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【市況】ダウ平均は続落 きょうも一時売り加速 本日は「トリプル・ウィッチング=米国株概況

NY株式16日(NY時間16:21)
ダウ平均   32920.46(-281.76 -0.85%)
S&P500    3852.36(-43.39 -1.11%)
ナスダック   10705.41(-105.12 -0.97%)
CME日経平均先物 27260(大証終比:-210 -0.77%)

 きょうもNY株式市場でダウ平均は続落。きょうも売りが加速し、ダウ平均は一時500ドル超急落した。200日線が3万2460ドル付近に来ており、来週以降、試しに行くか注目される。

 本日は株価指数の先物とオプション、そして、個別株のオプションの清算日が重なる「トリプル・ウィッチング」の日でもあった。特にオプションの期日到来は4兆ドル規模で観測されており、本日の値動きを増幅させていたとの声も聞かれた。

 今週の市場はFRBとECBのタカ派姿勢を再確認し、このところの楽観的な見方を後退させており、株式市場は直近の上げの是正が一気に出ているようだ。特にFOMCは市場の来年の利下げ期待を完全に裏切る内容で、同時に景気の先行き不透明感を広げさている。市場では米国のリセッション(景気後退)の確率を60%程度と見ており、1年先の米企業の業績見通しも下方修正している状況。

 市場からは「もうすぐ現実が見えてくる。良いニュースはもう過去のもの。悪いニュースが目の前に迫っている」との声も聞かれた。悪いニュースとは利上げ長期化による景気への悪影響、5%のFF金利、成長と雇用の悪化、企業業績の下方修正、世界的な量的引締め(QT)などを挙げている。この水準での株式保有のリスク・リワードはとてもひどいという。

 アドビ<ADBE>が決算を受け上昇。不透明なマクロ環境もクリエイティブデザインと分析ソフトウェアへの需要は堅調であることを示唆した。

 メタ・プラットフォームズ<META>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の115ドルから150ドルに引き上げた。

 遺伝子解析のガーダントヘルス<GH>が大幅安。同社はがんの血液検査の開発に取り組んでいるが、同社の治験システムによる大腸がんの血液検査の結果が投資家を失望させた。ライバルのイグザクト・サイエンス<EXAS>のほうが更に正確だった。

 コンサルタントのアクセンチュア<ACN>が決算を受け下落。1株利益と売上高は予想を上回ったものの、ブッキングは予想を下回った。

 ワクチンのノババックス<NXAX>が本日も下落。前日は株式と転換社債による2重の増資計画を発表し嫌気されていたが、同社はその条件を公表し、1株10.00ドルで650万株を発行する。

 衛星通信サービスのマクサー・テクノロジーズ<MAXR>が124%急騰。投資会社のアドベントが1株53ドルで買収すると伝わった。

 イタリア料理のレストランを運営するダーデン・レストランツ<DRI>が好決算も下落。マーケティングを含むレストランの利益率が予想を下回ったことが嫌気された模様。

 鉄鋼のUSスチール<X>が上昇。前日引け後に10-12月期(第4四半期)のガイダンスを公表し、1株利益の見通しが予想を上回った。12月の需要は改善しており、スクラップ価格も今月から上昇に転じていると述べた。

アドビ<ADBE> 338.54(+9.83 +2.99%)
ガーダントヘルス<GH> 30.06(-11.20 -27.14%)
イグザクト<EXAS> 51.92(+7.31 +16.39%)
ノババックス<NVAX> 11.03(-0.29 -2.56%)
アクセンチュア<ACN> 264.48(-16.64 -5.92%)
マクサー<MAXR> 51.93(+28.83 +124.81%)
ダーデン・レストランツ<DRI> 139.90(-2.96 -2.07%)
USスチール<X> 25.00(+1.36 +5.75%)

アップル<AAPL> 134.51(-1.99 -1.46%)
マイクロソフト<MSFT> 244.69(-4.32 -1.73%)
アマゾン<AMZN> 87.86(-0.59 -0.67%)
アルファベットC<GOOG> 90.86(-0.34 -0.37%)
テスラ<TSLA> 150.23(-7.44 -4.72%)
メタ・プラットフォームズ<META> 119.43(+3.28 +2.82%)
AMD<AMD> 65.41(-1.12 -1.68%)
エヌビディア<NVDA> 165.71(-3.81 -2.25%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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