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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、米ハイテク株安や中国リスクで売り優勢 (11月28日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  28220.56
高値  28238.50(09:00)
安値  28046.32(10:45)
大引け 28162.83(前日比 -120.20 、 -0.42% )

売買高  11億3276万株 (東証プライム概算)
売買代金  2兆5582億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、米ハイテク株安を受け売り優勢に
 2.米金融引き締め懸念後退も、2万8000円近辺の攻防続く
 3.中国のゼロコロナ政策を巡る暴動などで中国リスク意識
 4.為替市場の円高進行も重荷となり、全体の7割が下げる
 5.売り一巡後は下げ渋るものの、売買代金は盛り上がらず

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは前営業比152ドル高と3日続伸した。FRBによる利上げペース減速への期待が支えとなり買いが優勢となった。

 週明けの東京市場では売りが先行し、日経平均株価は2万8000円トビ台まで値を下げる場面があった。売り一巡後は下げ渋ったが、買い手控え感が強い。

 28日の東京市場は、リスク回避の売りが優勢となった。前週末の米国株市場でNYダウは上値追い基調を続けたものの、ハイテク株が軟調な動きでナスダック総合株価指数は反落、半導体関連株なども値を下げる銘柄が多く、東京市場はこの流れを引き継ぐ格好となった。米国ではFRBによる金融引き締めの動きが緩むことへの期待感が株価上昇の原動力となっているが、目先は上昇一服。週末の米雇用統計の内容を見極めたいとの思惑も上値を重くしている。東京市場では為替が円高に振れていることが重荷となったほか、中国でゼロコロナ政策を巡り暴動が起きるなど、これまでにはなかった政局に絡んだ中国リスクも意識されている。プライム市場全体の7割に当たる銘柄が下落した。買い手控えムードも漂うなか、売買代金も2兆5000億円台にとどまっている。

 個別では、きょうも断トツの売買代金をこなしたレーザーテック<6920>だが下値を試す展開となり、東京エレクトロン<8035>も下落するなど半導体製造装置関連は軟調。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクは朝高後に利食われた。日本製鉄<5401>が安く、トヨタ自動車<7203>も冴えない。三井物産<8031>など総合商社も値を下げた。ハブ<3030>が急落、サイバーエージェント<4751>も大幅安。オーバル<7727>、シンクロ・フード<3963>なども大きく値を下げた。
 半面、ファーストリテイリング<9983>がしっかり、エーザイ<4523>が上昇した。東芝<6502>も堅調。富山第一銀行<7184>が続急伸。フィックスターズ<3687>は商いを伴い急騰。ジャフコ グループ<8595>は大幅高となり、ストライク<6196>も値を飛ばした。インテリジェント ウェイブ<4847>が物色人気となり、FPG<7148>も高い。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、ネクソン <3659>、エーザイ <4523>、KDDI <9433>、中外薬 <4519>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約22円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、SBG <9984>、信越化 <4063>、エムスリー <2413>、塩野義 <4507>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約45円。うち25円は東エレク1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は空運業、ゴム製品、陸運業の3業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)証券商品先物、(2)医薬品、(3)小売業、(4)繊維製品、(5)サービス業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)鉄鋼、(2)鉱業、(3)不動産業、(4)銀行業、(5)卸売業。

■個別材料株

△アミタHD <2195> [東証G]
 トークンエコノミーを設計・開発する子会社設立へ。
△イオレ <2334> [東証G]
 NFT領域での新規事業の開始を材料視。
△ダイドー <3205> [東証S]
 ストラテジックキャピタルが8.09%保有で需給思惑働く。
△Fスターズ <3687> [東証P]
 量子コンピューター関連本命として再浮上。
△城南進研 <4720> [東証S]
 学研HD <9470> [東証P]と資本・業務提携。
△ワクー <4937> [東証G]
 定款の一部変更発表で新事業への期待改めて高まる。
△オキサイド <6521> [東証G]
 量子コンピューター関連で頭角現す。
△多摩川HD <6838> [東証S]
 量子センサー分野で関連有力株として急浮上。
△ティムコ <7501> [東証S]
 22年11月期業績及び配当予想を上方修正。
△ジャフコG <8595> [東証P]
 株式売出による売却金額を自己株式取得などに充当。

▼野村総研 <4307> [東証P]
 ジャフコGと野村の保有株売り出しで需給悪化懸念。
▼サイバー <4751> [東証P]
 サッカーW杯での日本のコスタリカ敗北で関連株に売り。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)日医工 <4541>、(2)Fスターズ <3687>、(3)富山第一銀 <7184>、(4)ジャフコG <8595>、(5)ストライク <6196>、(6)サクサ <6675>、(7)チャームケア <6062>、(8)サニーサイド <2180>、(9)インテリW <4847>、(10)プロレド <7034>。
 値下がり率上位10傑は(1)ハブ <3030>、(2)オーバル <7727>、(3)サイバー <4751>、(4)野村総研 <4307>、(5)シンクロ <3963>、(6)メイコー <6787>、(7)円谷フィHD <2767>、(8)エイチーム <3662>、(9)冶金工 <5480>、(10)T&Gニーズ <4331>。

【大引け】

 日経平均は前日比120.20円(0.42%)安の2万8162.83円。TOPIXは前日比13.69(0.68%)安の2004.31。出来高は概算で11億3276万株。東証プライムの値上がり銘柄数は507、値下がり銘柄数は1272となった。東証マザーズ指数は801.23ポイント(1.61ポイント高)。

[2022年11月28日]


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