ合いか、米ドル・円相場の動向が手掛かり材料に

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■堅調推移、米利上げペース減速でユーロ買い強まる

今週のユーロ・ドルは堅調推移。欧州中央銀行(ECB)の経済報告で今後四半期の賃金上昇は非常に強いとの見解が示され、追加利上げ観測によるユーロ買い・米ドル売りが活発となった。また、米国の12月消費者物価指数の伸び鈍化などで利上げペースのさらなる減速が予想されたことでユーロ高は加速した。取引レンジ:1.0634ドル-1.0868ドル。

■もみ合いか、ユーロ圏経済の先行き不透明感は変わらず

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。直近発表の経済指標は強弱まちまちの内容であることから、リスク選好的なユーロ買い・米ドル売りがさらに強まる可能性は低いとみられる。一方、欧州中央銀行(ECB)は金融引き締めスタンスを緩めておらず、年内複数回の利上げが予想されており、ユーロ売り・米ドル買いがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.0700ドル-1.0950ドル

■日銀金融緩和修正の思惑でリスク回避の円買い強まる

今週のユーロ・円は下落。中国のゼロコロナ政策終了で経済再開期待が広がり、リスク選好的なユーロ買い、円売りが先行。欧州中央銀行(ECB)の追加利上げ観測によるユーロ買いも強まった。しかし、「日本銀行は1月開催の金融政策決定会合で大規模な金融緩和策に伴う副作用を点検する」との一部報道を受けて主要通貨に対する円買いが広がり、ユーロにも売り圧力が高まった。取引レンジ:138円01銭-142円86銭。

■もみ合いか、米ドル・円相場の動向が手掛かり材料に

来週のユーロ・円はもみ合いか。日本銀行による金融緩和修正の思惑を背景に円買い基調に振れやすい。欧州中央銀行(ECB)の金融引き締めスタンスと域内経済の先行き不透明感で、リスク選好的なユーロ買いがただちに拡大する状況ではないとみられる。一方、リスク回避的なドル売り・円買いは一巡しつつあるため、ユーロは対円で下げ渋る場面も想定される。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・特になし

《FA》

 提供:フィスコ

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