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【市況】8日の米国市場ダイジェスト:NYダウは183ドル高、中国のコロナ規制緩和の兆候を好感

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウは183ドル高、中国のコロナ規制緩和の兆候を好感

米国株式市場は上昇。ダウ平均は183.56ドル高の33781.48ドル、ナスダックは123.45ポイント高の11082.00で取引を終了した。中国政府がコロナ規制を緩和する兆しを好感し、寄り付き後、上昇。週次失業保険申請件数が増加基調で労働市場のひっ迫緩和の兆候も来年の利上げ観測の緩和に繋がり相場を更に押し上げた。終盤にかけても、明日に生産者物価指数(PPI)の発表を控えて、インフレ鈍化期待に主要株式指数はプラス圏を維持し終了。セクター別では、半導体・同製造装置や消費者サービスが上昇、電気通信サービスが下落した。

カジノ運営のウィン・リゾーツ(WYNN)、MGMリゾーツ・インターナショナル(MGM)は、香港が屋外でのマスク着用義務撤廃を検討していると報じられるなど、中国のコロナ規制緩和の兆候を受け売り上げ回復待にそれぞれ上昇。また、カジュアル衣料小売りのエクスプレス(EXPR)はブランド管理会社のWHPグローバルと戦略的提携を結んだことを発表し、大幅高となった。カルバン・クラインやトミーヒルフィガーなどの衣料ブランドを運営するPVH(PVH)はアナリストの投資判断引き上げで上昇。

ソフトウェア会社のマイクロソフト(MSFT)は連邦取引委員会(FTC)が同社によるゲームソフト開発会社のアクティビジョン・ブリザード(ATVI)買収阻止へ提訴したが、最終的に計画通り買収可能と自信を示し、上昇。一方、アクティビジョン・ブリザード(ATVI)は下落した。金融サービスのリンカーンナショナル(LNC)は、ゴールドマンフィナンシャルサービス主催の会合で、2023年に自社株買い停止の可能性を示唆し、大幅安。

ヨガアパレルのルルレモン(LULU)は取引終了後に第3四半期決算を発表。1株利益は予想を上回ったが、第4四半期の見通しが予想を下回り、時間外取引で大きく下落している。

HorikoCapitalManagementLLC


■NY為替:ドル・円は上げ渋り、米労働市場ひっ迫緩和で利上げ減速観測強まる

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、136円31銭へ軟化後、136円80銭まで上昇して136円68銭で引けた。米先週分新規失業保険申請件数が前週から増加したため労働市場のひっ迫緩和で利上げ減速の思惑が強まりドル売りが優勢となった。その後、株高に連れ、リスク選好の円売りが再開した。

ユーロ・ドルは、1.0510ドルから1.0565ドルまで上昇し、1.0556ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)の追加利上げを織り込むユーロ買いが優勢となった。ユーロ・円は143円50銭へ下落後、144円36銭まで上昇。日欧金利差拡大観測を受けたユーロ買い・円売りや、リスク選好の円売りが再開した。ポンド・ドルは、1.2180ドルから1.2247ドルまで上昇した。

ドル・スイスは、0.9450フランから0.9344フランまで下落した。


■NY原油:弱含みで71.46ドル、世界経済の減速懸念残る

NY原油先物1月限は弱含み(NYMEX原油1月限終値:71.46 ↓0.55)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は、前営業日比-0.55ドルの71.46ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは71.12ドル-75.44ドル。ニューヨーク市場の序盤に75.44ドルまで戻したが、世界経済の減速懸念は消えていないこと、在庫増加の影響が残されており、一時71.12ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引でも71ドル台で推移。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 32.44ドル -0.30ドル(-0.92%)
モルガン・スタンレー(MS) 88.69ドル +1.41ドル(+1.62%)
ゴールドマン・サックス(GS)358.08ドル -1.84ドル(-0.51%)
インテル(INTC) 28.44ドル +0.11ドル(+0.39%)
アップル(AAPL) 142.65ドル +1.71ドル(+1.21%)
アルファベット(GOOG) 93.95ドル -1.20ドル(-1.26%)
メタ(META) 115.33ドル +1.40ドル(+1.23%)
キャタピラー(CAT) 230.92ドル +1.94ドル(+0.85%)
アルコア(AA) 47.28ドル +0.68ドル(+1.46%)
ウォルマート(WMT) 148.78ドル +0.23ドル(+0.15%)
《ST》

 提供:フィスコ

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