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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):スギHD、ラウンドワン、阿波製紙

スギHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■スギホールディングス <7649>  6,130円  -500 円 (-7.5%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 スギホールディングス<7649>が大幅安。27日取引終了後に発表した23年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算は、営業利益が219億円だった。収益認識に関する会計基準の適用で、前年同期比の増減率の記載はない。通期の計画に対する進捗率は73%とやや低調だったほか、決算発表前に急ピッチで株高が進んだこともあって、売りが膨らんだようだ。売上高は4959億9100万円だった。新型コロナウイルスの感染再拡大で関連商品の販売が伸びた半面、薬価報酬の改定の影響が大きく、調剤部門は利益面で苦戦した。

■ナガイレーベン <7447>  1,955円  -145 円 (-6.9%)  本日終値  東証プライム 下落率3位
 ナガイレーベン<7447>が大幅反落。27日の取引終了後に発表した第1四半期(9~11月)連結決算が、売上高29億5400万円(前年同期比12.5%減)、営業利益6億3100万円(同31.0%減)、純利益4億4500万円(同31.3%減)と大幅な減収減益となったことが嫌気された。前年同期に大型更新物件の受注があった反動で売上高が減少したことに加えて、原材料費の高騰や国内工場の加工賃の上昇、為替相場の円安の影響などで売上総利益率が同2.6ポイント減となった。また、国内外の営業活動の回復で旅費交通費及び展示会費などが増加したことも響いた。なお、23年8月期通期業績予想は、売上高182億円(前期比2.6%増)、営業利益45億7400万円(同9.1%減)、純利益31億6400万円(同16.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■ラウンドワン <4680>  476円  -20 円 (-4.0%)  本日終値
 ラウンドワン<4680>が反落。27日の取引終了後、23年1月中旬以降に深夜の営業時間を短縮すると発表しており、弱材料視された。電気料金の高騰などを受けて、国内全99店舗のうち概ね80店舗について、月曜日から木曜日及び日曜日の閉店時間を従来の翌朝6時から深夜0時に変更する。ただ、会社側によると、深夜帯の売上高について数億円程度の減少が予想されるものの、23年3月期通期業績予想の売上高のうち約53%を占めるアミューズメント部門の営業時間に影響はないこと、また光熱費や人件費などの削減がなされることから収益性の改善が見込まれるとしている。

■三益半導体工業 <8155>  2,334円  -86 円 (-3.6%)  本日終値
 三益半導体工業<8155>が反落。27日の取引終了後に発表した第2四半期累計(6~11月)単独決算は、売上高429億200万円(前年同期比23.5%増)、営業利益70億5900万円(同71.4%増)、純利益48億6500万円(同72.8%増)となり、これを受けて朝方は高く始まったものの、材料出尽くし感から利益確定売りに押されたようだ。主要顧客である半導体関連会社の設備投資が堅調に推移し、再生ウエハーを含め300ミリウエハーを中心に生産が好調に推移し、あわせて原価低減を進めたことが牽引した。また、自社開発製品及びその他取り扱い商品ともに産商事業も大幅な増収増益となった。なお、23年5月期通期業績予想は、売上高850億円(前期比14.2%増)、営業利益110億円(同45.6%増)、純利益75億円(同46.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■レーザーテック <6920>  22,290円  -690 円 (-3.0%)  本日終値
 レーザーテック<6920>が3日ぶり反落。今週に入ってから中期波動の分水嶺である75日移動平均線を足場にリバウンドに転じたが上値の重さが目立っていた。きょうは、前日の米国株市場で半導体関連株に売りがかさむ展開となったことで、再びリスク回避の売りが優勢となっている。米長期金利が再び上昇傾向を強めており、グロース株には向かい風が意識されている。前日は画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が7%安に売り込まれるなど下げが目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も底値模索の動きが続いている。東京市場では足もとで1ドル=133円台半ばまでドル高・円安が進んでいるが、半導体関連株全般はこれを好感する動きも限定的だ。

■オークワ <8217>  908円  -25 円 (-2.7%)  本日終値
 オークワ<8217>が反落。27日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2月21日~11月20日)連結決算が、売上高1815億2900万円、営業利益13億5000万円(前年同期比60.6%減)、純利益7億9400万円(同57.5%減)と大幅減益となったことが嫌気された。会計基準の変更に伴い対前年同期増減率はないものの、売上高が伸び悩んだことに加えて、原材料価格や光熱費、人件費などのコスト増加が進んだことが利益を圧迫した。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高2455億円、営業利益37億円(前期比29.3%減)、純利益11億円(同27.8%減)の従来見通しを据え置いている。

■阿波製紙 <3896>  380円  +80 円 (+26.7%) ストップ高   本日終値
 阿波製紙<3896>がストップ高。3月4日につけた年初来高値にツラ合わせした。同社が汚水処理に用いる分離膜ユニットの新製品を開発したと一部で伝わり、これを手掛かり視した短期資金の流入で株高に弾みがついたようだ。報道によると、新製品は分離膜に付着する汚れの洗浄能力を高めた。これにより洗浄に必要な電力を約半分に減らしたという。

■ヨシムラHD <2884>  628円  +78 円 (+14.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>は大幅続伸。27日の取引終了後、ホタテなどの製造加工・販売を手掛けるマルキチ(北海道網走市)株式の70%を23年3月1日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。今回の子会社化は、海外を中心に需要の拡大が見込まれる北海道産ホタテを仕入れる権利、それを加工する技術と生産設備、輸出に必要となる品質認証を保有するマルキチをグループ化し、ヨシムラHDの経営管理力や資金力、シンガポールを中心とした海外販路やネットワークを組み合わせることで、グループとしての事業拡大を図ることが狙い。取得価額は21億6800万円。なお、24年2月期業績への影響は現在精査中としている。

■ピックルス <2935>  1,180円  +112 円 (+10.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ピックルスホールディングス<2935>が大幅続伸。27日取引終了後、自社株買いの実施と配当予想の増額修正を発表し、好感されたようだ。同社は取得総数45万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.5%)、取得総額5億円を上限に、12月28日から2023年11月30日の間、東京証券取引所における市場買付けを通じ自社株を取得する。また、これまで20円としてきた期末配当予想について、記念配当2円をあわせ22円に増額した。あわせて発表した23年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算は、売上高が312億600万円、最終利益が9億7800万円だった。同社は22年9月に単独株式移転で設立されたため、前年同期実績と比べた増減率などの記載はない。

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