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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 利食い優勢も切り上がるボリンジャーバンドの+2σに沿ったリバウンド基調は継続


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28120 -150 (-0.53%)
TOPIX先物 1969.0 -13.5 (-0.68%)
シカゴ日経平均先物 28120 -150
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。前日に発表された10月の米消費者物価指数(CPI)の結果を受けて大幅に上昇した反動に加え、11月の米ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)が予想を下回ったこと、さらに暗号資産(仮想通貨)交換業大手FTXトレーディングの破綻の影響などが警戒され、NYダウは一時320ドルほど下落する場面もあった。ただし、米連邦準備理事会(FRB)による利上げペースの減速期待を支えに押し目買い意欲は強く、ハイテク株や景気敏感株を中心に買われるなか、上昇に転じた。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、メディア、エネルギーが上昇した一方で、ヘルスケア機器・サービス、公益事業、保険が下落した。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比150円安の2万8120円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比10円安の2万8260円で始まり、2万8300円まで買われた後は利食い優勢となるなか、2万8060円~2万8140円辺りの狭いレンジで推移。米国市場の取引開始後に一時2万7970円と節目の2万8000円下回る場面も見られたが、終盤にかけて下げ幅を縮め、2万8120円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ただし、10日の米国市場の大幅な上昇に対する反動は予想されていたほか、11日引け後に指数インパクトの大きいソフトバンクグループ <9984> [東証P]の決算発表を控えていたこともあり、大きくロングに傾いている需給状況ではないだろう。また、週末の大幅上昇でボリンジャーバンドの+2σを上回ってきたため、テクニカル的な過熱感も警戒されていた。ナイトセッションの調整で+2σを下回っており、調整を交えながら切り上がりを見せる+2σに沿ったリバウンドが意識されやすい。

 本日はソフトバンクグループが指数の重荷となる可能性がある。一方で、11日の米国市場ではハイテク株の強い値動きが目立っており、ナスダックは直近の戻り高値水準を突破し、75日移動平均線に接近。4%を超える上昇を見せた台湾積体電路製造(TSMC)ADR<TSM>は時間外で1%程度の上昇となるなど、ハイテク株にリバランスに伴うショートカバーの動きが見られる。そのため、日経225先物は売り先行で2万8000円に接近する局面では、押し目狙いのロングでの対応に向かわせよう。

 また、米中間選挙ではジョージア州で行われる決選投票の結果を待たずに民主党が議会上院で半数の議席を獲得することが確実となったと報じられている。大企業や富裕層への増税に対する警戒が再燃する可能性が意識され、日中はグローベックスの米株先物の動向に反応しやすいだろう。もっとも、15日に発表される10月の米卸売物価指数(PPI)で、CPIに続き減速が確認されれば買いが強まると見込まれるため、ショートに傾けることは避けたい。

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