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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 リバランスに伴うショートカバーの需給状況は継続、押し目狙いのロングで対応


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27480 +290 (+1.06%)
TOPIX先物 1935.0 +23.5 (+1.22%)
シカゴ日経平均先物 27505 +315
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。10月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比26万1000人増と予想を上回り、労働市場の好調さが改めて裏づけられた。一方で、失業率は上昇し、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ幅縮小の観測を支える格好となった。また、ボストン連銀のコリンズ総裁が、金融政策は比較的小幅な利上げを必要とする局面に入ったと述べたほか、リッチモンド連銀のバーキン総裁が利上げペースを緩める可能性に言及したと伝わったことも買い戻しに向かわせた。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、素材、消費者サービス、銀行の上昇が目立った半面、自動車・同部品のみが下落した。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比315円高の2万7505円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比10円高の2万7200円で始まり、その後は上昇幅を広げ、2万7300円を挟んでこう着。一時2万7160円まで急落したものの、米国市場の取引開始後に切り返すと、2万7530円まで買われる場面が見られた。買い一巡後は2万7300円~2万7400円辺りで推移するなか、終盤にかけてリバウンド基調が強まり、2万7480円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。NYダウは400ドル高と5日ぶりに反発し、テクニカル面では75日移動平均線からのリバウンドとなった。日経225先物も25日線が支持線として機能する形から、5日、75日線を捉えてきている。一目均衡表では先週末の下落で一時雲下限を下回る場面も見られたが、その後ナイトセッションでの切り返しによって、雲上限を突破した。10月3日につけた2万5610円をボトムに下値切り上げのトレンドを継続するなか、テクニカルシグナルは好転を見せてきており、押し目待ち狙いのロングが入りやすいだろう。

 また、VIX指数は24.55に低下し、約2カ月ぶりに25.00を割り込んだ。直近で攻防が続いていた75日線を下放れてきたことによってリスク選好に向かわせやすく、リバランスに伴うショートカバーの需給状況は継続すると見られる。今週は8日に投開票される米中間選挙のほか、10日に発表される10月の米消費者物価指数(CPI)が警戒視されやすく、神経質な相場展開になる可能性は高そうだが、短期的にショートの動きを強めてくる局面では、売り一巡後のカバーを狙いたいところだ。

 先週のNT倍率は先物中心限月で14.22倍に低下し、支持線として意識されていた25日線を下回ってきた。一目均衡表では雲のねじれの局面で雲を下放れる形状となったが、遅行スパンは辛うじて実線を上回っており、上方シグナルを継続している。先週末の下落に対するリバランスの動きも意識されやすく、ややNTロング優勢の展開を想定しておきたい。

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