【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 VIX指数低下やナスダックのリバウンドが強まるなか、NTロングでのスプレッド狙い
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 26260 +100 (+0.38%)
TOPIX先物 1886.0 +6.5 (+0.34%)
シカゴ日経平均先物 26255 +95
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
10日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長による、スウェーデン中銀主催の国際シンポジウムの講演で、タカ派的な発言はなかった。このところFRB高官による利上げに前向きな発言が目立っていただけに、これが安心感につながる格好となり、大型テック株や半導体株などへの買い戻しに向かわせた。12月の米消費者物価指数(CPI)の発表を12日に控えて、模様眺めムードにより伸び悩む場面も見られたが、終盤にかけて強含みの展開だった。S&P500業種別指数は小売、電気通信サービス、半導体・同製造装置が上昇した一方で、商業サービス・用品、食品・飲料・タバコ、家庭用品・パーソナル用品が下落。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比95円高の2万6255円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比30円安の2万6130円で始まり、利食い優勢のなかで一時2万6070円まで下げ幅を広げた。しかし、米国市場の取引開始後にリバウンド基調を強め上昇に転じると、終盤にかけて2万6270円まで買われ、2万6260円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。ナイトセッションでは、日中の取引レンジ内での推移だったため大きなトレンドは期待しづらいが、ナイトセッションでもボリンジャーバンドの-1σを上回って推移していたことで、ショートカバーが入りやすいだろう。調整トレンドの中ではあるものの、ボリンジャーバンドの-2σ、-3σの切り下がりも緩やかになってきた。-1σを支持線として底堅さが見られるなか、直近のレンジ上限である2万6500円が意識されそうである。
VIX指数は20.58に下落した。直近のレンジ下限に接近してきており、20.00を下回ってくる可能性もあるなか、ショート筋にとっては仕掛けづらいところである。逆にリスク選好のなかでリバランスに伴うショートカバーは入りやすいだろう。
また、ナスダックは3営業日続伸し上値抵抗の25日、75日移動平均線を捉えてきた。同線を突破してくるようだと、これまで売り込まれていた半導体株などの買い戻しが強まる展開も意識されやすい。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.91倍に上昇した。4日に一時13.72倍に低下した後は、NTショートの巻き戻しが継続している。VIX指数の低下やナスダックのリバウンドが強まるなか、相対的に日経平均型優位の展開が想定される。そのため、NTショートの巻き戻しを狙った、NTロングでのスプレッド狙いのトレードが入りやすいだろう。まずは25日線が位置する14.01倍辺りまでの上昇が意識されそうだ。
株探ニュース