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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 押し目狙いのロング対応は継続、2万7100円~2万7500円辺りでのレンジを想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27290 -350 (-1.26%)
TOPIX先物 1918.5 -17.5 (-0.90%)
シカゴ日経平均先物 27255 -385
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 3日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)は、予想通り4会合連続で0.75%の利上げを決定した。パウエル連邦準備理事会(FRB)議長は会見で、利上げペース減速の可能性を示唆したものの、最終的な金利目標は前回9月の会合で予想した水準を超える可能性が十分にあるとの認識を示した。金融引き締め長期化への警戒が強まるなか、2日のNYダウは500ドルを超える下落となった。3日は新規失業保険申請件数が小幅に減少したことや決算評価の動きもあって上昇する場面も見られたが、4日に発表される10月の米雇用統計を見極めたいとのムードから軟調推移となった。S&P500業種別指数はエネルギー、資本財、素材が上昇する一方で、テクノロジー・ハード・機器、ソフトウエア・サービス、メディアが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪385円安の2万7255円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比30円安の2万7610円で始まり、その後も下げ幅を広げ、米国市場の取引開始後には一時2万7170円まで売られる場面があった。売り一巡後は、米国市場が下げ渋るなかで2万7400円まで買い戻されたが、終盤にかけて再び弱含み、2万7290円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はFOMC後の反応として、いったんは2万7740円まで上昇したものの、その後は一気に2万7230円まで売られる格好となり、祝日取引では概ね2万7200円~2万7400円辺りでのレンジ取引だった。FOMC後の米国市場の下落影響で売られたが、祝日取引を見る限りでは売り一巡後に底堅さが意識されてくる可能性はあるだろう。

 75日移動平均線を割り込んだが、2万6970円辺りに位置する25日線を上回っているほか、一目均衡表では雲下限まで下げた後に下げ渋る動きを見せており、終値では雲上限辺りで終えている。雲上限が位置する2万7300円近辺での底堅さを見極めつつ、押し目狙いのタイミングになりそうだ。なお、パウエルFRB議長の声明は予想通りの内容であり、米国市場の下落も直近の強いリバウンドに対する利益確定の範囲内である。利上げペース減速の可能性を示唆したことによって、ショートを仕掛けるトレードは避けたい。

 また、VIX指数は25.30に低下した。引き続き75日線水準での攻防ではあるものの、2日の大幅下落の局面でもほぼ横ばいで推移しており、リスク懸念は高まっていなかった。リバランスに伴うショートカバーが引き続き意識されやすいだろう。そのため、2万7300円辺りを中心に、2万7100円~2万7500円辺りでのレンジを想定する。

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