市場ニュース

戻る
 

【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ショートに傾きも、CPI・FOMC通過後のアク抜けも意識しておきたい


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27750 -100 (-0.35%)
TOPIX先物 1954.0 -0.40 (-0.20%)
シカゴ日経平均先物 27745 -105
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。12月のミシガン大学消費者態度指数で1年先のインフレ期待が2021年9月以来の低水準だったことから、買われる場面があった。その後発表された米卸売物価指数(PPI)が前月比0.3%上昇と市場予想を上回ったため、来年の利下げ観測が後退し下落に転じた。S&P500業種別指数は、自動車・同部品、メディアの2セクターのみが上昇した一方で、エネルギー、医薬品・バイオテクノロジー、耐久消費財・アパレル、小売の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、日中大阪比105円安の2万7745円で終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万7850円で始まり、2万7800円~2万7860円辺りで推移。米国市場の開始後に2万7730円まで売られたが、その後はリバウンドを強め、2万7930円まで買われる場面も見られた。終盤にかけて再び軟化し、2万7750円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは、25日移動平均線に上値を抑えられる形状だった半面、下値は5日線水準での底堅さが見られていた。今週は13~14日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)のほか、13日に発表される11月の米消費者物価指数(CPI)に市場の関心が集まることになる。これらを通過するまでは基本的には模様眺めムードが強まりやすいだろう。

 ただし、PPIの結果を受けて、CPIでも根強いインフレ圧力が示されるとの警戒から、リバウンド狙いのロングは入りづらい一方で、短期的にはショートが強まる可能性がある。そのため、5日線が位置する2万7690円辺りを下回ってくるようだと、12月のSQ値である2万7576円37銭辺りを仕掛けてくる可能性は想定しておきたい。もっとも、先週末のSQ通過後の強い動きから下値の堅さは意識されやすく、引き続きリバランスに伴うショートカバーは入りやすいと考えられる。5日線水準での底堅さが見られ、25日線水準での攻防を見せてくる局面では、CPIの結果を前にいったんポジションをニュートラルにする形での買い戻しを見せてくる可能性もありそうだ。

 そのため、12月のSQ値辺りを仕掛けてくる局面では、押し目狙いのロングで対応したいところだ。また、VIX指数は12月2日の18.95から、先週はリバウンドを見せており、9日には22.83に上昇した。上値抵抗線として意識されている25日線での攻防を見せており、CPIショックを警戒する動きが表れていることから、一定程度は織り込んでいる面はあろう。基本的にはポジションはショートに傾いていると考えられるため、CPI、FOMC通過後のアク抜けも意識しておきたい。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均